私悪 -吊死愛-
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                情報KP 【事前準備】 
 キャラコマ
 ・「盤面から削除」を選択し、権限をPLのものにしてください。
 ・ステータスに間違いがないか確認をおねがいします。
 PL
 ・「ハウスルール」のタブを確認し、内容の把握をお願いいたします。
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                ハウスルールKP 【ダイスについて】 
 ・技能値はCCBで振ってください。
 ・SANチェック以外のスペシャル、クリティカル、ファンブルを採用します。
 クリティカルの際は「クリチケ」か「スペクリ表」から選択、ファンブルの際はKPの自由か「ファンブル表」を強制。
 ・通常ダイスは描写後そのまま振って大丈夫です。茶番ダイス、チョイスなどは自由にお振りください。
 ・KPのガバ3つでクリチケ1枚贈呈します。おわび。PLからの指摘でも増えます。
 【ソロ向けルール】
 ダイスロール失敗からの振り直しは、2回目で+20、3回目で*2、4回目で自動成功
 【特別措置】
 ・行き詰った場合は、探索者の秘密(その場での構造も可)をKPにおしえてください。
 笑顔になったKPがヒントを出す可能性があります。
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                ハウスルールKP 【発狂について】 
 ・一時、不定と同時に発症した場合、どちらも併発します。
 ・複数人数向け、感情特化のオリジナル発狂表あり〼。
 ・一時的狂気のアイデアでクリティカルしたときの処理は以下のどれかになります。
 ①狂気2つ目を贈呈
 ②クトゥルフ神話技能+1%
 ③クリチケ1枚
 【一時発狂表】一度に5以上SANを喪失した際に振ります。
 1:気絶、あるいは金切り声の発作
 2:パニックに陥り逃げ出す
 3:肉体的ヒステリー、感情の噴出
 4:独り言、多弁症
 5:その場に釘付けの恐怖症
 6:殺人癖、自殺癖
 7:幻覚、妄想
 8:反響動作、反響言語
 9:異食症、寄食症
 10:昏迷、あるいは緊張症
 【長期発狂表】一定時間内に最大正気度の1/5以上喪失した際に振ります。
 1:健忘症、昏迷、あるいは緊張症
 2:激しい恐怖症(恐怖の対象が見え続ける)
 3:幻覚
 4:奇妙な性的嗜好
 5:フェティッシュ、執着
 6:制御不能のチック、交流不能
 7:心因性視覚障害、難聴、四肢の機能障害
 8:短期の心因反応
 9:一時的偏執症
 10:強迫観念にとらわれた行動
 【ちょっとえっちな事故ファンブル表】
 1:わけもなくムラムラしてきた…
 2:つまづいて同行者にちゅー!
 3:突然でてきたちゅんちゅんにびっくり!同行者に抱き着いちゃう!
 4:突然服がはじけちゃう!なんで!?
 5:同行者がなんだか性的に見えちゃう…
 6:なんだかちゅーされたくなってきた…
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                ハウスルールKP 【成長】 
 ・セッション終了後、「成長判定」で技能値以上の数字が出たら成長。本編で成功した技能のみ行える。
 ・成長チャンスは、一技能につき1度のみ。STRなどの能力値は成長不可。
 ・成長で技能値が90を越えた場合、「技能を極めたという精神効果」により即座に2d6の正気度回復。
 通常成功(初期値含) 1D10
 クリティカル・ファンブル 1D10+5
 1クリ出たら即時1D10
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                ハウスルールKP 【スペクリ表】 
 1:500円(1クリなら1000円)が懐から出てくる 正気度回復1
 2:次の技能+10%
 3:ダイス振り直し券
 4:なにかなごむことが起きる 正気度回復1d3
 5:ばんそうこうが落ちてた!HP回復1d3
 6:出張してきた顔のない幻覚さんの鼓舞激励!正気度回復1d3+HP回復1d3
 【ファンブル表】
 1:タン=ス神の襲来!ダメージ1or正気度喪失0/1
 2:つまづいて同行者のズボンをひっさげる!哀しみで次の技能-10%
 3:目にゴミが入る!or耳から草が生える!次の目耳を使う技能が半減
 4:トラウマ微刺激!正気度喪失0/1d3
 5:なぜか頭上からタライが!?HP喪失1d3
 6:出張してきた顔のない幻覚さんの無意味な叱咤!正気度喪失0/1d3+HP喪失1(ビンタ)
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                ハウスルールKP 【RPについて】 
 ひととおりRPが終わったら「/」「〆」「終了」のどれかを末尾に書いてください。
 あくまで目安なので、必ずしもつける必要はありません。
 また、「RP可」とKPが書いた場合、描写の最中でもキャラをうごかして構いません。
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                雑談KP 待機KP 
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                雑談PL お待たせしました! 
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                雑談KP おつかれさまです! 
 ゴハンを用意できてまことにえらい
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                雑談PL いや本当にすみません、お待たせしました。 
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                雑談KP こちらのセッションですが、OPがえらく長いので食べながらゆっくり進めましょうか 
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                雑談PL ありがとうございます……! 
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                雑談KP まずは画面のところにキャラコマ表示をおねがいします! 
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                雑談PL ぽちっとな! 
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                雑談KP ヨシ ありがたし 
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                雑談KP ではタイトルコールから始めて行きましょう 
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                メイン_ わたしにとってそれはほかのどの感情でもなく、 
 恣意的に名前をつけるのだとすれば「悪意」でした。
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                メイン_ しかし世の中で昼寝をするように横たわって居るそれらは全て 
 わたしにとって悪意でしかありませんでした。
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                メイン_ 従って、私はひとが持ち合わせている 
 ごく有り触れた感情について
 お話ししようと思っているのです。
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                メイン_ 悪意とは松本のことです。 
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                メイン_ ( それでも、どうにか。 ) 
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                メイン_ 「 私悪 」 
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                雑談倉内衣織 松本、、、ひとし 
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                メイン00 序文 
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                メイン01 わたしにとってそれはほかのどの感情でもなく、恣意的に名前をつけるのだとすれば「悪意」でした。 
 しかし、世の中で昼寝をするように横たわって居るそれらは全てわたしにとって悪意でしかありませんでした。
 従って、私はひとが持ち合わせているごく有り触れた感情についてお話ししようと思っているのです。
 今は食事をしています。クリーム色をした豆乳の中にシリアルが浮かんでいます。少し時間が経ってしまったので、硬かったそれらは柔らかくなってきてしまい、口に入れて歯で潰すとまた砂糖の甘みと豆乳の乳臭さを感じます。
 わたしはこの食事が大嫌いでした。
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                メイン02 食事を終えました。話を戻しましょう。 
 悪意とは松本のことです。
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                メイン03 松本はわたしにとって、友人や親友だのといった言葉で形容してしまえる関係かも知れません。 
 他にも人間二人の関係性を示す言葉は沢山ありますが、最も自分の感じているものに相応しいものを探し出そうという気は一切ありません。
 松本は平凡な男で、何が可笑しいのか私には皆目見当がつきませんでしたが、常時笑みを浮かべているような男でした。
 そして鬱陶しい奴でした。わたしの勉強への態度や成績、社会への意欲というものに、こと煩く口出ししてきたのです。
 それは松本には関係の無い話だとわたしは一蹴して話を終えようとしますが、そんなとき松本は決まって踵を返したわたしより先回りして肩を掴み、正面から「話は終わっていない」と言うのです。
 彼にとって話が終わっていなくても、わたしにとってはとっくに済んだ話です。彼の主張に付き合ってやる義理もありません。
 わたしは彼の、血管や筋肉が筋張り浮かび上がっている腕を一瞥すると、軽く手の甲ではたきます。そして、離しなさいとだけ言って彼の次の行動を待ちます。
 そうすると、決まって彼は一等強くわたしの肩にその手指を食い込ませた後に、脱力したように力を抜いて腕をだらりと下げます。
 そのときの松本はまさに雨に降られた野犬のようでとても情けないです。
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                雑談KP こちらだいぶ長い文章が続きますので、もし「流すのが早い!」とかがありましたら言ってください…! 
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                雑談PL はーい!今のところ大丈夫です!ありがとうございます! 
