異説・狂人日記 [著:七十刈 重親]

ハウスルール

海月 【ダイスについて】
・技能値はCCBで振ってください。
・SANチェック以外のスペシャル、クリティカル、ファンブルを採用します。
 クリティカルの際は「クリチケ」か「スペクリ表」から選択、ファンブルの際はKPの自由か「ファンブル表」を強制。
・通常ダイスは描写後そのまま振って大丈夫です。茶番ダイス、チョイスなどは自由にお振りください。
・KPのガバ3つでクリチケ1枚贈呈します。おわび。PLからの指摘でも増えます。

【ソロ向けルール】
ダイスロール失敗からの振り直しは、2回目で+20、3回目で*2、4回目で自動成功

【特別措置】
・行き詰った場合は、探索者の秘密(その場での構造も可)をKPにおしえてください。
 笑顔になったKPがヒントを出す可能性があります。

【リョナラー向け追加ルール】
・MPが0になった際、POWとCONの*1で組み合わせロールを行う
 両方成功すれば気絶せずに済み、以降はHPをMPの代償に差し出すことができる
 ※シナリオ終了後に強制的に後遺症が残る
 脳を酷使し鼻血を出しながら呪文を詠唱しろ
【成長】
・セッション終了後、「成長判定」で技能値以上の数字が出たら成長。本編で成功した技能のみ行える。
・成長チャンスは、一技能につき1度のみ。STRなどの能力値は成長不可。
・成長で技能値が90を越えた場合、「技能を極めたという精神効果」により即座に2d6の正気度回復。

通常成功(初期値含) 1D10
クリティカル・ファンブル 1D10+5
1クリ出たら即時1D10

事前情報

助手 ■舞台

大正十二年(1923年)八月。関東大震災の直前の時期。
治安維持法の施行前であり、大衆ものびのびと生活できていた時代。
欧州ではクレペリンやフロイトの活躍があり精神医学が進んでいたが、当時の日本では寺社による加持祈祷などがあった。
当時、脳病については分からないことも多く、投与できる薬の種類も限られていた。
■用語集

【監置室】
私宅監置(私人が身内の精神病患者を自宅に監禁して世話をする)のための部屋
【バルビタール】
睡眠薬の一種。『あなた』はこれを十三に投与していた。
【ソマトーゼ】
滋養強壮剤の一種。
【沃剥(ようポツ)】
ヨウ化カリウム。慢性の気管支炎や喘息などに用いられた薬。
《時代背景》其の一
大正十二年という時代は精神医学において一つの過渡期であり、私宅監置と呼ばれる『私人が身内の精神病患者を自宅に監禁して世話をする』という行為が適法であった。
これは現在のような精神医学に対する行政の理解も少なく、かつ様々な精神病に効果のある薬が世に出ておらず、精神病院というものの数も患者の数と比べて大変少なかったためでもある。
精神病を意味する言葉としての癲狂という表現があまり用いられなくなってきた頃であり、精神病、または脳病という呼称が一般的で、病院の名前も〇〇癲狂院などは〇〇脳病院、或いは〇〇医院などに改めるものもあった。
《時代背景》其の二
寺社が現在の精神病院の役割を担っている側面もあったが、そこで行われていた治療行為と言えば、加持祈祷の類や滝壺で水に打たせる程度のものであった。
精神病患者に内職や農作業などを行わせる作業療法などは一定の評価をなされていたが、広場での運動や生産活動を行わせているケースはそれほど多くなく、万を下らない患者が牢獄にも劣るような監置室に死ぬまで閉じ込められるか、或いはただ放置され続けたというのが実情であったようだ。
《時代背景》其の三
精神病患者の扱いに関しては内務省、現在の厚生労働省の管轄であり、強制的に入院させる措置を取るときは警察官がそれを担った。
私宅監置を行う際にも様々な規定が存在し、監置室の状態や患者の詳細を警察に届け、個別に許可を得る必要があった。しかし実際のところは、多くの市民にとって監置室を設けて患者の面倒を看続ける経済的負担は並大抵ではなく、努力義務に留まっていたのではないか、というのが当時の資料から察せられる実態である。
《時代背景》其の四
時代背景としては、関東大震災の直前の時期であり、治安維持法の先駆けとなる『治安維持ノ為ニスル罰則ニ関スル件』が公布されるより前の、比較的市民が自由に暮らす平穏な時代である。
明治後期から大正末期に掛けて、女医の存在も無いではなかったが、男性医師に比べその数は圧倒的に少なかったことに留意されたい。
妹尾 十三(せのお じゅうぞう)

二十一歳男性。
少年時代に同級生から乱暴を受けて、精神に変調を来たした。
裕福な家庭であったため、私室を改造した部屋で四年ほど監置されながら、一年前まで探索者の往診を受けていた。
偏執病であり、しばしば周囲の人間が自分に害をなそうとしていると言っては暴れだすことがあった。
寛解時(病症が落ち着いているとき)は、ごく穏やかで物静かな青年である。
現在は池田脳病院に入院しており、探索者の担当は外れている。
妹尾 文恒(せのお ふみひさ)

三十一歳男性。
十三の兄で、骨接を生業にしている。病身の弟を哀れに思い献身的に面倒を見てきたが、病状の悪化に堪えかね、両親の遺した土地を売り払って十三を脳病院へ入れた。
探索者が十三を担当していた頃は、主に存命中の両親とやり取りしていた為、文恒と直接話したことは殆どなかったが、お互いに顔は見知っている。
真崎 敬之(まさき のりゆき)

五十五歳男性。
池田脳病院の医師。長身痩躯、表情は乏しく、声に感情を乗せずに喋る。
探索者とは学会等で顔を合わせることもあり、互いに会えば挨拶を交わす程度の知り合いである。
精神医学に関しては現状を良しとしておらず、どちらかと言えば革新的な立場を取っている。

メイン

助手 ※※ 連絡事項 ※※
開始までに「事前情報」「ハウスルール」のタブのご確認を願います。
※※ 連絡事項 其の二 ※※
開始までに、画面右側へ「キャラコマ」の用意をお願い致します。

雑談

助手 一般待機蝉

七十刈 重親 わーい!

助手 こんばんばん!!
事前にキャラクターカラー設定をおねがいできるとあとでログが潤います

七十刈 重親 しょうち!

助手 おっ いい感じ!

七十刈 重親 ……みずらいかも?
へいきです?

助手 大丈夫です!

七十刈 重親 よかた!

助手 よし お時間となりましたのでオヤツやゴハンやxxxxの準備が宜しければ始めていきましょう
今宵はよろしくおねがいします!

七十刈 重親 準備よし!よろしくおねがいします!

メイン

語り手 ───────────────

  異説・狂人日記
  
   ───────
  
  著: 七十刈 重親
  
───────────────

雑談

七十刈 重親 かいまく!

メイン

語り手 《導入》
「我邦十何蔓ノ精神病者ハ實ニ此病ヲ受ケタルノ不幸ノ外ニ、此邦ニ生マレタルノ不幸ヲ重ヌルモノト云フベシ。」
  呉秀三『精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察』より
時は大正十二年(1923年)八月、夏の盛りである。
探索者のかつての患者であった妹尾十三は、少年時代からひどく精神を持ち崩し、四年ほど私宅監置下に置かれていた。
探索者は一年ほど前まで、この妹尾十三の治療に当たっていた。今では担当を外れて久しいが、とある日、その十三から一通の手紙が届く。

助手 〔注:私宅監置とは精神病患者を座敷牢等の監置室に隔離・監禁することを合法的に認める制度のこと〕

妹尾 十三 『私にはもはや、人の生活というものに皆目見当がつかなくなってしまったのです。センセに助けてもらわなければ、私の正気はあと一日だって保たないでしょう。どうか後生ですから、私の住まいを訪ねてきてはくれませんか。

柳川県底濱市西区淵ヶ谷三丁目四番十六号 妹尾十三』

語り手 そこには彼の実家の住所が書かれていたが、探索者はこの手紙の主が現在、底濱市北区にある池田脳病院に入院していることを知っている。
奇しくもそのとき、あなたはとある事情で参っていた。
大正八年に精神病院法が制定されて以来、危険な患者の隔離の是非を争った議論が活発にある中で、探索者も自身の立場を表明する論文を求められていたのだ。
とにかく、翌日が休日であったこともあり、精神病患者の入院の実際を改めて見直すために、探索者はこの妹尾十三を訪ねて、池田脳病院へ赴くことになるだろう。
 
 
これより、貴方の物語が始まります。
脳病院へ赴くにあたり、準備等はございますか?
その場合は自宅からシーンを始めさせていただきます。
とくになければ池田脳病院から始めましょう。

七十刈 重親 手土産、というか見舞いの品を適当に見繕いましょう

語り手 ふむ。何を持っていくか指定などはありますか?

七十刈 重親 ……かりんとう!

語り手 宜しいでしょう。
では、かりんとうを持ってあなたは池田脳病院へと赴きます。

助手 《池田脳病院》

語り手 こちらは底濱市北区の外れ、人家もまばらな郊外にある精神病院。
評判は悪くなく、自然をごく近くに感じられる環境もよいと感じられるでしょう。
院内を覗けば、受付に女性職員が座っていることに気付けます。

七十刈 重親 話しかけてみます。

雑談

語り手 隣の本棚に少々キャラコマが被っておられるので位置をズラしますね

七十刈 重親 わ!ありがとうございます!

メイン

受付 「当院に御用でしょうか。承ります」

雑談

語り手 PC操作でしたら、こちらの本棚にある書類へカーソルを合わせることで今までの情報や事前情報などを確認できます。
また、部屋に配置してあるオブジェクトにも少々仕掛けがあるので、もしお暇があれば探してみるのも面白いかもしれません。

メイン

七十刈 重親 「ごきげんよう!精神科医の七十刈と申します。お話が通っておりましたら、お取次ぎ願えますか?」

雑談

七十刈 重親 ……至れり尽くせり??????

メイン

受付 「七十刈様…ああ、妹尾さんの主治医の先生でしたね。ご案内いたします。こちらへ」

雑談

語り手 うふふ、ありがとうございます。

メイン

語り手 あなたがそう伝えれば、受付は立ち上がり腰を少し折り曲げて病室へと案内するでしょう。
妹尾十三の病室は、どうやら何人かで使用する大部屋のようです。
彼は窓際のベッド脇へ置いてある椅子に座り、行儀よく貴方を待っておりました。

妹尾 十三 「ああ、センセ!お越しくださってありがとうございます」

語り手 十三は、貴方の顔を見るや、白い肌をりんご色に染めて前のめりになりました。その顔はとても今年二十二になるとは思えない、あどけない少年のようだと思うことでしょう。

雑談

七十刈 重親 (大部屋か、思っていたほど具合は悪くなさそう……?)

メイン

妹尾 十三 「最近はもう、センセがいつ来るかしらいつ来るかしらと、待ち侘びていたんですよ。いまお茶をお淹れしますね」

雑談

語り手 しかし此度のセンセは実に若くお見えにいらっしゃる
かわいいですねえ

メイン

七十刈 重親 「十三君、ごきげんよう。どうぞお構いなく。君が元気そうでなによりだよ」

妹尾 十三 「いいえ、センセこそ。お変わり無さそうでとても嬉しいですよ」

雑談

七十刈 重親 ええ、よくいわれます!

メイン

語り手 そう言って十三はあなたの前でベッドのシーツを剥がし、ゴソゴソと何かを探し始めます。

妹尾 十三 「いい葉っぱを頂いたんですよ。宇治に、友人がいましてね。さて、どこにしまい込んだのだったか――」

語り手 彼はそのままベッドのシーツをすっかり剥がし、マットレスの裏側まで覗いています。

七十刈 重親 「随分と大切にしまったんだね。探すの、てつだおうか?」

妹尾 十三 「いいええ、お客様にそんなことさせられませんよ。……ううん、どこにいったのかな」
「いえね、アニキが勝手にお客様に出してしまうので。こうして戸棚の奥に隠しておいていたのですよ」

七十刈 重親 「お兄様が?それは困ったおにいさまだねぇ」
「どうだい、ほかの場所も探してみたら?」

妹尾 十三 「ここへ仕舞った筈なんですよ。まったくアニキったら…」

語り手 さて、この辺であなたは「十三はこの病室を西区にある自宅だと思い込んでいるようである」と気付いてもよいでしょう。
そうですね…《アイデア》も振ってみましょう。

七十刈 重親 CCB<=90 アイデア (1D100<=90) > 24 > 成功

語り手 実に優秀でいらっしゃる。
では、あなたはベッドを剥がしてそこに無い茶葉を探している十三の右手小指が「ない」ことに気付きます。
ああ、そういえば。
今回のシナリオでは《心理学》をPLの方から「振る」と言われた際にのみ振らせていただきます。
必要と思われそうなタイミングがございましたら、是非ともお申し付けください。

雑談

七十刈 重親 承知しましたです

メイン

語り手 《心理学》を振ることで、対面した人物の精神状態などを探ることが可能です。

七十刈 重親 では、早速ふってみようかな

語り手 では、振らせていただきます。
SCCB<=75 七十刈心理学 (1D100<=75) > 63 > 成功
ふむ。
では、十三は貴方をもてなすことが出来ずに少々落ち込んでいるように思えます。
そういえば、あなたはお見舞いの品を持っていますね。

七十刈 重親 「……そうだ、十三君十三君、甘いものはすきかい?」かりんとうの包みを取り出します。

妹尾 十三 「ええ、好きですよ。…ああ、かりんとう!ありがとうございます。甘いものは久々だなあ」
「本当になんのお構いもできず…。ああ、そうそう。センセをお呼びしたことについて、お話したいことがありまして」

七十刈 重親 「シベリアと迷ったんだけどね、こんな暑い日に腹に溜まるものはつらかろうと……なんだい?僕に?」

語り手 十三はまた居住まいを正し、真っ直ぐに貴方の目を見つめてきます。
両ひざに揃えた手には、相も変わらず右手の小指が欠けているでしょう。

妹尾 十三 「そうなのです、センセ。センセをこうしてお呼びしたわけは、ある話をセンセに伝えなくてはならないからなんです」
「話というのは、まったくもって、退っ引きがならないのです」

語り手 一呼吸のち、彼は貴方にこう問います。

妹尾 十三 「センセは、昨晩お肉を召し上がりましたか」

七十刈 重親 「肉、いいや魚だったな。ホッケの塩焼きにわかめの味噌汁だったよ……」

雑談

語り手 ホッケ おいしそうですね

メイン

妹尾 十三 「──そうですか。まさかセンセは……」
「──人肉を食べたりはなさらないでしょうね」

雑談

七十刈 重親 おいしい

メイン

七十刈 重親 「……さて、思い至ったこともなかったなぁ。じんにくかぁ。」
「興味があるのかい、十三君?」

語り手 十三はブルブルと震えながら声を潜め、辺りを神経質そうに窺ってから、あなたの返答も耳に入らなかったかのように耳打ちします。

妹尾 十三 「人の肉です。ええ、緊急避難の止むに止まれぬ事情でなく、好きで人の肉を喰らう、食人鬼がいるのです。この世界には、そのような人間が数多くいるのです」

七十刈 重親 (くすぐったいな)「なるほど……まぁ飢饉の折にはそういうこともあったと聞くが……おそろしいねぇ」

妹尾 十三 「ええ……。実のところ、私の兄の文恒は食人鬼なのです」
「そればかりか、この家の下男の真崎という男も忌まわしい人食いなのです。私は散々この家から出ていくよう下男に言いつけてはいるのですが、頑として聞かず、私はほとほと困り果てているのです」
「私の兄は、人を食べたがっている人間です。兄の、目を見ていただければ分かるでしょう。食人鬼の目というものは緑色にぬらぬらと濡れ光っているものです。夜中になれば、隣の部屋から兄の舌なめずりが聞こえてきます」
「兄の持つ本には、『易子而食,析骸以爨〔子を易えて食ひ、骸を析きて爨ぐ〕』とありました。自分の子を食うのは忍びないので、人の子と取り替えて食らうという意味です。死人の骨を割き炊事場の焚付にするという意味です。つまり私は――それが恐ろしくてならないのです」

語り手 彼はもはや、貴方に語り掛けているのか定かではおらず。その怯えた表情から察するに、彼はこれを”ほんとうのこと”だと思い込み貴方へ助けを求めているようです。

七十刈 重親 「おお、よしよし。そうかい。そうかい……」

助手 〔注:下男とは下働きをする雇われの男を指す〕

語り手 また、貴方は「真崎」という男が池田脳病院の医師で、十三の担当医であると知っています。偏執病の症状である妄想が、このように発露しているのかも知れないと気づいてもよいでしょう。

七十刈 重親 重篤な偏執病か……ふむ

妹尾 十三 「兄は骨接の医者でありまして、生来勉強熱心な人でありましたから、なれば支那から取り寄せた…本草なにがし…という本に載っていた食人について研究をしていたとしても全く不思議のないことです」

語り手 彼の語る『本草なにがし』について〈医学〉〈薬学〉〈博物学〉が振れます。
どれで成功しても同一の情報が得られます。

七十刈 重親 では医学を
CCB<=70 医学 (1D100<=70) > 83 > 失敗

語り手 あら、惜しい。
他の技能でも再挑戦できますよ。

七十刈 重親 では……薬学を……
CCB<=21 薬学 (1D100<=21) > 34 > 失敗

語り手 おや、本当に惜しい。

七十刈 重親 無い知恵絞る七十刈センセ……

語り手 ふふ。
博物学も初期値は10あります。試してみるのも手ですよ。
だんだんと出目は下がっているわけですし。

七十刈 重親 よし、結心
CCB<=10 博物学 (1D100<=10) > 31 > 失敗

語り手 ふふ、本当に出目は減少傾向にあるというのに。
こういうこともあるのですね。

七十刈 重親 出目にもてあそばれている!!!!