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                メイン04 生え揃った眉を八の字にさせて次に訪れる自分への罰を恐れながらも受け入れようとしているのです。 
 わたしはそんな松本の輪郭をなぞって瞳孔にそのまま写生してから軽く溜息を零します。
 その、わたしのくちびるから発せられる紙片一枚揺らせやしなさそうな微かな吐息ですら、松本の首を絞めます。
 まるで死刑宣告をされた囚人かのように肩を大きく揺らして、真っ黒な瞳孔は震えるように、餌の位置を知らせる蜜蜂のダンスのような曲線を描きます。
 その速度がどんどん上昇して、回り続けることで一つの模様を描く駒のようになってしまう前に、声を掛けます。
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                メイン05 “ きみには関係ない ” 
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                メイン06 松本にとってこれほど怖ろしい言葉はない筈です。 
 目論見通り、彼は感情が服を着ているかというほどに分かりやすく狼狽えました。
 松本は声にならない、嬰児のような言葉を二、三程空気中に溶かし込んでは、言葉が自らの意思を思って形を成すことを期待しているようでした。
 しかし言葉にはいのちがありませんので、何時まで経ってもそれらは何の意味も持たない音のままでした。
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                メイン07 わたしは知っていました。 
 もう随分と前から、それこそ松本の心に悪逆の花が芽吹いた頃、過ちを犯したいという欲求に蝕まれた頃からです。
 彼の心は悪意に呑まれている。彼はその薄っぺらい仮面を、無害で無能な犬のような笑顔で諂うことで、生まれたときから彼の内側に存在し片時も離れることがない悪意を下手糞に覆い隠していたのでした。
 わたしは松本に初めて出会った時から、彼が持ち得る物だとして提示している全てが偽りで、彼にとっての本物は、その一切の不純物が含まれていない悪意だけなのだと理解していました。
 だからと言ってわたしは松本になんて興味ありません。従って関わる気も毛頭ありません。
 わたしは彼を遠巻きに見つめるだけの只の同級生でした。
 わたしにとって松本はこの程度です。
 しかし不幸なことに松本にとっては違う話なのです。
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                メイン08 ある日の事でした。 
 その頃は梅雨の時期で毎日湿気の多いこと、目の粗い曇り硝子のような毎日を過ごしていました。
 使い古された空気では息が詰まるようで、窓際の席に座っていたわたしはこの汚濁のような教室から逃れるべく、窓を開けて其方側に顔を向けました。
 するとそこには見慣れた男の見慣れない表情がありました。
 教室棟からは遠く離れた場所に位置する焼却炉の前での出来事だったので、詳細に彼の様子を眺めることはできませんでした。
 しかし、切り揃えられた短髪と整えられた眉、何でもかみ砕いてしまいそうな頑丈な顎、クラスメートよりも頭一つ出る長身。
 彼が、松本が珍しく偽りない表情で立ち尽くしているのがわたしには理解できました。
 不出来な木偶の棒しかいないこの教場で、彼の本性に唯一気が付いているのがわたしでしたから。
 折り紙を千切って貼り付けたような歪な仮面は全て剥がれ落ち、そこには純然たる悪意だけが爛々と顔を出していたのです。
 焼却炉からは途絶えてしまいそうなほど細い煙が揺ら揺らと、自分の向かうべき居場所を探るように立ち昇っていました。
 べたつく肌と眉を顰めさせる土の匂い。もうすぐ雨が降るのでしょう。
 牛乳の上に出来る膜みたいな薄い何かが自分を覆いつくしているかのように全ての感覚がぼうっとしていました。いえ、ただ一つにだけわたしは酷く鋭敏な傾きを持っていたことを自覚しています。
 それが松本です。
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                メイン09 授業が始まりました。 
 内容は全て頭に入っているため、出席することにのみ意味がある無駄な時間でした。
 座学は良いのです。教師から万が一指されたとしても、内容を諳んじて答えることが出来ます。
 しかし、実習活動だけは駄目でした。
 担当している大柄な熊のような男は、体操着を持っていないだけでその授業時間全てを費やして生徒を詰る性根の腐った奴だったからです。
 酷く憂鬱でした。今朝見た時よりも分厚くなった空の雲が地面に落ちてきて、全てを潰してしまえばいいのに、と幼稚な逃避に耽るほどにわたしの心持ちは暗澹たるものでした。
 わたしは勿論何も持っていません。しかし、出席しなかったことには出来ません。わたしにとって最も恐ろしいのは悪逆の松本でも、淫行教師熊先生でも、暴力が思考伝達手段になった両親でもなく、何かから逃げ出した自分というものだったからです。
 二進も三進もいかないと諦めがついたわたしは、制服姿で体育場へと向かいました。
 整列している間、誰かが笑っているのが聞こえました。音はやがて視覚化され、形を受け取りそこに立ち現れます。「クスクス」という文字がすっかり古びた体育館の黒柿色の壁を我が物顔で闊歩していくのを見送りました。
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                メイン10 熊先生といえば、松本よりもお芝居の下手糞な大根野郎なので、「クスクス」を自分の肩で躍らせながら、わたしに体操着はどうしたと問い尋ねるのです。 
 この男が分からない訳ないのです。分からないのであれば猿以下の阿呆か、瞽者(こしゃ)かの二択でしょう。
 「無くしました」と事実を誠実に回答する私を怒鳴りつけると、猿以下の阿呆は私の制服に手を掛けました。
 後はいつも通りの授業でした。いつも通りにしてしまえば何て事は無いので、わたしは平静通りに過ごしました。
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                メイン11 放課後のことでした。 
 わたしはいつも通り教室で日が暮れるのを待ちました。
 早く家に帰ったとしても待っているのは家仕事と酒瓶、強烈なアルコールとヤニの臭い。益を成さない穀潰しだけです。
 授業が終了したことを報せる鐘の音を引き換えに、喧しい蠅どもが遠ざかり、やがて教室にはわたしと静寂と埃の匂いだけになります。
 たった三人だけになることを待ち侘びながら、本を読んで小汚い教室が橙に染まるのを時折眺めます。
 夜は大嫌いです。わたしから自由を奪い去ってしまうから。
 大嫌いな夜に取って代わられてしまう寸前の、悲鳴にも愉悦にも似た刹那的な橙が世界を染め上げるとき、わたしの心の海はようやく凪ぐのです。
 その下にどんな佞悪醜穢(ねいあくしゅうわい)とした混沌が広がっていようとも、純度の高い橙が全てを塗り潰し何も言わせずに静寂を守ってくれるのです。
 いつものように橙色の教室で、息を吸って吐いたり、掌を夕日に向けて血管を透かしてみたりしていた時でした。
 静寂を引き裂くように木製の扉が軋む音がして、乱暴に誰かが三人だけの世界に立ち入って来ました。
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                メイン12 それは、松本でした。 
 わたしが何かを口にする前に、彼は闘牛のような猛然たる勢いでわたしの胸倉を掴み顔を寄せました。
 衝撃に寄ってわたしの胸ポケットに入っていた万年筆が床へ落下し、ぶつかり合う軽妙な音が古い木目に響きます。
 それはまるで、一日の始まりを報せる鳥の鳴声のようです。
 或いは婚姻を誓う夫婦を祝福する鐘の音です。
 彼の荒い呼吸が繰り返されるたびに、わたしの前髪が縁側に飾られた風鈴のように揺れるのを、どこか他人事のような心持で見つめていました。
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                メイン13 ” どうしてきみはなにも言わないのか “ 
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                メイン14 噛んでいたのか、血が昇っているのか、そう問い詰める彼の唇からは僅かに血が滴り、顎から床へ一滴落下してゆきました。 
 不思議とそれが瞼の裏に張り付いたように痛烈に印象に残っていたのですが、今思い返せばそれが、この後の二人の行く末を物語っているように思えたからなのかもしれません。
 “ 話を聞いているのか!全部分かっているんだろ! “
 松本はより強く胸倉を掴みわたしを引き寄せました。
 詰められているわたしと言えば、そんなに強い力で握りしめれば、皺になってしまう。汚れていないシャツはもうあと此れ一枚しかないのに、などと考えに耽っていました。
 そんなわたしが気に召さなかったようで、松本は突然、わたしの首にその血管の浮き上がる大きな手を回してきました。そして、ぎゅうぎゅうと手加減無しにわたしの気道を圧迫してゆきます。
 頭に酸素が供給されずに視界も思考も斑模様を描きます。斑点が群れを成して踊る様に天井の一角へ吸い上げられてゆきます。本で見たあのザラメのような流星群――又は皿洗いを終えた後の排水溝のようでうつくしかったです。
 何だか可笑しく思えてきました。わたしも盆暗共と同じになってしまったのでしょうか。
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                雑談PL 失神の描写、良 
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                雑談KP わかる 
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                メイン15 橙色に染まった涙を流す松本は、本当に世界で一番愛おしい命に思えたのです。 
 わたしは、きちんと毎日母親の手によって皺を伸ばされているであろう松本の学生服を引っ掴み、鼻骨がぶつからないように一寸だけ顔を傾けながら、打ち捨てられた紙屑のように顔を歪ませている松本のその血の滲む唇に自分の唇を重ねました。
 松本は魂が束縛から解き放たれたかのように身体中の力を弛緩させました。それと同時にわたしも唇を離し、濡れた感触のあるそこを舐め取ってみました。
 松本の血は美味しくありませんが、あの窓の出っ張り部分みたいなクリーム色した豆乳よりかはマシに思えます。
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                メイン16 “ きみが私の制服を焼き捨てたことか? ” 
 “ きみが、私が世話をしていた飼育小屋の鳥を殺したことか?きみが私の上履きをトイレのバケツに突っ込んでいたことか?きみがあの淫行教師に私は卑猥な阿婆擦れだと伝えた事か?きみが私の両親に不良少年だと嘯いていたことか?それとも―― ”
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                メイン17 恐らく松本が待ち焦がれていたことを仕様が無く、念仏を唱える法然のように淡々と発声を繰り返しました。 
 しかしわたしの言葉を途絶えさせたのは、涙を何粒も滴らせる松本の顔の、その晴れやかなことでした。
 呆けているわたしを構わず、彼は、上履きを履いていないために泥だらけになったわたしの足に頬ずりをします。
 絶えず流れゆく松本の涙がわたしの甲を滑り落ちていきました。頬ずりを繰り返す度に土だの埃だのが、生え揃えられた松本の髪やふさふさとした眉に付着してゆきます。
 そんなことは全く気にならないような様子で、顔全体を使ってわたしの足を癒すかのように彼は何度も何度も頬ずりを行いました。
 そして粗方綺麗になったように思われた頃、教室の橙は藍へとその色を変えようとしていました。
 藍は好きな色ではなかったので、この場から出て行きたいような心持になりましたが、彼はわたしを離そうとはしませんでした。
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                メイン18 “ 俺は、きみの制服や体操着を盗んで焼いて捨てた ” 
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                メイン19 “ きみが世話をしていた生き物小屋の鳥を、部活で使っている竹刀で突いて殺した。きみの上履きで自分を慰めたあと、そのままトイレのバケツに突っ込んで、きみが来た時分かるように置いておいた。熊田先生は部活中にも生徒をそういう風に見ていることは知っていたから、抵抗できないきみは恰好の的だと思って、先生の授業に問題点を感じていることを織り交ぜながらきみが家でされていることを伝えた。きみの親御さんは俺のことを信頼してくれているのを知っていたから、きみが家にいないとき先生といけないことをしていると涙ながらに伝えた。勿論俺はずっと前からきみがお父さんからそれよりも酷いことをされているのを知っていたけど。そうなったのも、きみがそうされたいと望んでいると、けしかけたのは俺だ ” 
 呼吸も返答も挟む余地を与えずに、松本は一息にそう吐露しました。
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                メイン20 “ ああ、きみが私の父親に、そう仕向けさせたのは知っている。きみは随分私のことを知っているような口をきくけど、それよりも私はきみのことを知ってる ” 
 机の上に腰かけて見下すわたしを、松本は蜘蛛の糸を見つけた犍陀多のような顔で見つめ微笑み問いました。
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                メイン21 “ では俺がきみのことを愛しているのも ” 
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                メイン22 “ ああ、勿論 ” 
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                メイン23 はじめからそういうふうに出来ているかのように、わたしは間髪入れずに答えます。 
 松本は顎を大きく開いて舌を突き出したかと思うと、べろべろとわたしの足を舐めあげました。
 指の隙間から爪の隙間まで自分の舌を這わせなかった箇所などないように、丁寧に丹念に舐めあげました。