語り手 では、今は『本草なにがし』で思い当るものが見つからなかったということで。

七十刈 重親 ひゃい

語り手 彼は、興奮したように息を荒げながらこう続けます。

妹尾 十三 「ねえセンセ、この指をやったのは、実はアニキなんです」
「ふたりで喧嘩になったとき、アニキが齧り取ってしまったのですよ。あのときはアニキがすっかり気狂いになってしまったのだとばかり思っていましたが、なんのことはない、彼はただの人食いだったのです」
「本当です、センセ!確かな、確かな証左があるのです!」

七十刈 重親 「確かに、痛々しいけがだね。夢痛症など、悩まされていないかい?」

妹尾 十三 「ああセンセ、私は断じて狂ってなどいないのです。周りが、周りがおかしいのです!」

語り手 「確かにこの辺に仕舞った筈なのですが…自室のキャビネットに大事に仕舞い込んだのですよ」
そう十三は呟き、ベッドシーツを剥がしているのですが…何も見つからず。
途方に暮れてしまっています。

妹尾 十三 「ああ、ない…ない! ……ねぇセンセ。今日はどうやら見つからないようです」
「あれがないと、僕はもう死んでしまうかも知れません」
「ああきっとアニキに見つかってしまったのだ。秘密を知った僕は、もうすぐ食べられてしまうでしょう」

語り手 十三は苦しそうに頭を抱え、荒れたベッドの上で身体を曲げます。

妹尾 十三 「ああセンセ、僕が死んだら、もし僕が死んで、もし骨が残ったら――どうかお願いしたいことがあります。胸が、詰まりそうです。今度ぜひ、お話をさせてください。今日はもう、頭が破れてしまいそうです」

七十刈 重親 「そうかい……つらい思いをしたんだねぇ。」

語り手 彼は貴方の服の袖を掴み、懇願するように縋りつきます。

妹尾 十三 「薬を、薬をください!ここの薬は頭がぼんやりとするばかりだ!前の薬をください!ぼんやりとして――僕はすっかりおかしくなってしまった!」

語り手 興奮状態の彼を落ち着かせるのに《精神分析》を振ることも出来るでしょう。
あるいは、適切なRPをして落ち着かせることも可能です。

七十刈 重親 では、精神分析を(リベンジ)

語り手 どうぞ。成功を祈りましょう。

七十刈 重親 CCB<=51 精神分析 (1D100<=51) > 27 > 成功
(まんぞく)

語り手 良い結果が出ましたね。
優しく声をかけ続け背をさすっているうち、十三の呼吸も少しずつ穏やかになっていくでしょう。

七十刈 重親 「よしよし、十三君。落ち着いたらかりんとうをお食べ。」

妹尾 十三 「センセ……。ああ、やっぱりセンセの声は落ち着きますね……」

語り手 やがて、あなたの腕の下からすぅすぅと小さな寝息が聞こえます。
ベッドの上にうずくまったまま、疲れ果てた子供のように十三は寝入ってしまうでしょう。

七十刈 重親 (僕の言えたことじゃないが、こうしていると君は……本当の幼子のようだね)

語り手 さて、このあたりでですね。
開いていた病室の扉の外から、靴音がします。

真崎 敬之 「おや、七十刈先生。見舞いですかね」

語り手 貴方に声をかけてきたのは、真崎敬之。
十三の現在の担当医です。

七十刈 重親 「真崎先生、ご無沙汰しております」

語り手 彼であるなら、現在の十三について話をすることも可能でしょう。

七十刈 重親 担当医、ですもんね
「真崎先生……十三君についてですが……」
「この妄言は、いったい何なんです?今までの非にならないほど、ひどく偏執しているようだ」〆

真崎 敬之 「ああ…。その件については、散歩がてら話を致しましょう」

語り手 彼はそう言い、あなたを散歩へ誘います。
病室には他の患者もいるので、配慮をしてのことでしょう。
廊下をゆったりと歩きながら、真崎は現在の十三について語り始めます。

真崎 敬之 「彼は現在、当院を自宅だと思い込んでおります。私のことは下男だと認識しているようで」
「時折ベッドの近くを漁っては、『ないない』と叫び、強く取り乱したようになりますが、まぁ、そのうちよくなります。そうでなければ、一生あのままですな」

七十刈 重親 「……まるで、根治をあきらめたような物言いですね」少しムッとします

真崎 敬之 「七十刈先生も理解しておられるでしょう。現在の医学では、彼の治療は難しい。根治を諦めたわけではないのですが、当院でも手の届かぬことはある」

語り手 あなたは、この池田脳病院が比較的先進的な治療環境にあることも理解していてよいでしょう。

七十刈 重親 「……ええ、十分に分かっているつもりです。些か彼の話す内容が陰惨だったもので、僕も気が立っておりました。ご無礼をお詫びします」

真崎 敬之 「彼のことを思っての発言でしょう。お気になさらず。こちらにも、妹尾さんの病状改善のうまくいかぬ責はあります」
「それでも最近は安定しておりますので、作業療法と、水治療を週に三度施しております。典型的な偏執病、パラノイアでありますから、さして変わったことはしておりません」
「薬餌にバターを混ぜると心持ち安定するきらいがあります。少々痩せぎすですので、ソマトーゼを処方することもあります。咳の多い日は沃剥(ようポツ)を少々」

助手 〔注:ソマトーゼは滋養強壮剤。沃剥とはヨウ化カリウム(慢性の気管支炎や喘息などに用いられた薬)のことである〕
〔注:水治療とは、いわゆる温泉治療のようなもの〕

七十刈 重親 「ソマトーゼですか。確かに、偏執を除いても虚弱な部類ではありますからね……」

真崎 敬之 「ええ。最近は肉も全て残しましてね。なので、このような処置を」
「たとえばシチューなんかに鶏肉を入れると、血眼になってスプーンで掘り返し、肉を別の皿により分けるのです」

七十刈 重親 「肉を、ですか……」

真崎 敬之 「左様。…その顔から察するに、七十刈先生はご存じではなかったのかな」
「てっきり、昔からと思っていましたが」

七十刈 重親 「誰かに暴力を振るわれる、といった文言には覚えがありますが……人食いは初めて聞いたように思います」

真崎 敬之 「人食い、ですか?」
「はて。それは彼が申していたものですかな」

七十刈 重親 「ええ、まぁ。戦争帰りの知人が、肉を食うことに忌避感を抱いているのを見たことがありますから、その類かと。そういう意味ではバター、獣の乳は良い。殺生への忌避が遠く感ぜられるようですから」

真崎 敬之 「ああ…そういうことでしたか。バターの他だと魚も食べられるようなので、完全な菜食主義というわけでもなさそうです。妹尾さんも、本か何かでそのような忌避感を抱いてしまったのでしょう」
「であるなら、こちらもまた対処致します。話していただき感謝します」

七十刈 重親 「お役に立ちましたら幸いです」

真崎 敬之 「…まだまだ発展途上とは言え、今なお祈祷、禁厭、灌瀧が幅を利かせております。田舎では獣の黒焼きなぞを飲ませては、強力を使って患者を滝壺に叩き込んでいると聞き及んでおります。大変に嘆かわしいことで」

助手 〔注:禁厭とは呪いのこと。灌瀧とは、瀧行のように頭部を瀧に打たせる民間療法のこと〕

真崎 敬之 「未だ精神病者の扱いは、欧米諸国に比ぶべくもないほどに行き届いておりません。今朝も簀巻きにされた患者が表を運ばれているのを見ましたが、まるで、古布団を捨てに行くかの有様でした」
「さて。貴方はこの実情に対し、どのような考えをお持ちですかな」

語り手 カイゼル髭をくるくると回しながら、真崎は貴方に問いかけます。

七十刈 重親 「先ほど……ちらと話しましたが、知人が戦争帰りに精神を患いましてね。話を聞くうちに、彼は狂ったのではなく、何らかの苛烈な感情から身を守っているのだと感じました……つまりは」
「我々は、患者の言葉など、誰も取るに足りないものだと勘違いしているのではないかと思うのです。故に患者たちは身を守ろうと固執する。」
「……みな、頭が固いのです。きっと」
「……と、これでは何も解決になりませんね」〆

語り手 あなたの言葉を聞いて、真崎医師は興味深そうに視線を向けカイゼル髭を摘まみ上げます。

真崎 敬之 「七十刈先生も、現状を憂いていらっしゃるのですかな。近々、論文の発表が求められておりましょう」
「どうです。貴方の意見は大変に興味深い。この現代医学に一石を投じてみては如何ですかな」

七十刈 重親 「興味を持っていただき恐れ入ります。私のような若輩に耳を傾けてくださるのは、真崎先生くらいのものですから」
「検討してみます。こんななりでも、医者の端くれですから」〆

真崎 敬之 「楽しみにしております。…ああ、そろそろよい時間ですね」
「もしよろしければ、妹尾さんの兄君に妹尾さんの様子をお伝えください。兄君はあまり落ち着いて弟君とお話できておりませんからな…」

語り手 去り際ですね。《聞き耳》をお願いいたします。

七十刈 重親 CCB<=25 聞き耳 (1D100<=25) > 17 > 成功
うそん

語り手 素晴らしいですね。
では、院内に仄かに漂う獣じみた臭気を感じ取るでしょう。
それは夏の陽炎のように一瞬貴方の鼻腔と眉根を歪め、すぐに散っていってしまいます。
真崎の歩みはゆったりとしたものなので、まだ声をかけようと思えばかけられます。

七十刈 重親 「あの、どうぞお気を付けて」それだけ声をかけます

語り手 了解です。
真崎は後ろ手に手を振り、去っていくことでしょう。
さて、これから如何しますか?

七十刈 重親 「そいえば、お兄様がどこにいるかくらい聞いてもよかったかもな……院内に来ていないか、探してみるか」

語り手 ふむ。院内を探しても居なさそうですね。
今の時間であれば、彼は自宅にいるのではないか、と思いつきます。

七十刈 重親 「あのでかい家か……」

語り手 ふふ、あのでかい家ですね。

七十刈 重親 「十三君の寝顔をみてから、お兄様を訪ねるとするか」

語り手 貴方が真崎と話している間に看護婦が寝床を整えてくれたのでしょう。
十三はキチンとベッドに収まり、小さな寝息を立てています。
目の下に隈が目立ち着物の下には骨が浮いているものの、寝顔は幼子のように安らかなことでしょう。

七十刈 重親 「ふむ、ひとまず安心……そういえば、彼は何を探していたんだっけな?」

語り手 来たばかりの際、彼は茶葉を探していましたね。
といっても何か仕舞えるのはそれこそベッドぐらいであり、そのベッドも先程彼がひっくり返していたのでそこには何もないことを知っていてよいでしょう。
このまま妹尾邸へ向かう、でよろしいでしょうか?

七十刈 重親 はい、向かいます

語り手  
 

助手 《妹尾邸》

雑談

七十刈 重親 せみ

メイン

語り手 平屋の大きな家です。両親祖父母も既に鬼籍に入り、現在は兄の文恒だけが暮らしています。
貴方が十三を看ていた頃は主に両親とやり取りを交わしていたため、文恒と直接話したことは殆どありませんでしたが、お互い顔は見知っているでしょう。

雑談

助手 ジーーーージジジジジョワジョワジョワジョワジョワ

七十刈 重親 ひっ!?

メイン

語り手 玄関脇に呼び鈴が付いています。
これを引けば、中にいる者を呼び出すことが出来ますね。

雑談

助手 ジッ(飛びつく)

メイン

七十刈 重親 ぐっと呼び鈴を引きます

語り手 ちりん、と鳴らすと玄関扉の向こうから衣擦れが聞こえます。

妹尾 文恒 「ああ、これはセンセイ。お久しぶりでございます」

語り手 兄の文恒(ふみひさ)が玄関の引き戸より現れ、応対してくれることでしょう。

雑談

七十刈 重親 っtぅltぅltぅltぅltぅl?!?!?!?!?!

語り手 あっはっはっは
先生は蝉がお嫌いですか?

七十刈 重親 ……いや、嫌いではないですが……時折予想のつかない挙動をするので苦手ではありますね
……彼らも彼らなりの事情があるでしょうから、恨んではいませんが……その、なぜこういうのに限ってにげちぇくれないんですああああ

助手 ジジジジジジジジジジジ

メイン

七十刈 重親 「お久しぶりです。その後いかがお過ごしでしたか」

雑談

助手 頭にでもとまってよう

メイン

妹尾 文恒 「おかげさまで。なんとかやらせて頂いております。さ、外も暑いのでどうぞ中へ。茶でも出させていただきます」

雑談

七十刈 重親 よりによってオブザイヤぁぁぁぁぁl?!?2022最優秀賞

メイン

語り手 文恒はあなたを居間へ通すでしょう。びいどろの薄い容器に氷と沸かしたばかりの茶を淹れて、あなたの前に出してから腰を下ろします。

七十刈 重親 「ふふ、おかまいなく」

雑談

助手 居心地がいいなあ 髪がふわふわで

メイン

妹尾 文恒 「さて。…懐かしいですね、一年ぶりでしょうか」

雑談

七十刈 重親 おとなしくしてくれるなら……まぁいいか

メイン

妹尾 文恒 「あれから一年も経つのに、いまだ弟を気にかけてくだすって、本当にありがたく存じます」

雑談

助手 ゴソゴソゴソ……ジジッ……

メイン

七十刈 重親 「いやなに、彼は友人のようなものですから。お礼など」

雑談

七十刈 重親 きになるなぁ……

メイン

妹尾 文恒 「そのように申していただいて、本当に何といえばいいのやら。……それで、こちらにいらしたというのはやはり、弟が何か…?」

七十刈 重親 「いやなに、十三君からも真崎先生からも、あなたの名前が出たものですから、彼の様子のご報告もかねてご挨拶にと思いまして」

妹尾 文恒 「なるほど、そうでありましたか。十三はなんぞ、センセイに失礼なことはしませんでしたかね」

七十刈 重親 「いえ何も。文恒さんと同じように、お茶を入れて歓迎してくれましたよ」

妹尾 文恒 「お茶を、ですか。それならばよいのですが」
「いえ、脳病院へは弟の様子を見に行きますが、なかなか難しいもので。先日は水差しを投げつけられましてね」
「センセイにそのようなことをしていなければ、と危惧しておりましたが…」

七十刈 重親 「ふふ、言ったでしょう。友人だって。」
「そういえば、小指をけがしておりましたね。彼……十三君は」〆

妹尾 文恒 「弟の小指は――そうか、センセイはご存知ありませんよね」
「あれが今の脳病院に入る少し前、屋外で運動をさせている時、突然垣根を飛び越えて、行方をくらましたことがありました」
「すぐに警察に届けて、あちこちを捜しまわりましたが甲斐もなく――半月ばかり経ったある日、開け放した十三の部屋でうずくまっているところを見つけました」
「すると、どうしたことか、そのときには小指が失せていたのです。しかしまぁなんと言うか、実にこれが不思議なことなのですがね、出奔する日の朝までは確かに指はちゃんと付いていたように思うのですが、指が失せて帰ってきたとき、弟の手には血の一筋も垂れていやしないばかりか、継いだ痕すらなかったのです」
「まるで数年前の古傷か、もともと付いてさえいなかったのかというふうに」

語り手 文恒は自分の茶を啜りながら、そのようなことを話します。

七十刈 重親 「ふむ……?それはまた不可解な……野犬のしわざなどではないのですか?」

妹尾 文恒 「野犬でしたらもう少し傷口というものがある筈です。こう、食い千切る訳ですから」

七十刈 重親 「……そうですよね。実に不思議だ。」
「十三君の部屋は、まだありますかな?」

妹尾 文恒 「ええ。案内致しましょうか」

七十刈 重親 「不躾にすみません。是非に」

語り手 文恒は廊下の奥へとあなたを案内する事でしょう。

助手 ≪十三の部屋≫

語り手 廊下側の壁は取り払われ、代わりに格子が嵌っていました。窓には鉄棒が縦横に差し込まれ、今は外から雨戸が立てられており、ひどく暗い様子。
素人目であろうと、ここが私室を監置用に改造したものだと分かるはずです。私宅監置の実際は、殆どが牢獄よりなお惨憺とした環境である中、この清潔な部屋を監置室とされていた十三は破格に恵まれていたと言えるでしょう。
十三の部屋は綺麗に片付いており、大きなベッドと楢材のキャビネットがあるのみです。
 

雑談

語り手 ふふ まちがえた

メイン

語り手 文恒も部屋についてきて七十刈先生の挙動を見守っているようです。

雑談

七十刈 重親 だれよそのせんせい!