 それは非常にこそばゆいような感覚で、足の皮膚の薄い敏感なところを繰り返しねちっこく舐められるものですから、まるで心臓を彼に舐められているようなそんな気持ちがして、大層不愉快な快感でありました。
 “ きみがわたしを愛するのは罪を赦すからでしょう ”
 “ 俺がきみを愛するのはきみだけが俺を赦すからだ ”
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                メイン24 “ ではきみは、赦された ” 
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                メイン25 その言葉を聞くと松本は切れ長の目を大きく見開き、動きを止めました。 
 そしてまるでそうすることを計算されて造られた機械仕掛けの人形のように、床に転がっていた万年筆を自分の首にあてがいました。
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                メイン26 “ いや、まだだ ” 
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                メイン27 それが、松本が生きていた頃の最後の言葉であり行動です。 
 彼は自分の血潮が全てわたしに降り注がれるように前のめりに倒れ、わたしを抱きすくめました。
 今でもまだ彼の冷たくなっていく温度を覚えています。
 彼の心臓が脈打っていた頃の人を溶かすような体温よりも、静かになった裸の体温の方が余程松本らしいように、わたしには思われました。
 このようにして松本は赦されました。
 松本の信仰が松本を救ったのです。
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                メイン28 死ぬことは恐ろしいことでしょうか。 
 空を飛んでみたい気持ちがあります。
 死の有害性を唱えた哲学者がいたように憶えていますが、はじめから奪われているわたしにとって生こそがわたしを束縛する唯一のものでした。
 その日の夜、豆乳のようなクリーム色した窓の出っ張り部分に立ってみました。
 夜は大嫌いです。夜風が薄汚いヤニ臭いカーテンを揺らします。あの時の松本の荒い呼吸で揺れたわたしの前髪みたいに。
 松本はもういません。赦されてしまったから。
 彼が証明した事実が、彼の血潮を浴びた刻から瞼の裏に張り付いてしまって離れません。
 生きていることは不条理で、不合理で、間違っている。
 空を飛んでみたい気持ちがあるのです。
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                メイン29 それでも、どうにか。 
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                メイン- - SANc 1d10/1d100 
 (この時点で SAN 値の増減はしなくて良い)
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                雑談KP というのが序文でした 
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                雑談PL ああああああああぁぁぁ 
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                雑談PL 良 
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                雑談KP 好きそうだと思った 
- 
                雑談PL 松本。よかったね…… 
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                雑談PL おれ、これ、すき 
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                雑談KP ここで部屋の全体を引いて見るといままでの文章が張られています(ネタバラシ) 
- 
                雑談PL おわおわおわおわほんまや 
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                雑談PL 空を飛んでみたい気持ちがあります。という言い方、書き方に、どれほどの想いがあろうかと想像するだけで、その想像する余地だけで 
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                雑談PL 僕は死ねる 
- 
                雑談KP ニコ…… 
- 
                雑談KP この文章、「わたし」の性別は不明なのがまた好 
 余白がうまい
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                雑談PL わかる 
- 
                雑談KP 「空を飛んでみたい気持ちがあります」の一文にどんな感情がこもっているのか… 
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                雑談PL 松本に一体何を見たのだろう 
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                雑談KP 悪意の松本になにを見て…ふふ 
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                雑談KP ハッ メインの方のダイスをおねがいいたします! 
 忘れてた
- 
                雑談PL ご馳走様でした……(ダブルミーニング) 
- 
                雑談PL はっ! 
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                雑談KP ふふ… 
 私はこの文章だけで白米が食べられる
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                メイン倉内衣織 CCB<=73 SANチェック (1D100<=73) > 38 > 成功 
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                雑談KP えら~~~~~!!!! 
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                雑談わーい! 
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                メイン倉内衣織 1d10 (1D10) > 8 
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                雑談KP ふふ 名前 
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                雑談PL よくやるこれ 
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                メインKP このSAN減少は現在のSANに反映をしなくて大丈夫です。 
 続けていきます。
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                雑談PL 出目ちょっとたかいな 
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                メインPL はい 
- 
                メインKP 
- 
                メインKP 
- 
                メインKP しきりに蠢いている。 
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                メインKP 視界の中に動くものは、あってほしいと願ってしまうほど、無い。 
 しかしあなたは感覚として蠢くような気配を、覚醒してからというものずっと感じ取っていた。
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                メインKP ――漸く、ゴツゴツとした岩肌に壁に書き連ねられた最後の文字を、あなたは読み終えた。 
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                メインKP 壁というのは些か不適切かもしれないが、それ以外にこの物質を表現する方法をあなたは持ち合わせていなかった。 
 直に壁に触れてみたこともあったが、見た目とは裏腹に、押し付けた指が沈むほど柔らかい。しかし衝撃は吸収されてしまうばかりで破壊することは不可能だった。
- 
                メインKP さて、このあたりからRPを挟んでいただいて大丈夫です。 
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                メイン倉内衣織 ……なんだ。ここ 
- 
                メインKP まずはあなたの現在の状況をお伝えしましょう。 
- 
                メインKP あなたはここをどこかの洞窟だと考えている。 
 そして、ここに迷い込んでから、もう三日程経過している。
- 
                メインKP 自分の意識ではそのように捉えているが、それが正しいかどうかの判断はつかない。 
 何故ならばここには自分一人しか存在しない為である。
- 
                メインKP ここに来た当初、どうにか脱出できる術はないかと洞窟内をあちこち散策してみたことがある。 
 結果として出口のようなものはみられなかったが、代わりに壁の記録を発見することができた。
- 
                メインKP 壁には赤褐色で、あなたの読解できる言語でびっしりと文字が書き連ねられていた。 
 そして何も無く誰も居ないこの空間に唯一垂らされた一本の蜘蛛の糸の如く、縋る様にしてあなたはこの文字を読み続けた。
- 
                メインKP そうして三日が経過した今、糸はプツリと途切れた。 
 辺りをどれだけ探し回っても、目を通していない文字はもう見当たらない。
- 
                メインKP 読了してしまったのだ。 
- 
                メインKP この閉鎖的な空間で身一つのあなたが存在しているということを示していた、唯一の存在・意義・娯楽を失ってしまったことに、気が付いた。 
 SANc 1/1d5
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=73 SANチェック (1D100<=73) > 3 > 決定的成功/スペシャル 
- 
                メイン倉内衣織 えええ 
- 
                メインKP なんと!?まずはクリチケを一枚どうぞ 
- 
                雑談KP 出目がいい!?!? 
- 
                雑談倉内衣織 わぁい 
- 
                メイン倉内衣織 クリチケはキャラシに適当に書き添えて置けば良いでしょうか? 
- 
                メインKP キャラコマの「ステータス」というところに追加する形で書いてもらえるとありがたいです! 
 やり方は分かりますか?
- 
                メインpl 出来ました 
- 
                メインKP うまい!ありがとうございます! 
- 
                雑談pl ドヤ顔しちゃったな 
- 
                メインKP さて、現状が分かったところで。 
 あなたのできることを開示いたします。
- 
                情報KP ・《地質学》 / 《知識》-20 / 《ナビゲート》を振る 
 ・《地質学》 / 《博物学》-20 / 《知識》の半分 を振る
 ・改めて周囲の探索をする
 ・周囲を破壊しようと試みる
 ・大声を出す
- 
                雑談KP あまりに完璧なドヤ顔 KPでなきゃ見逃しちゃうね 
- 
                情報pl 
- 
                メインKP 情報タブに現在できることを貼りつけました。また、これ以外にしてみたいことがありましたら提案も可能です。 
 ただし、実際にしてみて意味があるかどうかは分かりません。
- 
                雑談KP ふふ そこは情報! 
- 
                雑談倉内衣織 あうっ、変なとこに書いちゃった 
- 
                雑談倉内衣織 すみません 
- 
                雑談KP かわいいので赦します 
- 
                雑談倉内衣織 ありがとうございます 
- 
                雑談倉内衣織 早速降りますね、メインで 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=42 知識 (1D100<=42) > 23 > 成功 
- 
                雑談PL いけたよ 
- 
                メインKP こちらは「《地質学》 / 《博物学》-20 / 《知識》の半分」の行動でよろしいでしょうかしら 
- 
                雑談KP えらすぎる…… 
- 
                メインPL はい 
- 
                メインKP では、えらえらの成功情報を。 
- 
                情報KP 《地質学》 / 《博物学》-20 / 《知識》の半分 
 → 洞窟内の構造は非常に複雑怪奇であり、自然発生された物とは考えにくい。温暖化等によって発生したガス爆発によって生成されたような印象を受ける。
 日本ではそういった洞窟が観測されることは珍しく、あなたの記憶にある爆発作用で生成される自然洞窟の例は、シベリア地方だ。
- 
                メインKP 情報タブに貼りつけました! 