語り手 自分のログから貼ったりしていることがバレてしまいました

七十刈 重親 こうりつてき

メイン

七十刈 重親 「……少しキャビネットを拝見して、よろしいですかな?」

雑談

語り手 この語り手の立ち絵は自分のセッションのときに使ってたものを流用させていただいてますね…へへっ…

メイン

妹尾 文恒 「ええ。どうぞ」

雑談

七十刈 重親 ほーー?

メイン

語り手 さて、キャビネットの前に少し…《聞き耳》を振ってみましょう。

雑談

語り手 ちょうどよかったので ふふっ

メイン

七十刈 重親 CCB<=25 聞き耳 (1D100<=25) > 81 > 失敗
うん、まぁ、ね

語り手 ふふ、惜しいですね。
では、何事もなかったかのようにキャビネットへ。
キャビネットには十三のものらしき古い歯型が幾つかついていました。引き出しは完全な取り外しができないように改造されたもので、キャビネット自体も壁にしっかりと固定されています。
このような安全措置はかつて貴方が十三の両親にそう指示したものでしょう。
薄く埃も積もっております。
ふと、キャビネットの引き出しが開けられることに気づくでしょう。上下で二段です。

七十刈 重親 では、したから

語り手 下の段の引き出しを開けると、中には日記がありました。
ぺらぺらと開いてみれば、ページが5枚ほど千切り取られています。
支離滅裂な言動と、精神不安を訴える内容がほとんどを占めておりましたが、残されたページの最後の言葉は──

妹尾 十三 『アニキには言えない。センセに話さなくちゃ。』

語り手 あなたがそれを見ていると、耳元に文恒の吐息が掛かりました。

妹尾 文恒 「弟の日記です。一体なにを言っているんでしょうか、あれは」

七十刈 重親 「そう、頭ごなしに否定するものでもありませんよ。文恒さん」
「さてあとは……上の段か」開けちゃいますね

語り手 キャビネットの一番上の引き出しを開けると、ひしゃげたスプーンや短い麻紐などのガラクタにまじり、小さな骨片を発見できるでしょう。
〈医学〉〈生物学〉を振れますね。
こちらも同情報ですので、どちらか成功すればよいでしょう。

七十刈 重親 ひよって生物学いきます
CCB<=21 生物学 (1D100<=21) > 11 > 成功
?????????

語り手 おや、素晴らしい!
では、それがやや角が取れて分かりにくいものの、人間の指先の骨――末節骨であることが分かります。
0/1の正気度喪失です。

七十刈 重親 SANいきます!
CCB<=65 SANチェック (1D100<=65) > 9 > スペシャル
ほらでたよSAN値スペシャル

語り手 おやまあ、素晴らしい。
では、動揺を見せることなくその骨を観察することが出来ました。

七十刈 重親 じーっ

語り手 さて、少々中途半端ではありますが…お時間ですので、ここで一旦〆させていただきましょう。
本日はお疲れさまでした。
次の日程は6/17の22:00~となります。
奮ってご参加ください。

七十刈 重親 はい、飯尾次官ですもんね
いいおじかん……

語り手 んふふ 飯尾次官

七十刈 重親 初日!ありがとうございました!またあす!よろしくおねがいします!

語り手 数日夜更かしが続くので、今夜はよくお休みください。
それでは自由解散ということで。また明日。

七十刈 重親 はーい!

雑談

語り手 そろそろ待機

七十刈 重親 hai!!!!

語り手 いらっしゃる!!ヨシ!!
よし ご準備よろしければ早速開始していきましょうか

七十刈 重親 はい!おまたせしました!よろしくおねがいします!

メイン

語り手 では、二日目開始していきましょう。
よろしくおねがいします。

雑談

七十刈 重親 いやほんとお待たせしましたすみません

メイン

七十刈 重親 よろしくおながいします!

語り手 現在は十三くんの部屋でキャビネットを確認したところでしたね。
下の段にあった日記はお兄さんに見ていることがバレていますが、上の段の中にあった骨はまだお兄さんは見ていません。
見せるも見せないも、七十刈先生次第でございます。

七十刈 重親 見せずに隠す場合技能はいりますか?

語り手 目を盗んでする場合は《隠す》を振っていただきます。
挑戦してみますか?

雑談

語り手 いえいえ わたしもお風呂にゆっくり入れましたよ

メイン

七十刈 重親 はい1
ふりまーす!

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=60 隠す (1D100<=60) > 2 > 決定的成功/スペシャル

語り手 おや!!素晴らしい!!
幸先がよいですね。

七十刈 重親 いえい!今日調子いいな!

語り手 振り直しのできるクリティカルチケットの発行か、あるいはなにがしかいいことが起きるスペクリ表1d6を振ることが出来ます。
如何しますか?

七十刈 重親 スぺクリ票を振ってみたいです!

語り手 おや勇敢。
それでは1d6をどうぞ!

七十刈 重親 1d6 (1D6) > 4
よん!

語り手 4:なにかなごむことが起きる 正気度回復1d3
では、引き出しの中に少々不格好な折り鶴が大事そうにしまってありました。
その鶴はあなたが十三君に折り方を教えてあげたときのもの。そのときのことを思い出し、ほっこりするでしょう。
正気度回復です。1d3をどうぞ。

七十刈 重親 わーい!最大値超えても大丈夫です?

語り手 そういえばまだ減っていないんでしたっけ。
大丈夫ですよ。

七十刈 重親 はーい!
1d3 (1D3) > 1

語り手 SAN値の上限は「99-クトゥルフ神話の技能値」となっております。
まだ神話技能を持っていないセンセはじょこじょこ回復ができますね。えらい!
SANに+1しておいてください。

system [ 七十刈 重親 ] SAN : 65 → 66

語り手 ありがとうございます。
さて、折り鶴を見てほっこりし、ついでに骨も袂に隠すことができました。

七十刈 重親 「十三君の折り鶴……ふふ、懐かしいなぁ」

語り手 さて、ここでですね。

七十刈 重親 はい

語り手 ふとキャビネットの辺りを見ると、キャビネットと壁との隙間に紙片が覗いていることに気づきます。
罫線の幅から、千切り取られた日記の一頁であることは明らかでした。
文恒は、あなたのすぐ近くで先程見つけた十三の日記を読んでいますね。
《隠す》に再度成功することで、これをこっそり読むことが出来ます。
失敗した場合、文恒と共に読むことになるでしょう。

七十刈 重親 かくすちゃれんじ!
ふります!

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=60 隠す (1D100<=60) > 50 > 成功
よし

語り手 実にえらい、隠すの申し子でしょうか?
では、紙片の中身をこっそり読みましょう。

妹尾 十三 『私の日記の大事な部分は、安全な場所に隠してしまいました。なぜこんな事をするのかとお思いでしょうが、これをしなくてはならないのです。今となっては、真実をひとつところに置いておくほど、危険なことなどないのです。』

語り手 ここにあるのはこれで全部ですね。

七十刈 重親 (ふむ……)

語り手 手紙の内容、日記の紙片に関しては見つけたものを立ち絵の隣の本棚へ仕舞っておきました。
ぜひご活用ください。

七十刈 重親 ありがとうございます

妹尾 文恒 「何か有用なものは見つかりましたかね、センセイ」

七十刈 重親 「折り鶴を。大切にしまっていてくれたんですね……」

妹尾 文恒 「折り鶴、ですか。……ああ、そういえば。センセに折り方を教わったのだと見せてきたことがありましたね。懐かしい」

七十刈 重親 「みつかったのはその程度……ですね」

語り手 おっと、キャビネットからは以上となります。
あとはベッドが見られます、というのを忘れていました…。

七十刈 重親 ではめぼし……は、必要ですか?

語り手 そうですね。ベッドを見るのであれば《目星》をお願いいたしましょう。

七十刈 重親 CCB<=50 目星 (1D100<=50) > 38 > 成功

語り手 素晴らしい!

七十刈 重親 いえい!

語り手 ベッドのマットレスの隙間に、折りたたまれたつるつるの紙が落ちていることに気付くでしょう。
それはどうやら薬包紙に包まれた粉薬のようです。
炭のような真っ黒の粉が薄紙に透けて見えますね。

七十刈 重親 わ……!

語り手 そうそう。あとは《聞き耳》もお願いいたします。

七十刈 重親 ?……hai!
CCB<=25 聞き耳 (1D100<=25) > 77 > 失敗
世の中は無慈悲

語り手 ふむ。では、なにか眉を顰めるような臭いが一瞬鼻をついたものの、すぐに消えて無くなってしまいます。

七十刈 重親 さっきからにおいが気になるときあるな……ふむ……

語り手 ふふ、なんでしょう。
粉薬は如何しますか?

七十刈 重親 薬学で!
振ってみても、いいですか?!

語り手 いいですねえ。どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=21 薬学 (1D100<=21) > 11 > 成功
うそぉ!?

語り手 今日の七十刈先生は実に優秀です。
優秀だからこそ…この黒い粉薬は「既知のものではない」ということが分かります。

七十刈 重親 ほーん……

語り手 出目が良かったので文恒にもまだ粉薬のことはバレていません。
あるいは彼に聞いてみるのも一つの手でしょうが、ここは先生にお任せしましょう。

七十刈 重親 後で調べる機会とかありそうですか……?

語り手 先程の薬学で得た情報として、現在世に出回っている薬のどれにもこのようなものはないというのが分かりましたので。
通常の方法で調べるとなると、ずいぶん時間がかかってしまうでしょう。

七十刈 重親 なるほど、素直にききます。
「文恒さん、これは……どなたが処方したくすりですか?」

妹尾 文恒 「…いえ、生憎ながら存じ上げません。それはどこで見つけましたか?」

七十刈 重親 「ベッドに……持ち帰っても構いませんか?よく調べてみますので」

妹尾 文恒 「構いませんが…。弟に出ているような薬に関しては、センセイはお詳しいのでは?」

七十刈 重親 「はい、ですが……これは僕の出した薬ではありません。いったいどこで……」

妹尾 文恒 「……」

七十刈 重親 「……お心当たりが?」

妹尾 文恒 「……慣れぬことなど、するものではありませんな」
「十三に出していた薬です。人魄(ひとのたましい)ですよ、それは」

七十刈 重親 「……は?」

妹尾 文恒 「縊死者の下に溜まるのです。すぐに取らないと地中に沈んでしまいますので、掬い取って、熱酒に溶いて飲ませるのですよ。精神が落ち着く薬効があるそうです」

助手 〔縊死者(いししゃ)=首吊り自殺者のこと。〕

妹尾 文恒 「本草綱目に書いてあったのですよ。藁にも縋る思いなのだと、きっとお分かりいただけるでしょうね」

七十刈 重親 「本草網目……ですか、東洋医学でしょうか」
「心労のほど、お察しいたします」

妹尾 文恒 「ああ…。明の時代に出版されたもので。数年前に『補注本草綱目』の名前で和刻本が出ましてね。興味がおありでしたら持ってきましょうか」

七十刈 重親 「ええ、ぜひお願いいたします」

妹尾 文恒 「では、一度居間まで戻りましょう。あれは立ち読みをするには少々難儀だ」

語り手 センセイは先に居間へ戻っていてください、と貴方へ言い残し、妹尾は自室へ一度戻ります。
少しして彼は、重そうな本を三冊ほどエッチラオッチラと持ってきました。

七十刈 重親 (かわいい)

語り手 全て合わせると五貫(18.75kg)はありそうです。確かに言う通り、立ち読みにはとても向かないと思うことでしょう。
ポマードで整えられた前髪がひと房、文恒の汗ばむ額に張り付きます。そのまま文恒は、机の上に『補注本草綱目』を置きました。

七十刈 重親 「すみません、手伝いもせず……」

妹尾 文恒 「なに、この程度なら男子たるものですよ。しかし、これを今から読むとなると…」

語り手 文恒は庭をちらと見やります。
そこはいつの間にか夕に染まり、ヒグラシがカナカナと鳴き声を上げているのに気付くでしょう。

七十刈 重親 「日も、暮れましたものね……」

妹尾 文恒 「折角ですし、夕飯でも食べていって下さい。大層なものは用意できませんが」

七十刈 重親 おっとぉ?
うーん……お言葉に甘える……

語り手 ふふ、お好きにどうぞ。

七十刈 重親 「では、お言葉に甘えましょう……厚かましいようで申し訳ありませんが、その間本に目を通してみても構いませんか?」

妹尾 文恒 「ええ。でしたら私は準備をして参りますので。どうぞ我が家と思って寛いでやってください」

七十刈 重親 「ふふっ、そう言っていただけると気が楽です。のびのびとさせていただきます」

語り手 というわけで、文恒は一度台所へ籠ります。
目の前の本はとても重く分厚く、全てに目を通すのであれば、斜めに読んでも三日は掛かるでしょう。
章の指定をして読むか、そうでなければ《図書館》を振れますね。

七十刈 重親 としょかんあります1

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=50 図書館 (1D100<=50) > 8 > スペシャル
!?

語り手 !? すごいですね!?
では、あなたは効率的に要所のみを見極め、数時間を掛けて人体にまつわる章を読み進められました。
途中で一度夕食を挟み、情報を得られるでしょう。

七十刈 重親 てことは、これからごはんタイム!?

語り手 ふふ、ご飯タイムです!
鯖の味噌煮、切り干し大根と油揚げの煮物、きゅうりの漬物、豆腐の味噌汁。
それと白米ですね。

七十刈 重親 だいすきなごはんだ……
ぜんぶすき……おいしくたべよう……

語り手 鯖の味噌煮は少々味が濃かったものの、白米と合わせればたいへん美味なことに変わりなく。
熱いお茶と共に、疲れた脳へ染みわたることでしょう。
食事も済み、夜も更け、この辺で情報を出しましょう。
本草学:古代中国の薬学と博物学に端を発する学問。薬効のある動植物や鉱物の研究、不老不死の仙人となるための霊薬を生成する錬丹術などに関係が深い。
本草綱目:明の時代に出版された本草学の大著。収録されている薬種は一八九二種。全五十二巻にも及び、その最終巻は、『人体の薬物利用』について書かれている。
また、〈アイデア:1/2〉〈医学〉〈薬学〉のいずれかに成功することで追加の情報を得られます。

七十刈 重親 では、薬学でチャレンジします

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=21 薬学 (1D100<=21) > 17 > 成功
!?