- 
                雑談倉内衣織 し、しべりあ 
- 
                雑談倉内衣織 送られた? 
- 
                メイン倉内衣織 ふむ…… 
- 
                雑談KP シベリア送りになったいおりくん 
- 
                雑談PL 赤くなかったんだ…… 
- 
                雑談KP 名前のところはこんなに赤いのに 
- 
                雑談倉内衣織 失礼しちゃいますよね 
- 
                雑談KP ひとりきりでシベリア送りにされてかわいそう 
- 
                メイン倉内衣織 (大声を出せば誰か気付くだろうか……) 
- 
                雑談倉内衣織 少し寂しい 
- 
                メインKP 大声を出してみますか? 
- 
                メイン倉内衣織 はい 
- 
                メインKP 以前も試みたことがあったが、あなたは「誰かに気付いてもらえる」ことを願い、再度大声で助けを求める。 
- 
                メインKP が、その行為もむなしく、体力を消費するだけで徒労に終わった。 
 あなたの出した大声は洞窟内に反響することもなく、そのしわがれた声は壁面或いは何処かへと収音されていった。
- 
                メインKP 自分は果たしてこんな声だっただろうかと、まるで他人の物のように感じる。 
 あなたが考えているよりもあなたの精神状態は、礎の朽ちた塔のように不安定なものらしかった。
 恐ろしさに身を震わせるが、自身を搔き抱くその細腕すらも己のものでない様な見覚えが無いように思い始めてしまう。
 SANc 0/1
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=73 SANチェック (1D100<=73) > 32 > 成功 
- 
                雑談PL ほっ 
- 
                メインKP あまりにえらすぎる 天才の出目? 
- 
                メイン倉内衣織 どや 
- 
                メインKP かわいい 
- 
                メインPL 僕もそう思います 
- 
                メインKP やっぱりそう思うよな 
- 
                メインKP さて、ほかにしてみたいことはありますかしら 
- 
                メインPL 先程の……地質学って2択ありましたが、別の選択肢ということでよろしかったでしょうか?それとも、手段が違うだけで調べる内容は同じ? 
- 
                メインKP 
- 
                メインKP 「《地質学》 / 《知識》-20 / 《ナビゲート》」と「《地質学》 / 《博物学》-20 / 《知識》の半分」は出る情報が違いますね。 
- 
                メインKP 別の選択肢、として捉えていただいて大丈夫なものです! 
- 
                メインPL では 
 《地質学》 / 《知識》-20 / 《ナビゲート》を振ります
 知識マイナス20で
- 
                メインKP どうぞ! 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=85-20 知識 (1D100<=65) > 100 > 致命的失敗 
- 
                メイン倉内衣織 どうして 
- 
                メインKP ??? 
- 
                メインKP では……ハウスルールに則り、ファンブル表を振らせていただきます。 
 祈れ…!!!!
- 
                メインKP 1d6 どれがでるかな?ファンブル表 (1D6) > 4 
- 
                メインKP 4:トラウマ微刺激!正気度喪失0/1d3 
- 
                メインPL ぐわぁ 
- 
                メインKP と とらうま……なにか なにかありますか 
- 
                メイン倉内衣織 …………にょろにょろ? 
- 
                メインKP なるほど… 
- 
                メインKP では、あなたは壁に手を這わせ出口を探そうともがきます。 
 ふと、あなたの手にむにゅりとした感覚が……。
- 
                メイン倉内衣織 ひっ 
- 
                メインKP 見ると、そこには潰れてひしゃげた芋虫が体液を飛び散らせてあなたの手にへばりついています。 
 思わず声をあげて手を引くけれど、よく見るとそこには何もなく、手にもなにもついていません。
- 
                メインKP それがすり減った精神の見せる幻覚だったことは言うまでもないでしょう。 
 というわけで、正気度喪失0/1d3をどうぞ!
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=73 SANチェック (1D100<=73) > 18 > 成功 
- 
                メインKP えらい! 
- 
                メインPL つよいこ 
- 
                メイン倉内衣織 っ、しっかりしろ。衣織。倉内衣織。(唇をかみ締めます) 
- 
                雑談KP かわいいなあ…… 
- 
                雑談PLもそう思います 
- 
                雑談KP あっ!PLもそう思いますさん!PLもそう思いますさんじゃないですか! 
- 
                メインKP 失敗した情報は、他の技能を振ったあとでまた振り直すことができます。 
- 
                雑談PLもそう思います こわいねくらいねきもちわるいね、よしよし 
- 
                メインPL わぁい 
- 
                雑談KP たったひとりでこんなところに三日も閉じ込められて、最後の希望の糸すらたったいま途切れてしまって 
 かわいそうだね よしよし…
- 
                雑談倉内衣織 泣かないぞ 
- 
                メイン倉内衣織 (しっかりしなきゃダメだ、もう一度辺りを調べてみよう) 
- 
                雑談KP 強い子!えらい子…! 
- 
                メインKP 改めて周囲の観察をする、でよいでしょうか。 
- 
                メインpl はい 
- 
                メインKP では、描写をしましょう。 
- 
                雑談倉内衣織 正直こんなに早くファンブル表のお世話になると思ってなかった 
- 
                メインKP 周囲には先ほど憶い出したような壁しかない。 
 床も壁と同一の素材でできている。どこまで歩いても同様の壁と床が続くばかりで、景色の変わる様子は見られない。
- 
                メインKP 以前覚醒したばかりの頃にここを一度歩き回ったこともあったが、体力を消耗するだけだった。 
 あなたはそれを思い出し、諦めて項垂れた。
- 
                雑談KP 出るときは出るファンブルくん 
- 
                雑談倉内衣織 おのれ……(ギリィッ) 
- 
                メイン倉内衣織 (当てずっぽうでも、もしかしたら脆い部分があるかもしれない。どこか破壊してみるか……?) 
- 
                メインPL 破壊を試みます 
- 
                メインKP あなたは一縷の望みに賭け、もろい部分を探して周囲の破壊を試みてみる。 
 が、すぐに不可能だと分かってしまう。どこもかしこも身の詰まった音しかせず、謎の柔らかい素材はあなたの与える衝撃をみな吸収してしまった。
 僅かばかりの体力が無意味にすり減って行くだけだった。
- 
                メイン倉内衣織 うぐぅ…… 
- 
                メインKP 先程の失敗したものをもう一度振り直してみますか? 
- 
                メインPl やります 
- 
                メインKP では、ハウスルールに則り+20で振り直しをどうぞ! 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=85-20+20 知識 (1D100<=85) > 8 > スペシャル 
- 
                雑談PL 乱高下してるな 
- 
                メインKP えらいです!!! 
- 
                情報KP 《地質学》 / 《知識》-20 / 《ナビゲート》 
 → 湿度が高く、呼吸に支障はない。
 あなたの知り得る範囲では場所に検討はつかないが、やはりどこかの洞窟なのだろうと推察できる。
 壁面の文字を読める程度に光が差し込んでいることから、どこかは外に繋がっているのかもしれないが、やはりその出口らしきものは全く見当たらない。
- 
                メインKP 情報タブに内容を送りました。 
- 
                メインPL 確認しました。一体ここどこなんだ…… 
- 
                メインKP さて…… 
- 
                メインKP ここに来て、壁面の文字という支えを失ったあなたに忍び寄るものがある。 
- 
                メインKP それはずっと目をそらし続けていた「死」という概念だ。 
 何も無いあなたが唯一手にしているものは「死」だけ。
- 
                メインKP 自分はこのまま訳の分からない場所でゆっくりと野垂れ死んで逝く。 
 その可能性が首をもたげ、あなたへと手を伸ばしていた。
- 
                メイン??? 「――――、……」 
- 
                メインKP 茫然自失状態のあなたに声が掛けられる。 
- 
                メインKP 幻覚だけでなく、いよいよ幻聴すらも覚え始める頃なのかと。正気と取っ組み合いを始めようとしたあなたは、視界に影を捉える。 
 いよいよ自分は狂ってしまったのだと乾いた笑いが出た。ような気がした。
- 
                メインKP しかしそれは意思を持ってあなたに近づいてきた。 
- 
                メイン卯憑 真白 「………そこにいるのは、誰? …もしかして、いおり?」 
- 
                メイン倉内衣織 「せん、ぱい……?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……よかった。やっと、自分以外に会えた…。僕だよ、卯憑だよ」 
- 
                雑談倉内衣織 先輩ーーーー!!!! 
- 
                雑談倉内衣織 SAN値が回復するまである 
- 
                メインKP ここにきて初めて、あなたは自分以外の人間に出会った。 
 そこにいたのは、あなたのごく近い知り合い……卯憑真白だった。
- 
                雑談KP SAN99まで回復しそう 
- 
                雑談倉内衣織 もう怖いものは無い 
- 
                メインKP 彼は、「自分の足で歩いて」あなたへ歩み寄り、「右手」を出してあなたの頬に触れた。 
- 
                メイン倉内衣織 「あぁ、良かった。人が居るなんて……しかもそれが先輩だなんて……心強いです」 
- 
                メイン卯憑 真白 「うん。……ずっとここにいて、一人は慣れていると思っていたけれど……。それでも、おかしくなりそうで」 
- 
                メイン卯憑 真白 「それでも、きみに会えて……本当に、よかった。……」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……きみは、本物だよね。…僕の見ている、幻覚じゃないよね」〆 
- 
                雑談KP RPなど大丈夫ですか…!? 
- 
                メイン倉内衣織 「こちらこそ、平気です。先輩は、どうしてここに……?」 
- 
                雑談倉内衣織 すみません!更新できておらず……!更新しました! 
- 
                メイン卯憑 真白 「うん……。気付いたらここにいて、それから…出口を探したりして、休みながらずっと歩いてて……」 
- 
                雑談KP あらま 戻ってこられてよかった…! 
- 
                メイン倉内衣織 「僕と同じ……のようですね。大変だったでしょう」 
- 
                雑談倉内衣織 ご心配おかけしました! 
- 
                メイン卯憑 真白 「……ちょっと、まいってた。このままここで…一人で死ぬのは、………君になにも言えずに死んでしまうのは、少し…寂しかったからさ」 
- 
                メイン卯憑 真白 「君は、ここにどれぐらいいたのかな」 
- 
                メイン倉内衣織 「先輩……。」 
- 
                メイン倉内衣織 「僕は……恐らく3日以上はここに。ただそれも定かではありません」 
- 
                メイン卯憑 真白 「そっか…。多分、僕も同じぐらいだ」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………ねえ、少し聞いてもいい?」 
- 
                メイン倉内衣織 「……はい?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……いおりは、痛覚は残ってる?」 
- 
                メイン倉内衣織 「……痛覚、ですか?」 
- 
                メイン倉内衣織 「はて、確かめたことも考えたこともありませんが……」 
- 
                メインKP 聞かれて思い出すのであれば、破壊を試みた際たしかに自分の両の手に「痛み」があったことを思い出しますね。 
- 
                メイン倉内衣織 「……あります。おそらくは」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……そっか。…僕にはなんだか、それがないみたい」 
- 
                メイン卯憑 真白 「なにをしても、痛みみたいなのを感じなくて……。なんだか、ずっとぼんやりしてる」 
- 
                メイン倉内衣織 「それは……ここに来てからずっと?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「うん」 
- 
                メインKP さて…では、この辺で 
- 
                メインKP 探索者は初めて己以外の人間と出会う事で協力し、助力を仰ぐことが出来るだろう。 
- 
                メインKP これ以上この場に探索できる物は何もない。それは三日間を通じてあなたが、頭がおかしくなってしまいそうなほど痛烈に理解していることである。 
- 
                メインKP あなたたちは壁面の文字に対して、今まで生きてきた中で蓄えた知識を以て思考することができる。 
- 
                メインPL おお 
- 
                情報KP 壁面の文字情報に対して技能を判定することができます。 
 これはPLから「この箇所に技能を判定したい」という宣言を受けて開示していくものです。
 技能の種類はKPから提示するため、明言して頂かなくて大丈夫です。
- 
                メインKP というわけで、やれることを情報タブに貼りつけました。 
- 
                メインPL ふむ 
- 
                メインPL この部分……箇所、ということは、先輩と一緒に壁面を追う形ですよね 
- 
                メインKP そうですね。 
- 
                メインKP 最初からじっくり腰を据えて見ていくもよし、勘に頼って「ここ」という箇所を指摘するもよしです。 
 ただし、全文に必ず情報があるとは限りません。
- 
                メインPL 虱潰しでは時間がかかるな…… 
- 
                メインPL いや、でも他に手段もなし、順にやっていこうかと思います 
- 
                メインKP ふむ。 
 では、壁の文字を改めて最初から追っていくということで。
- 
                メインPL はい 
- 
                メイン卯憑 真白 「君は、この文字をずっと読んでいたの?どういう話だった?」 
 横で一緒に文字を追おうか
- 
                メイン倉内衣織 「そうですね……強いていえば“松本”と呼ばれる男の子についての話と……それから」 
 大まかに綴られた内容を語ります
- 
                メイン卯憑 真白 「……ずいぶん長い独白だね。でも、これにもなにか意味があるのかも」 
- 
                メインKP では、件の文章を別タブにて文節づつしたためていきます。 
 「ここを調べたい」という指摘があれば、ストップをおかけください。
- 
                メイン倉内衣織 はい 
- 
                壁面の文章01 わたしにとってそれはほかのどの感情でもなく、恣意的に名前をつけるのだとすれば「悪意」でした。 
 しかし、世の中で昼寝をするように横たわって居るそれらは全てわたしにとって悪意でしかありませんでした。
 従って、私はひとが持ち合わせているごく有り触れた感情についてお話ししようと思っているのです。
 今は食事をしています。クリーム色をした豆乳の中にシリアルが浮かんでいます。少し時間が経ってしまったので、硬かったそれらは柔らかくなってきてしまい、口に入れて歯で潰すとまた砂糖の甘みと豆乳の乳臭さを感じます。
 わたしはこの食事が大嫌いでした。
- 
                壁面の文章02 食事を終えました。話を戻しましょう。 
 悪意とは松本のことです。
- 
                壁面の文章倉内衣織 ストップ 
- 
                壁面の文章KP はい! 
 ではメインへ
- 
                メイン倉内衣織 「悪意……というのが、気になって」 
- 
                メイン卯憑 真白 「悪意…。ここでは『松本のことです』って書かれてるやつ?」 
- 
                メイン倉内衣織 「はい。態々、悪意なんて……」 
- 
                メイン倉内衣織 「悪意。と呼ぶのも分かるには分かるのですが……それこそ、筆者の悪意を、感じて……」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……筆者が、『松本』を悪に仕立ててる…ってことかな」 
- 
                メイン倉内衣織 「はい、そう仕向けたようにすら思います。膨らむ風船を眺め続けたような」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……いおりには、そう感じる文章だったんだね。僕はまだ全貌を把握していないからなんとも言えないけれど…こうして、意見を聞くのは楽しいね」 
- 
                メインKP ここまでの文章には振れる技能はとくにありません。 
- 
                メイン倉内衣織 はい 
- 
                メイン倉内衣織 「……正直僕も、先輩とこんな風に話したのは何だか久しぶりで……一緒に謎解きをしているようで、楽しいです」〆 
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                メイン卯憑 真白 「そうだね。……続き、見ていこっか」 
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                メイン倉内衣織 「はい」 
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                壁面の文章03 松本はわたしにとって、友人や親友だのといった言葉で形容してしまえる関係かも知れません。 
 他にも人間二人の関係性を示す言葉は沢山ありますが、最も自分の感じているものに相応しいものを探し出そうという気は一切ありません。
 松本は平凡な男で、何が可笑しいのか私には皆目見当がつきませんでしたが、常時笑みを浮かべているような男でした。そして鬱陶しい奴でした。
 わたしの勉強への態度や成績、社会への意欲というものに、こと煩く口出ししてきたのです。
 それは松本には関係の無い話だとわたしは一蹴して話を終えようとしますが、そんなとき松本は決まって踵を返したわたしより先回りして肩を掴み、正面から「話は終わっていない」と言うのです。
 彼にとって話が終わっていなくても、わたしにとってはとっくに済んだ話です。
 彼の主張に付き合ってやる義理もありません。
 わたしは彼の、血管や筋肉が筋張り浮かび上がっている腕を一瞥すると、軽く手の甲ではたきます。そして、離しなさいとだけ言って彼の次の行動を待ちます。
 そうすると、決まって彼は一等強くわたしの肩にその手指を食い込ませた後に、脱力したように力を抜いて腕をだらりと下げます。
 そのときの松本はまさに雨に降られた野犬のようでとても情けないです。
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                壁面の文章04 生え揃った眉を八の字にさせて次に訪れる自分への罰を恐れながらも受け入れようとしているのです。 
 わたしはそんな松本の輪郭をなぞって瞳孔にそのまま写生してから軽く溜息を零します。
 その、わたしのくちびるから発せられる紙片一枚揺らせやしなさそうな微かな吐息ですら、松本の首を絞めます。
 まるで死刑宣告をされた囚人かのように肩を大きく揺らして、真っ黒な瞳孔は震えるように、餌の位置を知らせる蜜蜂のダンスのような曲線を描きます。
 その速度がどんどん上昇して、回り続けることで一つの模様を描く駒のようになってしまう前に、声を掛けます。
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                壁面の文章05 “ きみには関係ない ” 
- 
                壁面の文章06 松本にとってこれほど怖ろしい言葉はない筈です。 
 目論見通り、彼は感情が服を着ているかというほどに分かりやすく狼狽えました。
 松本は声にならない、嬰児のような言葉を二、三程空気中に溶かし込んでは、言葉が自らの意思を思って形を成すことを期待しているようでした。
 しかし言葉にはいのちがありませんので、何時まで経ってもそれらは何の意味も持たない音のままでした。
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                壁面の文章倉内衣織 ストップ 
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                壁面の文章KP よし 
 メインへ!