語り手 出目がいいですね!?
最終巻、五十二巻の『人体の薬物利用』の章を開き頁をめくっている途中。
一頁だけ綺麗に破り取られていることに気付くでしょう。
その破られた頁は『人魄(じんぱく)』について書かれていたであろう箇所ですね。

七十刈 重親 ふむ
他には……どこか見る項目がありますか?

語り手 他に気になる項目などはございませんね。
それだけに、破られた頁が異様だともいえます。

七十刈 重親 なるほど……
文恒さんに。ちょっときいてみても?

語り手 ほうほう。
文恒はあなたの向かいで茶を飲んでいますね。

七十刈 重親 「文恒さん、文恒さん」

妹尾 文恒 「はい、なんでしょう」

七十刈 重親 「この、破られた頁に……なにかこころあたりは?」四つん這いで本をよじよじ持っていきます

雑談

妹尾 文恒 かわいいですね…

七十刈 重親 狙ってやってます

メイン

妹尾 文恒 「……いえ、ありませんね。買ったときから、失せていたのかも知れません」

雑談

妹尾 文恒 あざといですね

七十刈 重親 こういう人間です☆

妹尾 文恒 なるほど…

メイン

七十刈 重親 「なるほど……」

雑談

妹尾 文恒 私より体格があるのにあざといとはこれいかに(SIZ12)

七十刈 重親 SIZ14……

メイン

妹尾 文恒 「……センセイ」
「――センセイから見て、今の弟の様子はどうでしょうか。あれは生涯、あのまま元には戻らないと思いますか」
「センセイもご存知の通り、あれは生来頭の利発な子供だったのです。柳川師範学校を出るまでは、それはもう勉強熱心な奴でした」
「たんと本を読み、将来は帝都で教授をやるのだと息巻いていました。それが今ではあの有様で――己はそれが悲しくてなりません」

七十刈 重親 「私は……彼の病がこれから快方向かう、と断言できません」

妹尾 文恒 「……そうですか」

七十刈 重親 「けれど彼は、お兄様のおっしゃる通り利発な子です。弱気の虫が顔を出すことはあるかもしれませんが、彼がなにか、夢中になれるものを見つければ……そしてそれを支えてくれる誰かがいれば、或いは彼はかつての彼に戻れるやもしれません」
「ですから、あまり気を落とさず。あなたが今まで通り接してあげるのが何よりの薬です」

妹尾 文恒 「……なにやら、私までセンセイに世話になってしまいそうです。おかげで少しばかりは気が晴れますよ」

七十刈 重親 「それが仕事ですから。お役に立てましたら幸いです」

妹尾 文恒 「心強いですね。……さて、もう夜も遅い。部屋を用意してあるので、泊まっていってください」

七十刈 重親 「……さすがにそこまで世話になっては悪いですよ」

妹尾 文恒 「いえ、この辺は夜間になると野犬が出るのですよ」

七十刈 重親 「そんな脅かさないでください。では、図々しいようですがお言葉に甘えましょう」

妹尾 文恒 「いつ言い出そうかとしているうちにこんな時間になってしまいましてね。こちらにも非はあります。湯はもう張っているので、お先にどうぞ。部屋は…弟の部屋でよろしかったですかね」

七十刈 重親 いいんですか!?!?!?
「はい、どうぞおかまいなく。大変ありがたいです」

語り手 いいんですよ!!!!
ではお風呂をかぽーんと頂き、あがったころには寝床の準備も出来ていたということで。

七十刈 重親 やっほう!薄幸美少年のおふとんだー!

語り手 ひゃっほう!!少々埃の香りはしますが無問題!!
ぐうすかとここで眠ることができるでしょう!

七十刈 重親 で、いったん探索できたりします?

語り手 おや、夜間に出回るということでよろしいでしょうか?

七十刈 重親 あっ。やめときます

語り手 おや、いいのですか?
私はできるだけ探索者のやりたいことに寄り添わせていただく、を信条としておりますが。

七十刈 重親 ……せっかくだから出歩きます!
(優柔不断)

語り手 ふふ、よいでしょう。
見つからないようにするのであれば《隠れる》や、その他必要と思われそうな技能を宣言するのでも構いません。

七十刈 重親 かくれる……しょきち……
やってみるか!

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=10 隠れる (1D100<=10) > 23 > 失敗
だよね

語り手 出目はよいのですが!
では、廊下を歩く際にミシミシと音を鳴らしてしまうでしょう。
さて、なにを目的に夜間外出を致しますか?

七十刈 重親 じつはお部屋を見たくてですね

語り手 お部屋を、とな

七十刈 重親 十三君の。

語り手 なればそこまで物音を気にせずとも見れそうですね。
先程の隠れる失敗も帳消しとなりましょう。

七十刈 重親 よかった!

語り手 さて、改めて。
十三の部屋は綺麗に片付いており、大きなベッドと楢材のキャビネットがあるのみです。
どこを見ますか?

七十刈 重親 ベッドをもう少し。調べてみようかなと

語り手 ほう。
そうだな…少々お待ちください。
なにか、これを探したいなどの指定はありますか?

七十刈 重親 十三君の
手記
などあればと

語り手 ふむ……。
手記の類は、残念ですがここには無いようです。
代わりと言ってはなんですが、先程の黒い粉薬がもう一包出てきます。
これは今生やしたものなのであまり意味のないものと捉えてください。

七十刈 重親 おっ、薬が生えてきた。
……のんでみようかな

語り手 ほう。
これが何であるかを、あなたは先程文恒から聞かされておりますね。
首吊り死体から染み出た液体と承知した上で飲むのであれば、そうですね…
精神で耐えるPOW*5か、肉体的に耐えるCON*5で振ってみましょう。
失敗すれば、気持ちが悪くなりもどしてしまうでしょう。

七十刈 重親 よーし

語り手 がんばえー!まけうなー!

七十刈 重親 //POW=13*5
おっ。ちゃぱれがちがうぞ

語り手 少々お待ちを

七十刈 重親 わ、つくるつくる

雑談

語り手 自分のキャラシから持ってこようと思ったらExcelがなかなか開かない

メイン

七十刈 重親 CCB<=(13*5) POW倍数 (1D100<=65) > 48 > 成功

語り手 すみません、ありがとうございます。

七十刈 重親 できました!こちらこそすみません!

雑談

語り手 CCB <={STR}*5 STR*5
CCB <={CON}*5 CON*5
CCB <={POW}*5 POW*5
CCB <={DEX}*5 DEX*5
CCB <={APP}*5 APP*5
CCB <={SIZ}*5 SIZ*5
CCB <={INT}*5 INT*5
CCB <={EDU}*5 EDU*5

こちらのスペースを削除したうえで、各能力値を「ステータス」のところに設定しておくと振ってくれますよ (1D100) > 30
って書きながら振っちゃってる ふふ

七十刈 重親 ありがとうございます!

メイン

語り手 いえいえ。
では、この薬を飲み下すことが出来ます。

七十刈 重親 ごっくん

語り手 なまぐさく、土と血と排せつ物の臭いがするそれが喉を通って胃に辿り着く。
少し待ってはみるものの、特段これといった効果が出てくるようには思えません。

七十刈 重親 うへぇ、

語り手 ただただ、喉元に不愉快な臭いがまとわりつきます。
それはどこか、あの病院やこの部屋に漂っていた臭いに似ているようにも感じたかもしれません。
と、こんな感じでしょうか。

七十刈 重親 なるほど……
……のむんじゃなかった

語り手 ふふ、後悔しても時すでにお寿司。
さて、時間的にもちょうどいいですし、今夜はこれで〆にいたしましょう。

七十刈 重親 あ、もう!
りょうかいしました!今日遅くなってしまってすみません!

語り手 いえいえ!遅くまでお疲れさまでした!
明日まで夜更かしは続くので、今夜もしっかりお休みください。

七十刈 重親 はーい!明日もよろしくおねがいします!

語り手 あすもよろしくお願いいたします。
それでは…自由化遺産!

七十刈 重親 遺産が!!!!!

語り手 遺産がァ!!

雑談

助手 そろそろ待機

七十刈 重親 きました!

助手 えらい!こんばんわ!

七十刈 重親 本当に毎度お待たせしますこんばんは

助手 いえいえ!遅くまでお疲れ様です…
お飲み物やメッシなどの準備ができましたら、ぼちぼち始めて行きましょうか

七十刈 重親 飲み物!よし!いけます!

助手 よし!では始めていきましょう

メイン

語り手 それでは、三日目を開始していきます。
よろしくおねがいします。

雑談

七十刈 重親 よろしくおねがいします!

メイン

語り手 前回は分厚い本を読み、妹尾家にお泊りをいたしましたね。
十三の部屋で見つけた黒い粉薬を飲んで夜を終えたので、次の日の朝から描写を始めていきます。

七十刈 重親 はい!

雑談

七十刈 重親 あ、朝チュン……

メイン

語り手 さて、夜も明けた朝。
外では小鳥もちゅんちゅん鳴いております。
あなたは、炊き立ての白米とお味噌汁の香りで目が覚めます。

雑談

語り手 にこっ
チュンチュン!

メイン

七十刈 重親 「……いいにおいがする」

語り手 空腹をそそる香りにつられて居間へ行くと、そこには朝ご飯を準備している文恒の姿が。

妹尾 文恒 「ああ、おはようございます。丁度起こしに行こうとしておりました」

七十刈 重親 「おはようございます。あまり心地よかったのでついこんな時間に……」

妹尾 文恒 「いえいえ。さ、支度はもう少しかかるので、その間に顔でも洗ってきてください」

七十刈 重親 「はぁい、お母さん。」クスクス笑いながら言います

雑談

妹尾 文恒 おかあさんとな

七十刈 重親 お母さんみたいだからつい

メイン

語り手 「随分と歳のいった息子ができてしまったな…」と苦笑交じりのぼやきが聞こえたりもしますが、無事に洗顔を終えて食卓につくことが出来ます。
さて、今日の朝ご飯は…
炊き立ての白米、昨日の残りのお味噌汁。きゅうりの漬物に出汁巻き卵、ししゃもの焼いたのですね。

七十刈 重親 「あぁやっぱりおいしい。一晩寝かせた味噌汁も、また特別おいしいんだ」

雑談

七十刈 重親 (宮沢賢治みたいになっちゃった)

メイン

妹尾 文恒 「はは、残り物交じりですみません。さて、私はこの後仕事があるので、少々急がせていただきます」

語り手 文恒はちいさくいただきますと呟き手を合わせると、自分の手元にある食事をわっしわっしと掻き込みます。
特別行儀悪くも感じず、見ていて惚れ惚れする食べっぷりでしょう。

雑談

七十刈 重親 食べ方に雄を感じて、良いな

メイン

語り手 さて、食事と片付け等が終われば各々別れて今日の予定を消化する形となるでしょう。

雑談

語り手 大人の男性ですからね ふふ
今気付いたんですけど、七十刈さんの方が年上でした びっくりしたことに

にろり そうなんですよこいつ

メイン

語り手 行けそうな場所であるなら、池田脳病院に再度顔を出してみるのがよさそうでしょう。
十三君の部屋から出てきたものを本人に聞いてみるなど、ですね。

七十刈 重親 なるほど……

雑談

妹尾 文恒 すっかり年上ムーヴをかましてしまったが、私は齢三十一なんだな

メイン

七十刈 重親 では病院にいきます。例のにおいもなんだか、きになるし

語り手 それでは病院へ。

七十刈 重親 GO

語り手  
 

助手 《池田脳病院》

語り手 外はむわりと暑く、湿気がまるで質量を帯びているかのようにまとわりつくでしょう。
蝉の声がうだるように脳髄へ響き、汗腺を強制的に開かせます。
あなたが再び病室を訪れると、十三はベッドに座り、虚空を見つめていました。
しかしあなたの姿を認めると、十三は弾かれたように立ち上がり、ひどく安堵した様子で胸を撫で下ろすのです。

妹尾 十三 「ああ、センセ!ご無事だったのですね! アニキや下男の真崎に食べられてしまっていはしないかと、食事も喉を通りませんでした」

語り手 彼はあなたの袖を引き、とても真剣な顔でこう続けます。

妹尾 十三 「ここだけの話、窓の外から見える道を行き交う人間のうち、もう半数ほどは人食いに変わってしまっています」
「ねぇセンセ、あなたは違うでしょう?あなたはまだ、元のセンセのままでしょう?」

七十刈 重親 「……そうですよ。僕はまともですし、君を食べるつもりなど、毛頭ありません。安心なさい、十三君」

妹尾 十三 「よかった…。それを聞いて、とても安心しました」
「…センセ。こうして座敷牢に閉じ込められるより少し前、私はカッフェ通いに狂っていたのですよ」
「底濱駅近くの【倶楽部213】という、モダンなカッフェでしてね。センセにだけお話するのですが、そこでしばしば顔を合わせる呉という男に、僕は参っていました。細面の美丈夫で、逞しい青年です」
「しばしば顔を合わせては、焼林檎やらクロークムシューやらを分け合い食べたものです」
「クロークムシューという食べ物を知っていますか?こんがりと焼いたパンに、薄切りの肉を挟んだハイカラな食べ物です。なんの肉なのかと尋ねたら、『ムシューの肉だ』とからかわれました」

七十刈 重親 「紳士(ムシュー)の肉、ですか、それはおそろしい」相槌にわらいます

妹尾 十三 「ふふ、センセもご存じだったのですね。まだあすこ以外で見たことのない食べ物ですが、きっと欧羅巴あたりの人間が持ち込んできたのでしょう。ここは港が近いですから」

語り手 十三は、窓の外を、遠くを見やりながら嬉しそうに話しています。

妹尾 十三 「……呉は、彼はもういません。船乗りでしてね。また違う街へと去っていきました」
「だけどそれがどうしたと言うのでしょう。思い出は胸の内に残っていますから」
「ああ、なんだか自分の話ばかりしてしまって。そうそう、人食いの話でしたよね」

語り手 彼は再度あなたに向き直り、声を潜めて話し始めます。

雑談

七十刈 重親 呉(くれ)さん……?呉(ウー)さん?

妹尾 十三 くれ、ですね。

七十刈 重親 くれさん!

メイン

妹尾 十三 「ここだけの話です、私は人食いの連中が全体どこからやって来て、人間に成り代わり始めたかを知っているのですよ」

雑談

妹尾 十三 そう!呉さんです!

語り手 ちょっと進行早そうだったら言うたってください…!

メイン

七十刈 重親 「……しって、いる?ほう……興味深いですね」

雑談

七十刈 重親 平気でございます!

メイン

妹尾 十三 「はい。……ですが、ここでは言えません。何となれば、このベッドの下にも、あの悍ましい食人鬼が潜んでいるのですから」
「どうか後生です。私の日記を探してやってください。隠した場所は、ここでは言えません。呉を、追ってください」

七十刈 重親 「ふむ……」
これ心理学って触れますか?

語り手 ほう。振れますね。
どんなことを知りたい、探りたい、などはありますか?

七十刈 重親 やった、ではその言葉の真偽……というか今更ながら本気具合をしりたいなと

語り手 承知いたしました。では……それっ!
SCCB<=75 七十刈心理学 (1D100<=75) > 1 > 決定的成功/スペシャル
ふむ…。
では、まずこのクリチケをどうぞ。

七十刈 重親 えっ

語り手 1クリが出てしまいました

七十刈 重親 わぁい……

雑談

七十刈 重親 幸先がいい

メイン

語り手 さて、十三の心境ですが…
彼は心底この話を本気で話していることが分かります。

七十刈 重親 ふむふむ

語り手 彼の中ではこの食人鬼の話もほんとうのことであり、自分は実家の座敷牢にずっといて、先生だけが頼りです。

雑談

語り手 幸先がいいですね この調子でいきましょう!

メイン

語り手 そして、これはクリティカル情報。
彼の目が、あなたの後ろにいったことに気がつきます。

七十刈 重親 ……おっ?

語り手 背後に誰かが近づいているとわかってよいでしょう。

七十刈 重親 ふりかえります

語り手 振り返ると、一体いつの間に背後へ、それも吐息が触れんばかりの距離にまで忍び寄られていたのだろう――艶めくカイゼル髭の長身痩躯が、視界いっぱいに飛び込みました。

真崎 敬之 「お話の最中に申し訳ありませんが、そろそろ病院を閉めなくてはなりません。学会の準備がありますのでね」

七十刈 重親 「っっ!……真崎先生」

語り手 真崎がにこりともせずにカイゼル髭をつまんで、あなたを冷たく見下ろしています。

七十刈 重親 「さようですか……もうしばし彼とお話ししたかったのですが……」真崎先生にも心理学を振りたいです!嘘つきサーチ!

語り手 了解致しました。それっ!
SCCB<=75 七十刈心理学 (1D100<=75) > 90 > 失敗
ふむ…。
彼の表情は非常に読み取り辛く、また今回に至ってはその表情すらも浮かべていないため、あなたに真意は読み取れませんでした。
そうですね…一緒に初日失敗した《聞き耳》も振れます。

七十刈 重親 わ!ふります!
CCB<=25 聞き耳 (1D100<=25) > 63 > 失敗
HEY!!!!!!

語り手 ふふ、ではどうにも鼻につく臭いがあたりにうっすら漂っているのですが、それが何かというのは思いつきません。

七十刈 重親 さようですか……

語り手 さようなのです…。

七十刈 重親 あっ……

語り手 お…?

七十刈 重親 お兄さんに聞きたいことがあったのに忘れてました……次ぎあうときに聞きます!

語り手 おや。では忘れないようにしておきましょう。
あなたは、真崎に促されるまま病室を出ざるを得ません。
十三は力なくベッドに座り込み、病室を後にするあなたに骨の浮いた手を弱々しく振りました。
彼は、扉の向こうにあなたの姿が消えるまで、ずっとあなたへ手を振っていました。

妹尾 十三 「ああ……センセ。……左様なら」

語り手 さて、病院も閉じてしまい、あなたは現在炎天下に佇んでいる状態です。
時刻は丁度お昼ぐらいでしょうか。

七十刈 重親 セミさん元気だなぁ

語り手 セミさん元気ですねえ。
なんならすぐ傍の木に3匹ぐらい居るんじゃないかってぐらいにはミンミンしています。
さて、涼と昼食を求める必要がでてきますね。センセ。

七十刈 重親 はっ!そうですね!
たしか、喫茶店の名前は……
『倶楽部213』?

語り手 ええ。
このあたりに詳しければ、カフヱーがいくつか立ち並ぶ繁華街があることも知っています。

七十刈 重親 では、繁華街へ!Caféをさがしてみます1

語り手 了解しました。
 
 
底濱市中心部の繁華街、少し奥まった路地にその店はありました。
ごく普通のカッフェ然とした造りの店構えですが、表には【会員制】と書かれた看板が立っています。
あなたはそれが十三が言っていた「倶楽部213」であると悟るでしょう。

雑談

七十刈 重親 襖に加えて、椿(?)も上下するの良いな

メイン

語り手 〈アイデア〉〈知識〉が振れますね。同情報です。

雑談

語り手 ふふ、ひっそりギミックです

メイン

七十刈 重親 では、アイデアで!
CCB<=90 アイデア (1D100<=90) > 31 > 成功

雑談

七十刈 重親 すてきギミックありがとう

メイン

語り手 えらい!

七十刈 重親 いえい!

語り手 では、ここが紹介人のない客は決して入店のあたわない秘密倶楽部――などではなく、どうやら同性愛者の社交場となっているようだ、ということが分かるでしょう。
入りますか?

七十刈 重親 「はいります」(にっこり)

語り手 了解致しました。
 
 

助手 《倶楽部213》

語り手 舶来品の蓄音機からニューオーリンズ・スタイルのジャズ音楽が控えめに掛かり、楽しそうに談笑する人間たちがいます。
男女の同席は見られず、男は男と、女は女と親密そうに頬を寄せ合いグラスを合わせているのが見えました。
風紀が乱れているといった様子は少しもなく、皆この場を上品に楽しんでいるようです。

七十刈 重親 わたしのこころがよごれていたのではんせいいたしております

語り手 ふふ…。ここの風紀はシッカリしております。

雑談

助手 私も邪なきもちでここにきました

メイン

七十刈 重親 身だしなみを整えます

雑談

助手 そして邪な気持ちでこれを勧めました

七十刈 重親 助手のセミさん!!!!

メイン

語り手 「ご注文は如何しますか?」
女給…の、装いをした男性が、あなたに注文を聞きに来ますね。
まあ、私の立ち絵そのままです。

七十刈 重親 「……君、初対面な気がしないな」

語り手 「あら、お相手でしたら仕事の終わった後にしてくださいな」

七十刈 重親 「あいや、失礼。口説いてるんじゃないんだ。もちろん許されるならありがたいのだけど……」
「そうだな、では……ビーフシチューと……おやポートワインがあるね。これをいただこう」

語り手 「では、少々お待ちくださいね」
女給(?)は奥に引っ込んでしまいます。
席は探せば空いていますね。好きなところへ座れるでしょう。
注文を待っている間、客や店員に呉という男や十三について尋ねて回ることができます。

七十刈 重親 ふむ
誰に話しかけよう……?

語り手 店員、客、のいずれかを選び、そうですね…コミュニケーション系の技能やAPP*5などで情報を集めることができます。
ダイスを振らずにリアル言いくるめで情報を集めても構いませんよ。

七十刈 重親 なるほど
choice(客,店員) (choice(客,店員)) > 店員
やはり店員さんにきいてみよう

語り手 では、別の店員をひっかけることができますね。

七十刈 重親 「すまない、君。少し聞いても?」

雑談

七十刈 重親 ひっかける……

メイン

店員 「はぁい。おや、お兄さん?それとも、お姉さんかな」
「ご注文?」

七十刈 重親 「はは、僕はおじさんだよ。実は人探しをしていてね。」
「呉、という男をしらないかい?友人の思い人らしいんだ」

雑談

七十刈 重親 店員さん(2)!?!?
KAWAII

メイン

店員 「呉? ……ああ、思い出せそうで思い出せないなぁ。こう、気つけになるようなものがあれば思い出せそうなんだけどねえ」
「あるじゃあないか。ほら、喉と胸の熱くなる」
くい、と何かを傾ける仕草でもしようかな

雑談

店員 自探索者の立ち絵を適当に持ってくるスタイル

メイン

七十刈 重親 「ああ、構わないよ。なんなら座って飲んでも構わないさ」

雑談

七十刈 重親 よきかな。

メイン

店員 「あは、嬉しいね。好きなの選んでもいいかな?」

七十刈 重親 「もちろんさ。頼みごとをしているのはこちらだからね」

店員 「それならブランデーを一杯…つけて、と。あれ、お兄さんもポートワインを頼んでるんだね。いけるクチとは嬉しいじゃないか」
空いてる席にお兄さん連れて座ってしまおう。
ビーフシチューとワイン、ブランデーをもってきて…
「さて、呉の話だったね」

七十刈 重親 「うむ、ぜひ聞かせてくれ」
「……」

店員 「あのひと、ずいぶん男前でね。暫く前はよく見たけれど、最近めっきり見ないんだよ。違う街に流れていったんだろうね」
「酔いつぶれていたところを、線の細い優男に抱えられてさ。それで出ていったのを見たのが最後だったな」
「優男の顔はよく覚えていないけど、右手だったかな。そこに包帯をグルグルと巻いていてねえ。そいつが印象的だったなぁ」

七十刈 重親 「右手を……ふむ」

店員 「お金を落としてくれるのは嬉しいけどねえ、潰れるまで飲んじゃいけないよ。ここはそういうお店じゃあないしね」
くぴくぴ…ぷはー

七十刈 重親 KAWAII
「そうだねぇ。大変だったろう。……今、だれか彼の行方を知っている人はいないのかい?」満足そうに飲みっぷりを眺めてます

店員 「さあねえ。あるいは、馴染みの客だったらもう少しばかりは知っているんじゃないかい?」
「なにせ、僕はここで働いてあまり経っていないものだから」

語り手 く、と最後の一滴を飲み干し、じゃあね、と彼は席を立ちます。
彼から出る情報はだいたい以上ですね。

七十刈 重親 ふむ……「ありがとう」と声をかけて見送ります。ついでにワインもくいっと生きましょう

語り手 ワインは飲みやすい温度であり、あなたの喉をカッと一瞬熱くさせ胸元へ降りていくでしょう。
とてもおいしいですね。

七十刈 重親 わーい。元気が出るぞ。ビーフシチューも冷める前に……おいしさチョイスしてみても?

語り手 おや、面白そうですね。
どうぞ!

七十刈 重親 choice(,おいしい,まずい,まあまあ) (choice(おいしい,まずい,まあまあ)) > まずい
あっ

語り手 あらっ
では、ビーフシチューの方はあなたの口に合わなかったのか…やたらに塩が効き、生臭く、しっちゃかめっちゃかな味に感じるでしょう。

七十刈 重親 「……本場の味、なのだろうか。」しょも…として食べます。なんとなく十三君の妄言がよぎります
「……あぁ。あの小指はそういう……」

語り手 ふふ…さて、真偽は神のみぞ知ります。

七十刈 重親 ふむ……あ、そうだ客にも聞き込みをしなきゃな
適当な客に声をかけてみても?

語り手 よいですよ。
丁度一人でいる男性客を見つけることが出来ますね。目が合って、にこっとされます。

七十刈 重親 にこっとかえします

「お兄さん、一人かな。話し相手になってくれない?」

七十刈 重親 「ああもちろん。人探しの最中でね、誰かしら話を聞いてたとこなんだ」

「ふふ。少しだけだけれど、君と給仕さんが話しているのが聞こえてしまってね。誰を探しているんだい?」

七十刈 重親 「それは話が早い。実は……くれくれしかじか」

「呉……。はて、すまないね。聞き覚えの無い御人だ」

七十刈 重親 「そうか……彼は常連のようだったから、君も知り合いかとばかり」

「私もよくここには来るけどね。もしかしたら、来る時間が違うのかもしれないな」

七十刈 重親 「……時間?」

「ほら…ここは”上品”だろう?連れ出すには夜の方が都合がいいのさ」
こそ、と

七十刈 重親 「ほー、なるほど。それは興味深いね」ひそひそ
「では、時間を改めてきてみようかな……」

「ふふ、相手してくれるの?嬉しいね」ひそひそ

七十刈 重親 「あぁ、その気があるなら構わないさ。プラトニックもきらいじゃあないがね」

雑談

助手 (どっちの立ち絵のひとも両刀だからRPがしやすい)

メイン

「なに、一期一会のお遊びだよ。お相手を一人に決めると何かと面倒でね」

雑談

にろり (たすかるなぁ)

メイン

七十刈 重親 「そうかい。ではいずれ僕でも遊んでおくれ。仕事が片付いたら是非ね」

「夕刻頃からここにいることが多いよ、私は。次があったら是非お相手をしてほしいね」
メモ帳に名前を書いて差し出そう。適当に『田中』で

七十刈 重親 「……よし、覚えたよ。また会おうね。田中サン」

「ああ。ところで、探しているのは一人だけ?」

七十刈 重親 「ふむ、まぁ二人といえば二人か」
「細面の……妹尾、という男を知らないかい?何か変わった様子とか」

「ふむ……。細面、で思い当るのは…苗字が妹尾かどうかは知らないが、ジュウゾウという名前は知っているね」

七十刈 重親 「おや、本当かい?」

「細面のキレイな顔した少年だろう?まだ黒マントが似合いそうな、あどけないお坊ちゃん」

七十刈 重親 「あぁ、きっと彼だ。どんな子だった?」

「私が見かけたときはね、飲めもしない酒を飲まされていたよ。あすこのカウンター端、あるだろう?そこでひっくり返っててさ。ありゃあ、可愛そうだったね」

七十刈 重親 「ふふ、なるほど……無茶をさせられたか。かわいそうに」

「まあね。ああいう素直な子は遊ばれやすいんだ。仕方もないことだけれどね」

語り手 さて、この辺でAPP*5や交渉技能などを振ればワンチャンなにか情報がでるかもしれません

七十刈 重親 はっ(わすれていたひと)
APPでいけるかな、やってみます

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=(9*5) APP倍数 (1D100<=45) > 100 > 致命的失敗

語り手 おやまあ

七十刈 重親 ???????????

語り手 これはこれは 面白い結果が出ましたね

七十刈 重親 取れ高????

語り手 では、ハウスルールに則りファンブル表でも振らせていただきましょう。
1d6をどうぞ!

七十刈 重親 1d6 こわいよお (1D6) > 5

語り手 5:なぜか頭上からタライが!?HP喪失1d3
あなたが男性客…田中と話をしているとですね、なぜか頭上からタライがガコォンと落ちてきます。痛い!

七十刈 重親 「ふぐっ!??!」
1d3 (1D3) > 1

「わっ!? ……なんだい、タライ…?大丈夫かい、君…」

雑談

七十刈 重親 効果音wwwww

助手 こんなこともあろうかと常にタライのおちる音を取り揃えております

メイン

七十刈 重親 「だ、大丈夫……覚悟はできていたさ」

system [ 七十刈 重親 ] HP : 12 → 11

「覚悟……?」

雑談

にろり まぁ素敵なお店!また来ちゃうわ!

メイン

語り手 ついでにタライが机にも当たってしまい、グラスも割れてワインまみれになってしまったということにしましょう(100F処理)

雑談

助手 ふふん、ご贔屓に

メイン

七十刈 重親 「うへぇ……お騒がせしてしまったね」

「まあ随分と派手なことになってしまったね。どれ、給仕を呼んでこよう」

語り手 さて、片付けはできました!
ただ、技能は失敗してしまったので彼はこれ以上何かを喋ってくれることは…なくなってしまわれました…
他の客や給仕などに声をかければまた振り直すことも可能でしょう。

七十刈 重親 うーん、すてきな人だっただけに残念
では、給仕さんにお礼がてら話しかけてみます

語り手 別の給仕ですね。ちょいとまたれい
では、片づけをしてくれた給仕に声をかけることが出来ます。

七十刈 重親 「先ほどはありがとうね、少しお話いいかい?」

店員(2) 「ああ、さっきの不運なお兄さん。なんだい、次の壊すグラスでも見繕おうって?」

雑談

助手 ここまでの立ち絵 全員男

メイン

七十刈 重親 「勘弁してくれ。ただの人探しなんだ」けらけら笑います

雑談

七十刈 重親 やったぁぁl!!!!!

メイン

店員(2) 「そいでさっきからそこかしこに声をかけまくってる、と…。それでもね、タダじゃあ話さないよ」

七十刈 重親 「ふむ……酒でも構わないかい?」

雑談

助手 ひゃっほ~~~~~!!!!!
シナリオにも探索者と同性である方が望ましい、って書いてあるので嬉々としてもってきてます

七十刈 重親 わくわくのどきどきですね!

メイン

店員(2) 「酒はたいして飲めねえんだ。これ、いいかな」
あいすくりんを指さしてにっこり

七十刈 重親 「……では、僕も同じものを」甘味の名前だけでにっこり。同志。

店員(2) 「へへ、あんがと。じゃ、ちょいと待っててもらって、と…」
伝票に書き込んですってけてーっとあいすくりんを二人分もってくる
「そんで、何。呉とジュウゾウのこと探してたんだって?なに、俺ぁここがちょいといいんでね。聞いてたんだよ」
耳をちょいちょい、と

七十刈 重親 「話が早くてたすかるなぁ。……して、何か知っているのかい?」

語り手 さて、知っているかどうかを…振りましょう!
APP*5、あるいは交渉技能、もしくは……幸運!!

七十刈 重親 APPりべんじいきます(意地)

語り手 よし、どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=(9*5) APP倍数 (1D100<=45) > 60 > 失敗

語り手 おや、惜しいですね…

七十刈 重親 幸運なら行けたじゃんよぉ!!!!!!
おしかった

語り手 他技能で振ってもよいですよ…!

七十刈 重親 では……幸運!いきます!
CCB<=65 幸運 (1D100<=65) > 54 > 成功

語り手 えらい!

七十刈 重親 あっ、素直な出目
いえい!