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                メイン倉内衣織 「ネタばらし、になってしまうんですが……松本は筆者のことを好きだったらしいです」 
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                メイン卯憑 真白 「ネタバレしちゃうの?ひどいなあ。ふふ」 
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                メイン倉内衣織 「すみません、少し自分本位で…………。それで、筆者もこの時点でおおよそ察しは着いている、とは思うんですが、やっぱりこの突き放した言い方も、わざとなのかな、って」 
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                メイン倉内衣織 「先輩は、何か気付くこととか、ありますか?」 
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                メイン卯憑 真白 「僕?…そうだな……」 
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                メイン卯憑 真白 CCB<=17*5 アイデア (1D100<=85) > 37 > 成功 
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                メイン卯憑 真白 「……ここまでの文章を読んだ感じだと、『松本』のことはすごくよく書いているのに…筆者、『私』のことは……ぜんぜん書いてないな、って思ったよ」 
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                メイン倉内衣織 「筆者自身のこと……?」 
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                メイン卯憑 真白 「彼…彼女かもしれないけど。……松本の描写は、まるでなぞるみたいに鮮明だけどさ。この『私』は、自分のことをまったく語り口に出さないなって。…まるで自分に興味がないのかなって、思っちゃうよね」 
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                メイン卯憑 真白 「そんなふうに自分への興味がごくごく低い『私』が、『松本』に好意を向けられたら……どう、感じるのかな、って」 
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                メイン卯憑 真白 「……それだけ」 
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                メイン倉内衣織 「……なるほど、」 
 真白の言わんとすることは、言葉に出来ずとも理解した、かも。〆
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                メイン卯憑 真白 「……少し、冗長に語っちゃったかも。続き見てこっか」 
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                メイン倉内衣織 「はい」 
- 
                壁面の文章07 わたしは知っていました。 
 もう随分と前から、それこそ松本の心に悪逆の花が芽吹いた頃、過ちを犯したいという欲求に蝕まれた頃からです。
 彼の心は悪意に呑まれている。
 彼はその薄っぺらい仮面を、無害で無能な犬のような笑顔で諂うことで、生まれたときから彼の内側に存在し片時も離れることがない悪意を下手糞に覆い隠していたのでした。
 わたしは松本に初めて出会った時から、彼が持ち得る物だとして提示している全てが偽りで、彼にとっての本物は、その一切の不純物が含まれていない悪意だけなのだと理解していました。
 だからと言ってわたしは松本になんて興味ありません。
 従って関わる気も毛頭ありません。
 わたしは彼を遠巻きに見つめるだけの只の同級生でした。
 わたしにとって松本はこの程度です。
 しかし不幸なことに松本にとっては違う話なのです。
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                壁面の文章08 ある日の事でした。その頃は梅雨の時期で毎日湿気の多いこと、目の粗い曇り硝子のような毎日を過ごしていました。 
 使い古された空気では息が詰まるようで、窓際の席に座っていたわたしはこの汚濁のような教室から逃れるべく、窓を開けて其方側に顔を向けました。
 するとそこには見慣れた男の見慣れない表情がありました。
 教室棟からは遠く離れた場所に位置する焼却炉の前での出来事だったので、詳細に彼の様子を眺めることはできませんでした。
 しかし、切り揃えられた短髪と整えられた眉、何でもかみ砕いてしまいそうな頑丈な顎、クラスメートよりも頭一つ出る長身。
 彼が、松本が珍しく偽りない表情で立ち尽くしているのがわたしには理解できました。
 不出来な木偶の棒しかいないこの教場で、彼の本性に唯一気が付いているのがわたしでしたから。
 折り紙を千切って貼り付けたような歪な仮面は全て剥がれ落ち、そこには純然たる悪意だけが爛々と顔を出していたのです。
 焼却炉からは途絶えてしまいそうなほど細い煙が揺ら揺らと、自分の向かうべき居場所を探るように立ち昇っていました。
 べたつく肌と眉を顰めさせる土の匂い。もうすぐ雨が降るのでしょう。
 牛乳の上に出来る膜みたいな薄い何かが自分を覆いつくしているかのように全ての感覚がぼうっとしていました。いえ、ただ一つにだけわたしは酷く鋭敏な傾きを持っていたことを自覚しています。
 それが松本です。
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                雑談倉内衣織 ううぅーーーん、 
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                壁面の文章倉内衣織 ストップ 
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                壁面の文章KP はあい! 
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                メイン倉内衣織 「……『私』って冷たいふりをしておきながら、やっぱり松本を意識してるんですよね」 
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                メイン倉内衣織 「……それとも、描かれていないだけで他に誰かいるのかな?」 
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                メイン卯憑 真白 「クラスメイトはいるみたいだけど、空気みたいだね」 
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                メイン卯憑 真白 「……ずいぶん意識してるのは、見てとれるね。好きの反対は無関心っていうけど、これじゃまるで無関心になりきれてない」 
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                メイン倉内衣織 「まるでツンデレ……」 
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                メイン倉内衣織 「すみません、話が逸れそうですね。よく読み直してみましょう」 
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                メイン倉内衣織 〆 
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                メイン卯憑 真白 「ふふ、ツンデレ。言われてみればそうだね」 
 笑いながら続きを読んでいこうか
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                壁面の文章09 授業が始まりました。内容は全て頭に入っているため、出席することにのみ意味がある無駄な時間でした。座学は良いのです。教師から万が一指されたとしても、内容を諳んじて答えることが出来ます。 
 しかし、実習活動だけは駄目でした。担当している大柄な熊のような男は、体操着を持っていないだけでその授業時間全てを費やして生徒を詰る性根の腐った奴だったからです。
 酷く憂鬱でした。今朝見た時よりも分厚くなった空の雲が地面に落ちてきて、全てを潰してしまえばいいのに、と幼稚な逃避に耽るほどにわたしの心持ちは暗澹たるものでした。
 わたしは勿論何も持っていません。しかし、出席しなかったことには出来ません。わたしにとって最も恐ろしいのは悪逆の松本でも、淫行教師熊先生でも、暴力が思考伝達手段になった両親でもなく、何かから逃げ出した自分というものだったからです。
 二進も三進もいかないと諦めがついたわたしは、制服姿で体育場へと向かいました。
 整列している間、誰かが笑っているのが聞こえました。音はやがて視覚化され、形を受け取りそこに立ち現れます。「クスクス」という文字がすっかり古びた体育館の黒柿色の壁を我が物顔で闊歩していくのを見送りました。
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                壁面の文章10 熊先生といえば、松本よりもお芝居の下手糞な大根野郎なので、「クスクス」を自分の肩で躍らせながら、わたしに体操着はどうしたと問い尋ねるのです。 
 この男が分からない訳ないのです。分からないのであれば猿以下の阿呆か、瞽者(こしゃ)かの二択でしょう。
 「無くしました」と事実を誠実に回答する私を怒鳴りつけると、猿以下の阿呆は私の制服に手を掛けました。
 後はいつも通りの授業でした。いつも通りにしてしまえば何て事は無いので、わたしは平静通りに過ごしました。
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                壁面の文章11 放課後のことでした。 
 わたしはいつも通り教室で日が暮れるのを待ちました。早く家に帰ったとしても待っているのは家仕事と酒瓶、強烈なアルコールとヤニの臭い。益を成さない穀潰しだけです。
 授業が終了したことを報せる鐘の音を引き換えに、喧しい蠅どもが遠ざかり、やがて教室にはわたしと静寂と埃の匂いだけになります。
 たった三人だけになることを待ち侘びながら、本を読んで小汚い教室が橙に染まるのを時折眺めます。
 夜は大嫌いです。わたしから自由を奪い去ってしまうから。大嫌いな夜に取って代わられてしまう寸前の、悲鳴にも愉悦にも似た刹那的な橙が世界を染め上げるとき、わたしの心の海はようやく凪ぐのです。
 その下にどんな佞悪醜穢(ねいあくしゅうわい)とした混沌が広がっていようとも、純度の高い橙が全てを塗り潰し何も言わせずに静寂を守ってくれるのです。
 いつものように橙色の教室で、息を吸って吐いたり、掌を夕日に向けて血管を透かしてみたりしていた時でした。
 静寂を引き裂くように木製の扉が軋む音がして、乱暴に誰かが三人だけの世界に立ち入って来ました。
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                壁面の文章倉内衣織 ストップ 
- 
                壁面の文章KP お、はあい! 
- 
                メイン倉内衣織 「……3人?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「どこか、気になるところがあった?」 
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                メイン倉内衣織 「いや、この……3人って……誰のことだろう。って?『私』と、松本はあとから入ってきたからあと2人……」 
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                メイン倉内衣織 「二人……?」〆 
- 
                メイン卯憑 真白 CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 86 > 失敗 
- 
                メイン卯憑 真白 「…………なんだろう?僕はちょっと、わからなかった…」 
- 
                メインKP いおりくんもフレーバーでアイデアをどうぞ。 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=60 アイデア (1D100<=60) > 38 > 成功 
- 
                メインKP えらい!! 
 では、「やがて教室にはわたしと静寂と埃の匂いだけになります」の文章から察して…これらを”三人”と称したのでは?と思い至るでしょう。
- 
                メイン倉内衣織 なるほど…… 
- 
                メインKP また、 
 整列している間、誰かが笑っているのが聞こえました。音はやがて視覚化され、形を受け取りそこに立ち現れます。「クスクス」という文字がすっかり古びた体育館の黒柿色の壁を我が物顔で闊歩していくのを見送りました。
 こちらの文章に対し、《アイデア》/《知識》/《精神分析》 のいずれかが振れます。
- 
                メイン倉内衣織 では、知識を 
- 
                メインKP どうぞ! 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=85 知識 (1D100<=85) > 86 > 失敗 
- 
                メインKP なんてこと 
- 
                メイン倉内衣織 ここで……? 
- 
                メイン卯憑 真白 CCB<=80 知識 (1D100<=80) > 8 > スペシャル 
- 
                メイン卯憑 真白 「…もう少し前の文章だけどさ、ここ。……これって、『共感覚』みたいなものだなって、ふと思って」 
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                メイン倉内衣織 「『共感覚』……1つの感覚から別の感覚を得る能力、とかそんなやつでしたっけ?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「うん。…『私』のこれも、音を同時に文字として捉えてるのかなって」 
- 
                メイン倉内衣織 「……てっきり、ただの比喩かとばかり……確かに言われてみれば」 
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                メイン卯憑 真白 SCBRB(80,75) 精神分析代用 (1d100<=80,75) > 2[決定的成功/スペシャル,決定的成功/スペシャル] > 成功 
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                メイン卯憑 真白 あ…… 
- 
                メイン倉内衣織 えっ 
- 
                メイン卯憑 真白 クリチケ、あげる 
- 
                メイン倉内衣織 わ、わぁい? 