店員(2) 「俺の聞いた話じゃ、底濱埠頭の辺りをふらふらしてたって聞いたな。妙な風体の灯台守と、怪しげなやり取りをしていたっつうのも言ってたな」
「っふふ……。そんでな、兄さん」
隣に座って、あいすくりんを掬う手につい、と自分の手を重ねてしまおう
「あすこにゃ、貧民窟が傍にあるんだ。いっつも犬を煮ているような臭いがしてさ。残飯屋が毎晩通りがかっては黒山が出来る、忌々しい区画なんだ」

七十刈 重親 「……貧民履?ふむ」

語り手 給仕はあなたの耳に唇を寄せ、ひそひそと挑発的にささやきます。

店員(2) 「あいつがあすこに何の用があったか知らねェけどな、おおかた──」
「浮浪者どもに“おかま”を掘られに行っていたンじゃないかね」
「………なァんてな。憶測だよ、憶測」

七十刈 重親 「……邪推、ではあるけれど、まぁない話ではないな」神妙な面持ちです

店員(2) 「ちゃあんと情報だろ?兄さんの探してるやつのさ」

七十刈 重親 「あぁ、勿論さ。ありがとう」ハッとして、眉間に寄ってるしわを緩めて微笑みます

店員(2) 「そんなシワよせてちゃさ、かぁいい顔が台無しってヤツだよ。ここに来てんだ。そういうの嫌いって訳じゃないだろ?」

七十刈 重親 「あぁ、素直に言えば、そうなるね……」眉間をもみます

語り手 というわけで、この店から出る情報は以上となります。

七十刈 重親 はいな

語り手 今夜はこの辺で終了といたしましょう。
次の日程ですが、またDMにてご相談という形をとらせていただいても大丈夫でしょうか?

七十刈 重親 はい!DMで、ということで承知しました

語り手 すっかり見誤ってしまって…あと3日ほど頂ければと…

七十刈 重親 いやこちらこそ自分を過信していました……三日分ですね!承知です!

語り手 ふふ、ゆっくり進めて行きましょう。
では、今夜はもう遅いのでこの辺で自由化遺産といたします!
おつかれさまでした…!

七十刈 重親 レガシーがかいほうされた……お疲れさまでした!きょうもありがとうございました!

語り手 ふふ、開放!ゆっくりねてね(CoCジョーク)

雑談

七十刈 重親 taiki

語り手 こんばんわ、お早い集合をされてますね⁉
遅くなりました!!!

七十刈 重親 こんばんは!普段お待たせしてしまうので、早めに来ました!

語り手 ふふ、嬉しい❤
今日は熱帯夜なのでしっかり水分やおやつ、縺??縺。などを持って挑みましょう!
そしたらちょっと早いのですが、準備できていそうでしたら始めていきましょうか

七十刈 重親 縺??縺……?
はい!いけます!

メイン

語り手 では、四日目を開始していきます。
よろしくおねがいします。

七十刈 重親 よろしくお願いいたします。

語り手 前回は十三くんのお見舞い時に聞いた「倶楽部213」へ調査をしにきてましたね。
呉、という男のことと店での十三くんの様子を客から知ることが出来ました。
お店で得られる情報は全て得られました。
次の目的地を決めましょう、というところで〆ましたね。

七十刈 重親 はいな。
貧民窟、と聞き及んだのが少し気になりましたね
今の時間、いけますか?

語り手 行けますね。
貧民窟の辺り、つまり底濱埠頭の辺りでよろしいでしょうか。

七十刈 重親 はい!

語り手  
 

助手 《底濱埠頭》

語り手 風が強い。
塩辛いほどに湿った海風が、容赦なく唇を押し広げます。
遠く空はかき曇り、気の滅入るような色をしていました。
埠頭をまっすぐ灯台の方へ向かって歩いていると、正面からやって来る、ボロ布を顔中に巻きつけた男と出会うことでしょう。
ボロ布の隙間から覗えるその顔は、どこか犬めいた印象を受けます。
その男は上唇に鋭い裂け目があり、病気にしてもあまりに見慣れぬ顔つきでありました。
暗い橙色に濁った手肌は、日に焼けたゴムのように固く締まり、ひどく粉を吹いているのです。
1/1d4の正気度喪失。

七十刈 重親 うぐっ
CCB<=66 SANチェック (1D100<=66) > 54 > 成功

語り手 おや、えらい!
あなたは動揺を顔に出すことなくうまくやり過ごせました。

system [ 七十刈 重親 ] SAN : 66 → 65

七十刈 重親 (ひどく不吉な印象の男だ、何者だろうか……)

灯台守 「おい、そこのあんた」
「見ない顔だね。この辺に面白いものはないよ。もっと明るい街の方へ行ったらどうかね。これは親切で言っているんだが」

七十刈 重親 「こんにちは、ご親切にどうもありがとう。実は人を探しているんだ」
「呉、という男をしらないか?」

灯台守 「人探しか。生憎だが、そんな名のやつは知らないな」

七十刈 重親 「そうか……では、十三という男は?色白の細い青年だ」

灯台守 「十三? ……その十三って奴と、己(おれ)と、あんたに――全体なんの関わりがあるって言うんだい」

語り手 彼は、数歩あなたから離れます。

七十刈 重親 「なに、行き当たりばったりに訊いているだけさ……」
KP! 心理学を振りたいです!
この男が、噓をついているかどうか!

語り手 了解致しました。少々お待ちを…それっ!
SCCB<=75 七十刈心理学 (1D100<=75) > 97 > 致命的失敗
ふむ…
1d6を、どうぞ。

七十刈 重親 えっ
1d6 (1D6) > 1

語り手 ファンブル表 対処に困ったら1d6で選ぶ
1:タン=ス神の襲来!ダメージ1or正気度喪失0/1

七十刈 重親 (白目)(中の人)

語り手 あなたは、彼の精神状態を伺おうと数歩近寄ります。
足を踏み出したとき、その小指のところへ冒涜的な痛みと衝撃が!
あなたは突如そこに現れた謎の箪笥の角に、足の小指をしたたかにぶつけてしまいます。
なんでここに箪笥が!?今までこんなものなかったのに…!?
ダメージ1、または正気度喪失0/1を選べます。

七十刈 重親 「ぐわぁぁなぜこんなところに名状しがたい箪笥のようなものがぁぁぁぁ!!!!」
だ、だめーじで、、、

語り手 ではHP-1でどうぞ!

system [ 七十刈 重親 ] HP : 11 → 10

灯台守 「は……?箪笥……?」
「………そこには何もないぞ。大丈夫か、お前…」

七十刈 重親 「おかしいな、酒に酔っているのかもしれない……はは」
「悪いが、君、立つのがつらくてね、手を貸してくれないかい?」

灯台守 「………」
Schoice[貸す,貸さんが…] 手…… (choice[貸す,貸さんが…]) > 貸す
「……昼から酔っぱらってんなら、あんたいい身分ってやつなのかね」
溜息を大きくつく…が、手を貸してやろう。しょうがない

七十刈 重親 いいひとだ……
「ありがとう、親切な人……名を名乗るのが遅れたね。ぼくは七十刈重親。いい身分、とまではいわないが、医者をやっているものだ」

灯台守 「ああ……医者先生かい、あんた」
「……さっきの。十三とあんたは、どういう関係だ」

七十刈 重親 「医者と患者、だけど友人みたいなものだよ。彼の話し相手、といってもいい」

語り手 あなたがそう言うと、ふっと男の警戒が解かれたことに気が付きます。

雑談

七十刈 重親 いいひと……!

メイン

灯台守 「……あんたが、ボウヤのセンセかい」
「そういうことは早く言ってくれ。……悪かった。悪趣味な雑誌記者かと思ったんだ。近頃はそういうの、多いだろう」

七十刈 重親 「嗚呼、なるほど。そうだね……そういう輩は、時折ちんぴらなんかより物騒だものね」

灯台守 「自衛の手段だ。……しかし、そうか。あんたがね」
「ボウヤはな、哀れなヤツなんだ。ある時ふらふらと港を歩いていて、己の目の前で海に落っこちたんだ」

七十刈 重親 「……海に?」目が真ん丸です

灯台守 「そう、海に。 …慌てて引き上げて、小屋で休ませてやったら、ここが太平洋の彼方にある、化物の暮らす島だと思い込んでしまった」
「自分の家の場所も言えない有様だったから、長屋の連中と細々面倒を見てやったよ」
「今は脳病院にいるんだろう。時々その近くまで行って、手を振ってやることがある」
「センセが来たら渡してくれ、と言われた封筒があるよ」

語り手 奇怪な風体の彼は懐に手を入れ、薄汚れた封筒を取り出します。
受け取りますか?

七十刈 重親 はい!

語り手 受け取ったその封筒は、夏の盛りだと言うのに少しも温まっていません。
不思議にひんやりとしているでしょう。
封筒を開けると、中身は破り取られた日記のページでした。
読みますか?

七十刈 重親 はい!ここで!

灯台守 「ボウヤには一体なにが見えていて、なにが見えていないんだろうな」

語り手 日記を読み始めるあなたをみて、男はそうつぶやきました。
では、日記の中身を開示していきます。

妹尾 十三 『当然ご存知でありましょうが、私はアニキによって座敷牢に四年ほど監禁をされておりました。ですがある日、センセによる往診が終わるや否や、私は頭に麻袋を被せられて、そのまま底濱埠頭へ連れて行かれ、そこで阿呆船に乗せられたのです。阿呆船は様々な気狂い共でひしめき合っており、私は気も狂わんばかりでした。頭に鶏のトサカなぞつけた水夫に行き先を聞くと、私たちは海乙那の棲む島へ連れて行かれ、そこで毒牙の露と化すそうです。海乙那です。それはどこか狼に似た顔を持つ、食人鬼だそうです。』
『私は、その島で二年を過ごしました。大半の気狂い共は世をはかなんで、進んで海乙那に食われましたが、なに、話してみれば存外気のいい連中で、私たち人間よりもよほど先進的な考えをする連中でありました。何も人間を選り好んで食うわけではなく、死ねば肉なのだから感傷的になって燃やしてしまうより、新鮮な内に食ってしまえば無駄がなくていいではないかというのがその理屈です。』
『その島で雌の海乙那と夫婦にならないかと誘われましたが、郷里のアニキが気になったので、後ろ髪を引かれながら私は日本へ戻ってきました。なにしろ気のいい連中でしたので、今でも時々、夜中に私の部屋を訪ねてくれます。ええ、この部屋にです。そうです――私は海乙那共に日本の歩き方をすっかり教えてしまったので、そうした塩梅で彼らがやって来れるようになったのです。しかしそれは問題ではございません。』
『古くからこの国には忌まわしい人食いがいて、品川の辺りや底濱の外れは彼らの縄張りだったのでありました。それを私が海乙那に渡りをつけてしまったので、忌まわしい人食いの連中が怒ったのです。アニキや、下男の真崎に成り代わった連中は、私を座敷牢に閉じ込めたりして、自由を奪いました。こうして真実を話せる相手はセンセだけなのですよ。アレゴリなどでは、ありません。人を食わずにいる子供は、あるいはあるかもしれない。救えよ救え。子供――。』
『私が死んだ後は、どうぞ、その遺骸を食べてください。私の身体には種がありませんでしたので、子も遺せず、食べてすらもらえないのであれば、到底生きてきた甲斐がないではありませんか。どうぞ、弔いと思って、私の遺骸を食べてください。それだけが私の本当です。それですっかり、悔いはありません。』

助手 〔注:アレゴリ=寓意。象徴的な存在を用いる、例え話のような表現技法のこと〕

語り手 さて。
こちらの日記は長いため、15分ほどここで休憩をとります。
ゆっくりかみ砕いてお読みください。

資料

助手 《十三の手紙》
私にはもはや、人の生活といふものに皆目見當がつかなくなつてしまつたのです。センセに助けてもらはなければ、私の正氣はあと一日だつて保たないでせう。どうか後生ですから、私の住まひを訪ねてきては呉れませんか。
柳川縣底濱市西區淵ヶ谷三丁目四番十六號 妹尾十三



《十三の日記、一》
アニキには言へない。センセに話さなくちや。



《十三の日記、二》
私の日記の大事な部分は、安全な場所に隱してしまひました。何故こんなことをするのかとお思ひでせうが、此れをしなくてはならないのです。今となつては、眞實をひとつところに置いておくほど、危險なことなどないのです。



《十三の日記、三》
當然ご存知でありませうが、私はアニキによつて座敷牢に四年ほど監禁をされてをりました。ですが或る日、センセによる往診が終はるや否や、私は頭に麻袋を被せられて、そのまゝ底濱埠頭へ連れて行かれ、そこで阿呆船に乘せられたのです。阿呆船は樣々な氣狂ひ共でひしめき合つてをり、私は氣も狂はんばかりでした。頭に鷄のトサカなぞつけた水夫に行き先を訊くと、私たちは海乙那の棲む島へ連れて行かれ、そこで毒牙の露と化すさうです。海乙那です。それはどこか狼に似た顏を持つ、食人鬼ださうです。

私は、その島で二年を過ごしました。大半の氣狂ひ共は世をはかなんで、進んで海乙那に食はれましたが、なに、話してみれば存外氣のいゝ連中で、私たち人閒よりもよほど先進的な考へをする連中でありました。何も人閒を選り好んで食ふわけではなく、死ねば肉なのだから感傷的になつて燃やしてしまふより、新鮮な內に食つてしまへば無駄がなくていゝではないかといふのがその理窟です。

その島で雌の海乙那と夫婦にならないかと誘はれましたが、鄕里のアニキが氣になつたので、後ろ髮を引かれながら私は日本へ戾つてきました。なにしろ氣のいゝ連中でしたので、今でも時々、夜中に私の部屋を訪ねて呉れます。えゝ、この部屋にです。さうです――私は海乙那共に日本の步き方をすつかり敎へてしまつたので、さうした鹽梅で彼らがやつて來れるやうになつたのです。しかしそれは問題ではございません。

旧くからこの國には忌まはしい人食ひがゐて、品川の邊りや底濱の外れは彼らの繩張りだつたのでありました。それを私が海乙那に渡りをつけてしまつたので、忌まはしい人食ひの連中が怒つたのです。アニキや、下男の眞崎に成り代はつた連中は、私を座敷牢に閉ぢ込めたりして、自由を奪ひました。かうして眞實を話せる相手はセンセだけなのですよ。アレゴリなどでは、ありません。人を食はずにゐる子供は、或いはあるかもしれない。救へよ救へ。子供――。

私が死んだ後は、どうぞ、その遺骸を食べてください。私の身體には種がありませんでしたので、子も遺せず、食べてすらもらへないのであれば、到底生きてきた甲斐がないではありませんか。どうぞ、弔ひと思つて、私の遺骸を食べてください。それだけが私の本當です。それですつかり、悔いはありません。

メイン

語り手 50分より再開いたします。

七十刈 重親 ありがとうございます!

語り手 さて、そろそろお時間となりました。
再開してまいりましょう。

七十刈 重親 はい!

語り手 これらの日記について、以下のロールで情報を得られます。
「①〈歴史〉〈知識:1/2〉」
「②〈知識:1/5〉〈文学系の技能:1/2〉〈オカルト1/2〉〈中国語と知識の組み合わせロール〉」

七十刈 重親 では、知識1/2で!

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 すみません、75って端数どうしましょう?

語り手 これはね、「CCB<=75/2」で振れますね
ココフォくんが計算をしてくれます

七十刈 重親 CCB<=75/2 (1D100<=37) > 44 > 失敗
できました!(しっぱい)

語り手 上に書いてある技能はぜんぶ挑戦できるので、他のやつも振ってみてどうぞ!

七十刈 重親 はい!
図書館って文学系の技能……なんでしょうか・・・

語り手 文学系…ですね!

七十刈 重親 やった!では図書館で振ってみます!

語り手 どうぞ!

七十刈 重親 CCB<=50/2 図書館 (1D100<=25) > 60 > 失敗

語り手 なかなか惜しい

七十刈 重親 うん……リトライします!
オカルト
!!!
初期値!

語り手 どうぞ!!!

七十刈 重親 CCB<=5/5 (1D100<=1) > 30 > 失敗

語り手 実に惜しい

七十刈 重親 出目は良いのにね!!!!

語り手 出目はいいのに…!!

七十刈 重親 あとは、チャイ語もないし……何か手はありませんか!(傍若無人)

語り手 必須の情報ではないので、諦めるのも手…です!

七十刈 重親 では、いったん諦めます……!

語り手 了解しました。
かすかに漂う獣じみた臭気を、塩辛い風が洗っていきます。
手紙を読むさまを、灯台守は背を縮こまらせて見守っています。その遠くで立ち込める雨雲を、チカリチカリと灯台が照らしていました。
これから嵐がくるのでしょうか。潮の香りに混ざって雨の匂いが強くなります。
とくに彼に話しかけるような事などがなければ、「用事は済んだからな」と男は去っていきますね。

七十刈 重親 「ああ、ありがとう。親切な人」見送ります。
「さて……雨の降る前にここを離れようかな」

雑談

七十刈 重親 いいひと、どこまで聞いていいのだろう

語り手 聞きたいことがあるのであれば、大概どこまででも大丈夫ですよ。
随時対応していきます。

メイン

語り手 そうですね。
倶楽部213やここでだいぶ時間を潰したので、時刻はすっかり夕暮れでしょう。
このまま家へ帰るにも丁度いい時間ですね。

雑談

七十刈 重親 では、少し走って追いかけてみます。といっても興味本位な質問ばかりですけど

語り手 ほう。よろしいでしょう。
ではメインで宣言をどうぞ!

メイン

七十刈 重親 「おうい、親切な人。最後に少し聞いていいかい」たったか走って追いかけます

灯台守 「……なんだい。今度は誰を探そうって?」

七十刈 重親 「いや、そうじゃぁないんだ。どうして十三君の手紙を、そんな大事そうにしまっていてくれたのかと……それから君の名前を聞いてもいいかい?」

灯台守 「……字も書けないってのに、名なんか聞いてどうすんだい」
「そいつぁボウヤが”どうしても”と頼み込んできたんだ。必死にな。……だから持っていた」

七十刈 重親 「……そうかい。ふふっ、彼に君と会ったことを伝えるよ。話したらきっと、彼は喜ぶだろうから」

灯台守 「ああ。そいつぁありがたいね。よろしく言っといてくれ」
「…ボウヤも、覚えていてくれりゃあいいけどな」

七十刈 重親 「覚えているさ。彼は、この日記の切れ端をとっても大切にしていたから。君は相当信頼されているんだろうね」

灯台守 「センセイさんほどじゃあないさ。 …このままここに居ちゃあ、あんた、波に攫われて流されちまうよ」

七十刈 重親 「あぁ。それもそうか。長々とありがとう。また会えたら、おじさんに声くらいかけておくれ」

灯台守 「覚えていたらな」

語り手 彼は首回りの布をきつく巻き、背を丸めて今度こそ帰路につくでしょう。

雑談

七十刈 重親 さんきゅーいいひと

メイン

語り手 さて。彼の言う通り、だんだんと波も高くなってまいりました。
雨が当たり始めるのも時間の問題です。

七十刈 重親 では、ぼくも一度帰宅します

語り手 了解いたしました。
 
 

助手 《探索者自宅》

語り手 さて。
家に帰りつき、なにかしたいことなどはございますでしょうか。

七十刈 重親 ふむ、特にありません!

語り手 では、ご飯やお風呂などを済ませて就寝ということで。

七十刈 重親 はい!すやすやします!

語り手  
 
しとしと、重い雨の烟る朝。
あなたの下に、妹尾文恒から電報が届きました。
読みますか?

七十刈 重親 よみます!

妹尾 文恒 『ジウゾウ クビククリテ シス』
 

語り手 電報には、そう書かれていました。
十三の突然の訃報に、強い当惑と混乱を覚えるでしょう。
1/1D3の正気度を喪失します。

七十刈 重親 CCB<=65 SANチェック (1D100<=65) > 32 > 成功

語り手 成功、おめでとうございます。
さて。本日はいかがいたしますか?

雑談

にろり この人みょうにメンタル強いな……?

語り手 精神科医というものはメンタルが強くなければ成り立たないのかもしれませんね

メイン

七十刈 重親 文恒さんに会いに行きます。まずは事情をききたい

語り手 では、妹尾邸へ。
 
 

雑談

にろり 自分のRPも相まって少しサイコな……

メイン

助手 《妹尾邸》

語り手 あなたが妹尾邸を訪れると、一晩に十年も歳をとったように、やつれた顔の文恒が出迎えます。

雑談

語り手 ふふ サイコなセンセになってしまわれた

メイン

妹尾 文恒 「センセイ――急なことでして、すみません。全体どうしてこんなことになったのか」
「真崎センセイによれば、昨晩あれの様子を見に行くと、どこから持ち込んだものか、麻縄で首を括っていたのだと」
「センセイ、なにか知りませんか。ねぇ、センセイ」

七十刈 重親 「……文恒さん。僕は、あまり彼のことを理解した風を装いたくありません……一友人として。なので先に僕から確認させてください。何か、遺書などは見つかってはおりませんか?」

妹尾 文恒 「…そのようなものは、見つかったとは聞いておりません」
「ああ、ああ。…すみません、雨の中を立たせきりにさせてしまって。どうぞ、おあがりください」

七十刈 重親 「はい。お邪魔します……」

語り手 文恒は、思い出したかのようにあなたを居間へと通します。
あなたと共に雨に打たれたままの髪は整髪料も落ち、濡れた一房が額に貼り付いています。
台所に立ち湯を沸かす文恒は、あなたに背を向けたままぽつりぽつりと話します。

妹尾 文恒 「いつかこのような日が来るだろうと、覚悟はしておりました。ええ、本当です。覚悟だけはしておったのです」
「なにしろ、暫くは忙しなくなります。きっと葬儀は明後日になるでしょう」

語り手 あなたの前に茶を置き、彼は、続けます。

妹尾 文恒 「弟を哀れに思うのなら、ぜひいらしてください」

語り手 どうか、ぜひ。
顔を伏せって、しゃくれそうな声を上げてあなたに懇願します。

七十刈 重親 「もちろんですとも……謹んでお伺いいたします」
正座のままお兄さんを見つめます。

妹尾 文恒 「ありがとうございます、センセイ」

語り手 彼は、自分の膝に目を落としたまましばらく黙り込んでいました。
ややあって、零れ落ちるように呟きます。

妹尾 文恒 「センセイ、どうか正直なところを仰ってください」
「あれは、十三は、本当の気狂いだったのでしょう」
「センセイ、どうか仰ってください。あいつはもう手の施しようのない気狂いだったのだと。あのまま一生、元のようには戻れなかったのだと」

七十刈 重親 「……そうですね」
「私が思うに、彼は……気狂いであったことに間違いはありません」
「ですから、もしかしたらずっとこのまま妄言を垂れ流していたかも」
「でも、だからと言ってあきらめがつくほど、人は物分かりがよくないと思いますので」
「僕はもう少し、彼のことを調べてみます。協力していただけませんか?」

妹尾 文恒 「………そう、ですか……」

語り手 あなたの言葉を聞くと文恒はいっぺんに脱力し、ややあって、表情をなくして立ち上がりました。
血の気の失せた顔のまま、ふらふらと玄関の方へ向かっていきます。

妹尾 文恒 「協力をしたいのはやまやまなのですが……。近所の人間に呼ばれておりまして。すぐに戻ります」
「葬儀ともなれば色々とあるようで。ええ、昨年に二度もやりましたから、慣れております」
「まだしばらく降るでしょう。雨足が弱まるまで今しばらく、ゆっくりなさっていってください」

七十刈 重親 「えぇ、そうさせていただきます。どうか道中お気をつけて」

語り手 さて。あなたが望むのなら、この邸内を探索することができるでしょう。
もちろん、このまま雨足が弱まるのを待って帰ることもできます。

七十刈 重親 ふむ、そうだな。では一か所だけ
文恒さんの部屋などあれば、空き巣の真似事を働こうかと

語り手 ふむ。では、文恒の部屋へ。
 
 

助手 ≪文恒の部屋≫

語り手 部屋の中を見回してみると、ふと筆机の上に開きっぱなしの日記があることに気づきます。
次のページが空白であるところを見るに、今開かれているのが一番最近の記述であることがわかります。

七十刈 重親 おっ

語り手 日記、見てみますか?

七十刈 重親 はい!

語り手 では、日記の内容を開示します。

妹尾 文恒 『こんなことを書くべきか今も私は決めかねている。弟は人を食っていた。それも殺して食っていた。完全な気狂いだったのだろう。かわいそうに。あれはもう何年も狂ったままだ。罪に問われることはないだろう。裁かれることはないだろう。私はそれが哀れでならない。罪を犯しても裁かれないことが、まるで人でないと言われているようで。必要なものを持っていこう。全てを、十三の正気に委ねよう。』

資料

妹尾 文恒 《文恒の日記》
こんな事を書くべきか今も私は決めかねてゐる。弟は人を食つてゐた。其れも殺して食つてゐた。完全な氣狂ひだつたのだらう。かはいさうに。彼れはもう何年も狂つたまゝだ。罪に問はれる事はないだらう。裁かれる事はないだらう。私は其れが哀れでならない。罪を犯しても裁かれない事が、まるで人でないと言はれてゐるやうで。必要なものを持つていかう。全てを、十三の正氣に委ねよう。

雑談

七十刈 重親 ほあ

メイン

語り手 文恒の部屋は以上となります。

七十刈 重親 ……では、あとはおとなしく待とうと思います

語り手 他の部屋はみなくてもだいじょうぶですか?

七十刈 重親 どんな部屋に行けますか?

語り手 十三の部屋も見に行けますね。

七十刈 重親 なるほど……
まだなにかあってはいけない。念のため確認しに行きます。

語り手 では、十三の部屋へ。
 
 

助手 ≪十三の部屋≫

語り手 強烈な犬の臭いがします。
部屋を見ると、床板が剥がされ、人が横たわれそうなほど長い窪みが空いていることに気が付けるでしょう。
窪みの中へ降りて〈目星〉を振ることができます。

七十刈 重親 では、ごそごそ降りるとします。そしたら目星を振ってみますね
(ごそごそ)

語り手 では、こんころりんとどうぞ!

七十刈 重親 CCB<=50 目星 こんころりんのすっとんとーん! (1D100<=50) > 28 > 成功

語り手 おえらい出目です!

七十刈 重親 ヨシ!

語り手 お可哀想に。
あなたは、土に混じる小さなエナメル質の鈍い輝きをいくつも見つけてしまうでしょう。
人の歯、です。
あちこちに幾つも埋まっています。
あなたの足のすぐ真横にすらも。

七十刈 重親 ……歯、ですか

語り手 歯ですね。
必要であれば《医学》でも振って確かめてみてもよいでしょう。

七十刈 重親 では
CCB<=70 医学 (1D100<=70) > 38 > 成功

語り手 素晴らしい。
医学的観点から見ても、それはただの石ころではなく人間の歯だと断定することが出来るでしょう。

七十刈 重親 そういえば、歯、意外になにかありますか?
ぱっと目で見てわかる範囲で。

語り手 歯以外はなにも見当たりませんね。
骨や肉など、本来であれば見つかりそうなものも。

七十刈 重親 ふむ
……骨まで食べたのだろうか

語り手 さて、どうでしょう。

七十刈 重親 今は予想はお預けしときます。床下から這い出ます

語り手 さて。
床下から這い出て再び床を見やると、
窪みはすっかり消え失せていました。

七十刈 重親 ……おや?

語り手 まるで白昼夢を見ていたかのように、ただの床があるばかりです。
白い歯もなにも、そこにはありません。
ふしぎですね。
1/1D3の正気度喪失。

七十刈 重親 ひ……
CCB<=65 SANチェック (1D100<=65) > 62 > 成功

語り手 お偉い出目です!

system [ 七十刈 重親 ] SAN : 65 → 64

語り手 十三の部屋は以上となります。

七十刈 重親 ふむ。
では、家主を待つとします

語り手 あなたは、再度居間に戻り家主を待ちます。
が、文恒は結局、日が暮れようとしても帰ってくる気配はありません。
このまま居ればまたお泊りになってしまうでしょう。

七十刈 重親 はっ、まだ遺体を見ていない

語り手 遺体。
十三くんの、でしょうか?

七十刈 重親 はい。病院で見られるでしょうか?それか、親族がどこかに安置しているのかとか。

語り手 昨日の今日ですので、まだ病院に安置してあることでしょう。
葬儀は明後日になる、と文恒が言っていたので、それまではそこにあると思ってよいでしょう。

七十刈 重親 なるほど……では明日でも間に合いそうですね
今のところは、いったん留守番にしようかな

system [ 七十刈 重親 ] SAN : 64 → 63

語り手 留守番。
妹尾の家の留守番ですかね…!?
おっと、SAN忘れてた
ありがとうございます!

七十刈 重親 僕も忘れてて……文恒さん戻ってくるのなら待ちつつ、時間がかかるようならお出かけます

語り手 では、待ち続けて数刻。
日もとっぷり暮れて、夕食のにおいなんかも雨に混じって漂ってくる頃合いですね。
Schoice[戻る,戻らん] おにいさん? (choice[戻る,戻らん]) > 戻る
ずいぶん時間も経ち、そろそろ早ければ床につくであろう頃。
ようやく、憔悴しきった顔の文恒が帰宅しました。

七十刈 重親 「おかえりなさい。やはりお疲れ気味かい?」

妹尾 文恒 「! ……センセイ。ああ、家に戻られていてよかったというのに」
「随分と…待たせてしまったようです」

七十刈 重親 「心配だったもので……無事に顔を見られたので安心いたしました」
「では、僕はこの辺で」 立ち上がっていそいそと準備

妹尾 文恒 「……そのために、わざわざ…。なんと申し上げていいやら…」
「申し訳ないです。葬儀の手配もありまして、お構いができず」
せめて玄関まで見送ろう

七十刈 重親 「お世話様です。……時に、文恒さん。貴方は十三君の男色趣味については、ご存じでしたか?」

妹尾 文恒 「は、……?」
Schoice[知っていた,知らなんだ] (choice[知っていた,知らなんだ]) > 知らなんだ
「……いえ。今、初めて知りました」

七十刈 重親 「さようでしたか」
「いや、だから何というわけではないのです。健全な社交場に通っていただけのようですから……今回のこととは関係ないようですから」

妹尾 文恒 「……自分は、弟の隠していたことを、死後になって初めて知ったのですか」

七十刈 重親 「ええ。まぁ僕も知ったのは機能でしたが」
「あなたを責めるつもりはありません。理解者になれとも言いません」
「ただ幾分か、人食いよりかは受け入れ易いかと思いましてね」〆

妹尾 文恒 「………読まれたのですか」

七十刈 重親 「ええ。一部のみですが」

妹尾 文恒 「……自分には、どちらも同じようなことです」
「全て、理解の外のもの。そして、もう終わったものです」

七十刈 重親 「……そうですね」
「ご無礼を致しました。明日にでも、彼の見ていたモノを確かめに行ってまいりますので……詳しくわかりましたら、ご報告に上がります」

妹尾 文恒 「……出来るのであれば、葬儀の時にお伺いする形でよいでしょうか。準備があります」

七十刈 重親 「ええ、もちろんです。」
「なんであれ、お兄さんは知っておいたほうがいい」

妹尾 文恒 「……では、またその際に」
「今日は、もう遅い。お気をつけてお帰りを」

七十刈 重親 「はい、おやすみなさい。文恒さん」
つかつかと帰ります

語り手 雨のしとしとと降る夜の道を、あなたは帰っていきます。
文恒は、あなたが見えなくなるまであなたを見送っていました。
その姿は、あなたが最後に見た十三の姿とそっくりでした。
 
 
以降、葬儀の日まで何かが進展することはありませんでした。
遺体の確認に向かうも、病院では門前払い。
その他も、あなたの思うように情報は集まらず。
論文の提出を求められていたのを思い出せば、それに手をつけて時間をやり過ごすこともできます。
なんにせよ、葬儀当日。
改めて、文恒から葬儀の案内を受けます。
妹尾十三の葬儀へ参列しますか?