- 
                メインsystem [ 倉内衣織 ] クリチケ : 1 → 2 
- 
                メイン卯憑 真白 「……共感覚は精神的負担が大きい、って説があってね。鬱病の罹患者が症状を訴えていた際、共感覚の現象も併発してた……っていう例も、あるみたい」 
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                メイン卯憑 真白 「だからというわけではないけれど……『私』も、精神的負荷がかなり大きい生活を強いられていたんじゃないかな。環境もさながら、こうした特異体質も」 
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                メイン倉内衣織 「人には見えないものが見える暮らしか……」 
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                メイン倉内衣織 想像だにできない世界観に目眩を覚えながら大きく息を吐きます〆 
- 
                メイン卯憑 真白 「考えただけで疲れそうだよね」 
 いおりの背中を撫でて、次の文章に目を通そう
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                壁面の文章12 それは、松本でした。 
 わたしが何かを口にする前に、彼は闘牛のような猛然たる勢いでわたしの胸倉を掴み顔を寄せました。
 衝撃に寄ってわたしの胸ポケットに入っていた万年筆が床へ落下し、ぶつかり合う軽妙な音が古い木目に響きます。
 それはまるで、一日の始まりを報せる鳥の鳴声のようです。
 或いは婚姻を誓う夫婦を祝福する鐘の音です。
 彼の荒い呼吸が繰り返されるたびに、わたしの前髪が縁側に飾られた風鈴のように揺れるのを、どこか他人事のような心持で見つめていました。
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                壁面の文章13 ” どうしてきみはなにも言わないのか “ 
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                壁面の文章14 噛んでいたのか、血が昇っているのか、そう問い詰める彼の唇からは僅かに血が滴り、顎から床へ一滴落下してゆきました。不思議とそれが瞼の裏に張り付いたように痛烈に印象に残っていたのですが、今思い返せばそれが、この後の二人の行く末を物語っているように思えたからなのかもしれません。 
 “ 話を聞いているのか!全部分かっているんだろ! “
 松本はより強く胸倉を掴みわたしを引き寄せました。
 詰められているわたしと言えば、そんなに強い力で握りしめれば、皺になってしまう。
 汚れていないシャツはもうあと此れ一枚しかないのに、などと考えに耽っていました。
 そんなわたしが気に召さなかったようで、松本は突然、わたしの首にその血管の浮き上がる大きな手を回してきました。そして、ぎゅうぎゅうと手加減無しにわたしの気道を圧迫してゆきます。
 頭に酸素が供給されずに視界も思考も斑模様を描きます。斑点が群れを成して踊る様に天井の一角へ吸い上げられてゆきます。
 本で見たあのザラメのような流星群——又は皿洗いを終えた後の排水溝のようでうつくしかったです。
 何だか可笑しく思えてきました。わたしも盆暗共と同じになってしまったのでしょうか。
- 
                壁面の文章15 橙色に染まった涙を流す松本は、本当に世界で一番愛おしい命に思えたのです。 
 わたしは、きちんと毎日母親の手によって皺を伸ばされているであろう松本の学生服を引っ掴み、鼻骨がぶつからないように一寸だけ顔を傾けながら、打ち捨てられた紙屑のように顔を歪ませている松本のその血の滲む唇に自分の唇を重ねました。
 松本は魂が束縛から解き放たれたかのように身体中の力を弛緩させました。
 それと同時にわたしも唇を離し、濡れた感触のあるそこを舐め取ってみました。
 松本の血は美味しくありませんが、あの窓の出っ張り部分みたいなクリーム色した豆乳よりかはマシに思えます。
- 
                壁面の文章16 “ きみが私の制服を焼き捨てたことか? ” 
 “ きみが、私が世話をしていた飼育小屋の鳥を殺したことか?
 きみが私の上履きをトイレのバケツに突っ込んでいたことか?
 きみがあの淫行教師に私は卑猥な阿婆擦れだと伝えた事か?
 きみが私の両親に不良少年だと嘯いていたことか?
 それとも—— ”
- 
                壁面の文章17 恐らく松本が待ち焦がれていたことを仕様が無く、 
 念仏を唱える法然のように淡々と発声を繰り返しました。
 しかしわたしの言葉を途絶えさせたのは、涙を何粒も滴らせる松本の顔の、その晴れやかなことでした。
 呆けているわたしを構わず、彼は、上履きを履いていないために泥だらけになったわたしの足に頬ずりをします。
 絶えず流れゆく松本の涙がわたしの甲を滑り落ちていきました。
 頬ずりを繰り返す度に土だの埃だのが、生え揃えられた松本の髪やふさふさとした眉に付着してゆきます。
 そんなことは全く気にならないような様子で、顔全体を使ってわたしの足を癒すかのように彼は何度も何度も頬ずりを行いました。
 そして粗方綺麗になったように思われた頃、教室の橙は藍へとその色を変えようとしていました。
 藍は好きな色ではなかったので、この場から出て行きたいような心持になりましたが、彼はわたしを離そうとはしませんでした。
- 
                壁面の文章18 “ 俺は、きみの制服や体操着を盗んで焼いて捨てた ” 
- 
                壁面の文章19 “ きみが世話をしていた生き物小屋の鳥を、部活で使っている竹刀で突いて殺した。 
 きみの上履きで自分を慰めたあと、そのままトイレのバケツに突っ込んで、
 きみが来た時分かるように置いておいた。
 熊田先生は部活中にも生徒をそういう風に見ていることは知っていたから、
 抵抗できないきみは恰好の的だと思って、先生の授業に問題点を感じていることを織り交ぜながらきみが家でされていることを伝えた。
 きみの親御さんは俺のことを信頼してくれているのを知っていたから、
 きみが家にいないとき先生といけないことをしていると涙ながらに伝えた。
 勿論俺はずっと前からきみがお父さんからそれよりも酷いことをされているのを知っていたけど。
 そうなったのも、きみがそうされたいと望んでいると、けしかけたのは俺だ ”
 呼吸も返答も挟む余地を与えずに、松本は一息にそう吐露しました。
- 
                壁面の文章20 “ ああ、きみが私の父親に、そう仕向けさせたのは知っている。 
 きみは随分私のことを知っているような口をきくけど、
 それよりも私はきみのことを知ってる ”
 机の上に腰かけて見下すわたしを、松本は蜘蛛の糸を見つけた犍陀多のような顔で見つめ微笑み問いました。
- 
                壁面の文章21 “ では俺がきみのことを愛しているのも ” 
- 
                壁面の文章22 “ ああ、勿論 ” 
- 
                壁面の文章倉内衣織 ストップ 
- 
                壁面の文章KP はあい! 
- 
                メイン倉内衣織 「…………僕が真白先輩のこと、特別に思っていた事を、先輩はご存知でしたか?……って、そんなわけないですよね」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………どうだろう。君が、僕のことを気にかけてくれているのは…なんとなく、わかっていたけれど」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……でも、理由がない。僕には、人に好かれるようなものはないから…」 
- 
                メイン倉内衣織 「……そんな事ないのに。」 
- 
                メイン倉内衣織 「こほん。話を戻します。……仮に。気付いていたとして、先輩は放っておきますか?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………気付いていても、僕はそれに触れない。…そもそもが自意識過剰で片づけてしまっていただろうし、気の迷いだと僕は思うだろう」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……今は、君が僕のことを好いていてくれているのは十二分に理解しているよ。過程がどうであれ、君はなにもできなくなった僕のそばに居てくれているし」 
- 
                メイン倉内衣織 「…………そういえば、先輩の足……それも痛覚がないから?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「わからない。気付いたら、これも前の通りに戻ってたよ。この右手もそう」 
 無傷の両の手をひらひらと顔の前で振ってあげよう
- 
                メイン倉内衣織 祈る様に手を取って確かめます 
 「……本物、みたいですね」
- 
                メイン卯憑 真白 「うん。でも…体温は感じるけど、痛みはまったく感じない」 
- 
                メインKP さて…この辺で 
 “ 俺は、きみの制服や体操着を盗んで焼いて捨てた ”
 中略
 ああ、勿論 ”
 こちらの文章群に対し、《アイデア》 が振れます。
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=60 アイデア (1D100<=60) > 96 > 致命的失敗 
- 
                メイン倉内衣織 どうして 
- 
                メインKP どうして 
- 
                メイン卯憑 真白 CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 25 > 成功 
- 
                メイン倉内衣織 先輩だいすき! 
- 
                メインKP このファンブルは……そうだな、あなたがせっかく彼に与えた”愛情”が欠落してしまったように感じ、一時的に精神が不安定になってしまいます。 
 SAN-1で…!
- 
                メイン倉内衣織 ぐはっ……今反映させていいですか…… 
- 
                メインKP いいですよ! 