七十刈 重親 はい

語り手 ありがとうございます。
棺に入れたいものがあれば持ちこんで良いとのことを伝えられています。なにかありましたら、お申し付けください。

七十刈 重親 では折り鶴を。これは彼が折ったものなので

語り手 折り鶴ですね。よいでしょう。
彼も気に入っていたものなので、きっと喜びます。
では……
 
 

助手 《葬儀》

語り手 葬儀のなかで、十三の棺に近づく機会があります。
文恒は棺へ花を供えていました。
あなたの手にも、花が握らされるでしょう。
この花と共に、折り鶴がひとつ棺の中にくべられました。
──やがて、十三の弔いは滞りなく済みます。
葬儀の場で、沈痛な面持ちの文恒があなたに話し掛けます。

妹尾 文恒 「センセイ、あれには親がおりません。肉親と呼べるものは己くらいのもので、さして友人もおりません」
「もしほんの少しでもあれを哀れんで頂けるのなら、どうぞ焼き場まであいつについて行ってもらえませんか」

七十刈 重親 「もちろんです。お供いたします」

語り手 本来、この地域での骨上げは主に遺族・親族のみで行われ、二人一組が決まりとなっております。
けれど文恒は、是非にとあなたを呼んだのです。
あなたの快諾を受け、文恒は絞り出すような声でただ一言「ありがとうございます」と言ってあなたの手を握りました。
喪主として気丈に振る舞えどもその姿は弱弱しく、ともすれば行き場を見失った迷子のようでもありました。
 
 
あなたたちは最新鋭の機材が揃う火葬場へやって来きます。
コークス燃料に電動送風機で、十三の骨は呆気ないほど早く上がってしまいました。
まったく綺麗な骨でしたが、唯一、頭蓋骨だけはボロボロに焼け溶けていました。

妹尾 文恒 「……骨を拾ってください、どうか」

語り手 文恒が、耳元に囁きます。

七十刈 重親 声掛けに従って、骨を拾います。

語り手 あなたがひとつ骨を拾うと、それを文恒が受け取り、骨壺の中へと収めていきます。
真白く焼けてかさかさと乾いた音を立てる骨が、少しづつ壺の中へ落ちていくことでしょう。

妹尾 文恒 「センセイはもう、知っていらっしゃるでしょうが」

語り手 骨を拾いながら、文恒はあなたに語り掛けます。

妹尾 文恒 「十三は、人を殺して食っていたようなのです」
「はっきりと確証がある訳ではありませんが、一年前、弟の部屋から異臭がして」
「床板を剥がしてみた所、人間の歯がごっそりと出てきました」
「きっとこれは食べられなかったのでしょう。ほら――骨はよく焼けば脆いですから」

語り手 あなたの拾いあげた骨は、すこしの加減でかさりと崩れて粉になってしまいます。
またひとつ、細いそれがあなたの操る箸の中で砕け散ります。

妹尾 文恒 「……そんな不吉な穴は、とうに埋めてしまいましたが」
「センセイ。……あの日言っていた、”彼の見ていたもの”…。お分かりになったのでしょうか」

七十刈 重親 「ええ、あくまで知りえた限り……ですが」
「この、切れ端をご覧ください」
「……これを読んで思ったのです。彼の中で見えていた世界は、はたして幻なのでしょうか」
「私は、それを確かめたい。」〆

語り手 切れ端。
十三の隠していた日記のそれぞれを、彼に見せるということでよろしいでしょうか。

七十刈 重親 はい

語り手 文恒は、あなたの渡した日記の切れ端を見ています。
文字を追うその目は、不思議と澄んでいて。いっそ彼が今までで一番落ち着いているようにも見えるでしょう。

妹尾 文恒 「ねぇセンセ。あれは、弟は気狂いだったのです」
「もはや取り返しのつかぬ、完全な、気狂いだったのですよ」

七十刈 重親 「……そう、でしょうかね」
「私には、どちらも本当のように思えるのです」

妹尾 文恒 「いいえ。…気狂いでしょう。そうであると、私は思っております」

語り手  
周囲から「サク、コリ、シャクシャク」と、
何か脆いものを噛み砕いているような音がきこえます。
 
文恒は、その日記をぶらりと垂れた腕の先にしがみつかせています。
 
サク、コリ、シャクシャク
 
見渡せば、周囲の人間が我を争うようにして、拾いきれなかった小さな骨を口に含んでいます。
 
シャク、ザク、サク
 
よく見れば、斎場の人間もそれをしています。
異様な光景に0/1の正気度喪失。

七十刈 重親 CCB<=63 SANチェック (1D100<=63) > 97 > 致命的失敗

語り手 おやまあ
では、喪失する数値にもう+1しましょうか。

七十刈 重親 おぁぁ

system [ 七十刈 重親 ] SAN : 63 → 61

語り手 あなたは動揺し、周りを見回してしまいます。
ふと、文恒と目が合いました。
彼の目は、緑の色をし爛々と輝いていました。

妹尾 文恒 「センセイ、さあ、十三の骨を食べてください」
「さあ――ねえセンセイ。どうしたのですか。なぜ骨を、センセイ」
「さあ。さあ。さあ。さあ。さあ」

語り手 目の血走る文恒が、あなたの手に十三の骨を押し付けます。
いつの間にか、見知らぬ十数人に取り囲まれ、とても穏便に断れる状況ではありません。
辺りに、むせるような獣臭が立ち込めます。
自分を取り囲む人間たちや文恒の唇の中央が、犬のようにつり上がっていることにあなたは気づくでしょう。
さて。
如何しましょうか。

七十刈 重親 拒みます。かたくなに拒みます

語り手 拒むのであれば、《隠す》が振れます。
成功すれば、食べるふりをしてこっそり骨を袖口に落とすことが出来るでしょう。

七十刈 重親 (フィジカルに訴えようとしていたなんて言えない……)
では、振ります
CCB<=60 隠す (1D100<=60) > 74 > 失敗
どうしtれ

語り手 あらあら

妹尾 文恒 「何故食べぬのですか。これはあいつの、弟の、悲願だったのですよ。ねえセンセイ」

語り手 文恒はあなたの手首を強く掴み、揺さぶるようにして強くあなたを咎めます。
周囲の人間も「食え」「食え」とあなたに強く言い続けることでしょう。
ですが、拒み続けるということもできます。

七十刈 重親 素直に拒み続けます!

語り手 拒み続けますか。
あなたは口を必死に閉じ、その唇へ押し付けられる十三の骨を拒み続けます。
そうしていると、不意に…強い衝撃が後頭部へ加えられることでしょう。
脳裏に赤い電流が走り、あなたはそのまま意識を手放します。
 
 

助手 《阿呆船》

語り手 気づくと、見知らぬ船の上だった。
辺りには世にも奇妙な扮装をした人間たちが、涎を垂らし、わめき、泣きじゃくり、自慰行為に耽っている。
漕手のひとりも見当たらない船が、何処かへ滑るように進んでいく。
どこからか、奇妙な抑揚をつけた経のようなものが聞こえてくる。
ひとり、ふたりと、呼応するように、全ての人間がそれを歌い始める。
やがて大合唱になっていく。
視界が歪み、頭がおかしくなっていく。
 

助手 ああア――アア――あああ。
凡そ世の中、ないもの尽し、
多い中にも、今年のないものたんとない、
人食い骨噛みめったにない。
首縊り騒動途方もない、
ここで縊るもお縄がない。
それにお棺の担ぎ手もない、
一人や二人じゃ仕方がない、
お首がどこかへ失せてない、
お船あっても櫂がない、
ご相談しようも正気がない。
身内の毛穴がゾクゾク粟立つ、
そんじょ、そこらの地獄の話じゃ
……チャカポコチャカポコチャカポコチャカポコ……。

語り手  
極彩色の曼荼羅の海、どこが天かも、分からない。
自分と他人の境目も混ざり、なにがなんだか分からなくなる。
狂気の船はどこまでも、阿呆を乗せて進んでいく。
正気の方がいかほど不幸か。
船はどこまでも進んでいく。涎の海を進んでいく。
 
1D10/1D100の正気度を喪失する。
どうぞ、お祈りください。

七十刈 重親 CCB<=61 SANチェック (1D100<=61) > 10 > スペシャル
1d10 (1D10) > 7

語り手 まずは数値分お減らし下さい。

system [ 七十刈 重親 ] SAN : 61 → 55

語り手 では、一時的発狂の判定を行います。
アイデアを、どうぞ。

七十刈 重親 あああああああああああ
CCB<=90 アイデア (1D100<=90) > 89 > 成功

語り手 あと一歩でしたね。

七十刈 重親 妖怪1が余計

語り手  
 

助手 《エンドD》

語り手  
狂気、狂気、狂気。
終わることのない狂熱。
欠けたお椀を叩く音。
チャンチキチャンチキ、チキトントン。
 
極彩色に彩られた虚妄の狂宴。
笑声が響き、混ざり、混ざり、混ざり合う。
 
チャンチキチャンチキ、チキトントン。
チャンチキチャンチキ、チキトントン。
チャンチキチャンチキ、チキトントン――。
 
数え切れないほどの数、阿呆を乗せた阿呆船。
大海原をどこまでも、チャンチキチャンチキ進んでいく。
 
阿呆に混ざった新たな阿呆。
 
その後の行方は誰も知らない。
 
 

助手 《エピローグ》
阿呆船に乗るあなたには、知りも得ぬこと。

長閑な、何事もない日、正午前。
関東一帯を巨大な地震が襲った。
 
柳川県内では、二万戸超の家屋が全潰し、焼失し、多くの混乱を齎した。
津波は貧民窟を海へ攫い、死者は底濱市だけで一万を数える。
妹尾邸も、池田脳病院も倒壊し、燃え尽き――そして、
 
彼らの行方は、誰も知らない。
 
 
──異説・狂人日記

了。
探索者は阿呆船に乗せられ、終わってしまわれました。
よって、探索者ロストにてシナリオ終了と相成ります。
本当に、本当に、おつかれさまでした。

七十刈 重親 おつかれさまでしたぁあっぁっぁああ

語り手 本当にお疲れさまでした…。
あと一歩、あと一歩でありました。

七十刈 重親 語り手さん、僕はどうすべきでしたか?
(おしえて!語り手せんせい)

語り手 あなたの生き残る術は、最後の発狂に至るアイデアロールで「失敗」することでした。
つまり、あのシーンを発狂せずに生き残ることです。

七十刈 重親 うわあぁぁぁぁぁ!

語り手 ただ、針の孔を縫うようなとても細い道です。
ここを生き残るのはとても難しいことなのですよ。

七十刈 重親 生存率10パーセントだった……

語り手 本当にあとちょっと、出目が多くなりさえすれば生還できました。

七十刈 重親 クリチケでは矯正失敗もできないし……ええん

語り手 あるいは、もうひとつ。
葬儀の場で「骨を食べる」選択をですね、していれば…船に乗ることなく生き残れました。
ただ、これは七十刈先生の意志を折ってしまうことなので…

七十刈 重親 それ、正気のまま生きてることになりますかね……?

語り手 正気かどうかは先生の精神に委ねられることとなります。

七十刈 重親 うーん……

語り手 ただ、十三の手記をご覧いただくと「私の遺骸を食べてください。それだけが私の本當です。それですつかり、悔いはありません。」とあります。
この願いを叶えるかどうか、という問いだったのですね。最後のあのシーンは。

七十刈 重親 やはり、選択肢としてはアリだったんですね……

語り手 はい。
ただ、やはりここは先生の意志を尊重したい場面でもあります。
先生が彼を食べたくないという選択をしたのを、私は尊重したいと思いまして…

七十刈 重親 食べるべき人がもっといるような気がして……
いや、みんな食べてましたけどね

語り手 ふふ。十三くんはセンセに食べてもらっても全然よかったと思いますよ。

七十刈 重親 さようでしたか~……
たべてあげればよかった

語り手 この悔やみというのもシナリオ後の醍醐味ということで。
では、そろそろ登場人物の背景などを貼っていって解散いたしましょうか。
だいぶお時間をオーバーしてしまったので…!
本当に申し訳ありません。

七十刈 重親 いえ!ずっと画面に張り付いておりました!ありがとうございます!

情報

妹尾 十三 妹尾 十三

STR5 CON7 POW6 DEX8 APP13 SIZ9 INT16 EDU14

二十一歳男性。先天性睾丸欠損症。
少年時代、同級生から乱暴を受けて、精神に変調を来たした。裕福な家庭であったため、私室を改造した部屋で四年ほど監置されながら、一年前まで探索者の往診を受けていた。
偏執病であり、しばしば周囲の人間が自分に害をなそうとしていると言っては暴れだすことがあった。寛解時(病症が落ち着いているとき)は、ごく穏やかで物静かな青年である。
兄の用意する薬(=人魄)を長期間服用することによって、心身が食屍鬼に近づいている。現在は池田脳病院に入院しているが、『ここが自宅であり、担当医の真崎は下男(下働きの男性)である』と思い込んでいる。
正気と狂気の狭間で世界で、周囲の人間こそが人食いだと認識した十三は、探索者に助けを求めるため便箋と万年筆を調達し、灯台守の男に手紙を託したのであった。

妹尾 文恒 妹尾 文恒

STR11 CON13 POW13 DEX15 APP11 SIZ12 INT15 EDU17

三十一歳男性。
十三の兄だが、養子であり血の繋がりはない。
病身の弟を哀れに思い献身的に面倒を見てきたが、一年ほど前に両親が相次いで病死し、それを境に十三の病状が急速に悪化する。ついに文恒は、両親の遺した土地を売り払い、十三を脳病院へ入れる決断をする。
神経が衰弱気味であるがその他は健康。骨接を生業にしており、東洋医学に興味がある。
本草学の大著『本草綱目』に人体の薬物利用に関する記述を発見し、首吊死体の真下に溜まる体液と土の入り混じった薬(=人魄)を、長期間に渡り十三に服用させていた。

真崎 敬之 真崎 敬之

STR14 CON14 POW18 DEX12 APP9 SIZ16 INT17 EDU20

五十五歳男性。池田脳病院の医師。
長身痩躯、表情は乏しく、声に感情を乗せずに喋る。心理学に長けた者から見れば、これが自分の心理を読み取らせないよう意図的に行っているものと分かるだろう。
探索者とは学会等で顔を合わせることもあり、互いに会えば挨拶を交わす程度の知り合いである。
精神医学に関しては現状を良しとしておらず、どちらかと言えば革新的な立場を取っている。

灯台守 灯台守の男

STR17 CON16 POW7 DEX13 APP1 SIZ10 INT10 EDU6

元人間の食屍鬼。
貧民窟の生まれで、長年に渡り人の屍肉を食らっている内に変貌した。
理知的な個体であり、探索者が進んで敵対しようとしない限り争うことはない。

語り手 《シナリオの真相》

探索者は大正十二年を生きる精神科医だ。
かつて自身の患者であった妹尾十三からの手紙を受けた探索者は、一年ぶりに会いに行く。そこで彼の口から聞かされたことは、「この街には無数の人食いの怪物がいて、人間と成り代わろうとしている」という、妄言としか思えないものだった。
妹尾十三は、現在の病院に入院する以前、兄の用意した薬を長年に渡り服用していた。それは首吊り自殺者の死体の真下から掬った泥を元に作った薬であり、体液や汚物が染み込んだ悍ましい薬であった。薄暗い監置室でそのようなものを摂取し続ける内に、彼の心身は食屍鬼に近づいてしまう。
彼の知覚する世界は真っ当な正気の世界から外れていき、それはやがて周囲をも巻き込み始める。世界が歪み、狂気と正気とが混じり合っていくその街で、探索者は自我を保ち続けることができるのか――。

メイン

語り手 さて。
物語の背景は以上となります。

七十刈 重親 拝見しました……
おおお、業の深い、シナリオでした……

語り手 業が深いですね。
どこからが正気で、どこからが狂気か。貴方の見ていたものは、本当に正しかったのか。

語り手? そして、私の語ったものが本当に現実のものだったのか。
私の語っていた、描写していたものは、あくまで「七十刈先生の目で見たもの」になります。
信頼できない語り手、という概念をご存じでしょうか?
さて。
今宵は長々とお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
またよろしければ、別のシナリオでもお会いいたしましょう。

七十刈 重親 ねぇぇぇぇえぇぇぇぇ!?!??!?

語り手? ふふ。
私はこの真意を追うため、そして、十三くんの物語を少しでも世に広めるため。
こうして精神科医という仕事を辞め、慣れぬ筆を取らせていただいております。
私には、この物語を世に広めるという使命があるのです。
そういうわけで、お付き合いいただきました。

七十刈 重親 だれ!?だれなの!?こわいよ!!
本当に……その。あの……ありがとうございました(情緒)

語り手? いえいえ。
どうか今夜はごゆっくりお休みください。貴方の鼻が獣の臭いに気付かぬうちに。
それでは、私もこの辺で。
おやすみなさい。良い夢を…。

七十刈 重親 おやすみなさいませ!!!!!