- 
                メインsystem [ 倉内衣織 ] SAN : 73 → 72 
- 
                メイン倉内衣織 了 
- 
                メインKP ヨシ 
- 
                メイン卯憑 真白 「……この一連の流れ、『告解』みたいだね」 
- 
                メイン卯憑 真白 CCB<=80 知識 (1D100<=80) > 23 > 成功 
- 
                メイン倉内衣織 「……キリスト教、ですよね。」 
- 
                メイン卯憑 真白 「うん。正確には、”キリスト教の幾つかの宗派によって行われる、罪の赦しを得るのに必要な儀礼”……ってやつだね」 
- 
                メイン卯憑 真白 「ほら、僕の仕事は…この系統のお墓を扱ってるから。必然的にさ、知識が必要になるんだ」 
- 
                メイン卯憑 真白 「…この儀礼には悔い改める心が必要不可欠でね。そのうえで罪の告白と償いが必要なんだ。内容は宗派によって違うけど、だいたいこんな感じの手順かな」 
- 
                メインKP そう言って、真白は以下のことを教えてくれます。 
- 
                メインKP 「告解」の手順 
 まず初めに、どんな罪を犯したかを思い出す。
 次に、罪を痛悔し、再び犯さないことを司祭に誓う。
 痛悔とは、犯した罪に対して心から嫌悪感を持つことである。この心の出づる所は、神への愛でなければ
 ならない。自分の罪の醜さを恥じたり、罰への恐怖に由来されるものであってはならない。
 その後は、司祭に命じられた償いを可及的速やかに果たす必要がある。
- 
                メイン倉内衣織 「ふむ……」 
- 
                メイン卯憑 真白 「これらを踏まえて見ると、彼はこの『告解』をしようとしたんじゃないかなって…どう?」 
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                メイン倉内衣織 「赦しを乞う……然るべく手順は踏んでますね。では、彼にとっての赦しって……」 
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                メイン卯憑 真白 「……キリストの教えであるなら、真心から完全に悔い改めれば罪の赦しを受けることができる、とあるね」 
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                メイン卯憑 真白 「罪深い行いは苦しみと痛みをもたらすけれど、主の赦しによって安堵と慰め、喜びがもたらされる……。そういう教えがある」 
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                メイン倉内衣織 「…………こんなの救済じゃない」 
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                雑談KP ニコ……………(腰を据える) 
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                メイン倉内衣織 「すみません、宗教にどうこういうのはナンセンスですよね」 
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                メイン倉内衣織 「………………気をつけます」 
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                雑談PL (会釈) 
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                メイン卯憑 真白 「ううん、いいよ。僕がキリスト教徒というわけではないし、これは知識として知っているだけ」 
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                メイン卯憑 真白 「きみが何を”救済”としているかは、きみの自由だ。僕はそれを尊重する」 
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                メイン倉内衣織 「……一緒に迷い込んだのが、先輩でよかった」 
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                メイン卯憑 真白 「ふふ、同じことを僕も考えてるよ」 
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                メイン卯憑 真白 「……続き、見る?それとも、もう少し考察をしてみる?」 
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                メイン倉内衣織 「考察。というか、気に止まったことがひとつ」 
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                メイン倉内衣織 「犍陀多って、蜘蛛の糸を見つけた後、結局落ちてしまうんですよね……それは自身の罪を悔い改めなかったから。傲慢さゆえに堕ちた。或いは落とされた。」 
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                メイン倉内衣織 「……告解に、掛かっているのかなって。おもっただけです。あまり深く捉えなくても大丈夫だと思います」〆 
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                メイン卯憑 真白 きみの考えを、聞いているよ。 
 ちいさくうなずいて、次の文章に目を通す。
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                壁面の文章23 はじめからそういうふうに出来ているかのように、わたしは間髪入れずに答えます。 
 松本は顎を大きく開いて舌を突き出したかと思うと、べろべろとわたしの足を舐めあげました。指の隙間から爪の隙間まで自分の舌を這わせなかった箇所などないように、丁寧に丹念に舐めあげました。
 それは非常にこそばゆいような感覚で、足の皮膚の薄い敏感なところを繰り返しねちっこく舐められるものですから、まるで心臓を彼に舐められているようなそんな気持ちがして、大層不愉快な快感でありました。
 “ きみがわたしを愛するのは罪を赦すからでしょう ”
 “ 俺がきみを愛するのはきみだけが俺を赦すからだ ”
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                壁面の文章24 “ ではきみは、赦された ” 
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                壁面の文章25 その言葉を聞くと松本は切れ長の目を大きく見開き、動きを止めました。 
 そしてまるでそうすることを計算されて造られた機械仕掛けの人形のように、床に転がっていた万年筆を自分の喉にあてがいました。
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                壁面の文章26 “ いや、まだだ ” 
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                壁面の文章27 それが、松本が生きていた頃の最後の言葉であり行動です。 
 彼は自分の血潮が全てわたしに降り注がれるように前のめりに倒れ、わたしを抱きすくめました。
 今でもまだ彼の冷たくなっていく温度を覚えています。
 彼の心臓が脈打っていた頃の人を溶かすような体温よりも、
 静かになった裸の体温の方が余程松本らしいように、わたしには思われました。
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                壁面の文章27 このようにして松本は赦されました。 
 松本の信仰が松本を救ったのです。
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                メイン卯憑 真白 SCCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 53 > 成功 
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                メイン卯憑 真白 「……このへんの文章、気になるかも」 
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                メイン倉内衣織 「松本の信仰が……というところですか?」 
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                メイン卯憑 真白 「うん……」 
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                メインKP 松本は顎を大きく開いて舌を突き出したかと思うと、べろべろとわたしの足を舐めあげました。 
 中略
 “ ではきみは、赦された ”
 こちらの文章群に対し、《知識》+20 が振れます。
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                メイン倉内衣織 CCB<=85+20 知識 (1D100<=105) > 16 > スペシャル 
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                メイン倉内衣織 極端 
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                メインKP えらい!!! 
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                情報KP 《知識》 
 → あなたはこの箇所を読んだ際「罪の女」を思い出した。
 罪の女とは、新約聖書に登場する多くの罪をイエスによって赦される女性を指す。
 罪深い女は、『イエスの足を自身の涙で濡らし、それを自分の髪の毛で拭った。そしてイエスの足に接吻をし、香油を塗った』とされる。
 あなたは、この話に対しての一つの解釈を知っている。
 『罪の女は、罪を赦されたから、その罪を赦したイエスを愛した』というものだ。
 その後イエスは女に対して、「あなたの信仰があなたを救った」と語ったとされている。
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                メインKP また、ここから派生して《アイデア》が振れます。 
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                メイン倉内衣織 通常値でよいですか? 
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                メインKP はい、通常値でおねがいします。 
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                メイン倉内衣織 CCB<=60 アイデア (1D100<=60) > 88 > 失敗 
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                メイン倉内衣織 うーん 
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                メインKP あなたの入手した情報を卯憑に共有した場合、そちらで振ってみることも可能です。 
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                メイン倉内衣織 では、真白先輩へ 
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                メイン倉内衣織 「真白先輩……罪の女ってご存知ですか?」 
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                メイン卯憑 真白 CCB<=80+20 知識 (1D100<=100) > 14 > スペシャル 
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                メイン卯憑 真白 「うん。知ってるよ」 
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                メイン卯憑 真白 「……いおりは、この文章を見てそれを連想した?」 
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                メイン倉内衣織 「はい。……足への接吻、となると意味合いも生まれますから……」 
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                メイン卯憑 真白 CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 16 > スペシャル 
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                メイン倉内衣織 出目の良さ 
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                メイン卯憑 真白 「……この、『わたし』に被せた血液……もしかして、香油の代用?」 
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                メイン倉内衣織 「かも知れませんね……酷く、辻褄が合うので」 
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                メイン卯憑 真白 「…………きっと、むせかえるほどの生と死のにおいがしただろうね」 
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                メイン倉内衣織 「……そりゃあユダも愛想を尽かすでしょうね」 
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                メイン卯憑 真白 「ふふ、かもね」 
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                雑談KP 終了時間となりましたが…もう少しで壁面の文章は終わるので、そこまで進めても大丈夫でしょうか…!? 
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                雑談PL はい! 
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                雑談KP すみません、ありがとうございます! 
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                雑談PL いやこちらこそ……ありがとうございます! 
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                壁面の文章28 死ぬことは恐ろしいことでしょうか。 
 空を飛んでみたい気持ちがあります。
 死の有害性を唱えた哲学者がいたように憶えていますが、はじめから奪われているわたしにとって生こそがわたしを束縛する唯一のものでした。
 その日の夜、豆乳のようなクリーム色した窓の出っ張り部分に立ってみました。
 夜は大嫌いです。夜風が薄汚いヤニ臭いカーテンを揺らします。
 あの時の松本の荒い呼吸で揺れたわたしの前髪みたいに。
 松本はもういません。赦されてしまったから。
 彼が証明した事実が、彼の血潮を浴びた刻から瞼の裏に張り付いてしまって離れません。
 生きていることは不条理で、不合理で、間違っている。
 空を飛んでみたい気持ちがあるのです。
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                壁面の文章29 それでも、どうにか。 
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                メイン卯憑 真白 「……これで、全部か」 
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                メイン倉内衣織 「……太宰治の空真似のような文章ですよね」 
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                メイン卯憑 真白 「そうだね。でも、嫌いじゃないな」 
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                メインKP 死ぬことは恐ろしいことでしょうか。空を飛んでみたい気持ちがあります。 
 死の有害性を唱えた哲学者がいたように憶えていますが、はじめから奪われているわたしにとって生こそがわたしを束縛する唯一のものでした。
 こちらの文章群に対し、《アイデア》 / 《図書館》 が振れます。
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                メイン倉内衣織 では、アイデアを 
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                メインKP どうぞ! 
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                メイン倉内衣織 CCB<=60 アイデア (1D100<=60) > 83 > 失敗 
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                メイン倉内衣織 今日どうした衣織くん 
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                メインKP 前半まではえらえらのえらだったのに 
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                メイン卯憑 真白 CCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 67 > 成功 
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                メイン倉内衣織 キャー!せんぱーい! 
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                メイン卯憑 真白 「いおりはさ、『コウモリであるとはどのようなことか』って本を読んだことはある?トマス・ネーゲルってアメリカの哲学者が記した本」 
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                メイン倉内衣織 「……はて。すみません、初めて聴いた題名です。詳しく教えてください」 
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                メイン卯憑 真白 「この本では、死がもたらす有害性について「剥奪説」を用いて説明しているんだけどね。……僕も読んだのはだいぶ前だから、うろ覚えなところはあるけど」 
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                メイン卯憑 真白 CCB<=80+20 知識 (1D100<=100) > 21 > 成功 
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                メイン倉内衣織 (ファンサしてのうちわ) 
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                メイン卯憑 真白 「剥奪説、っていうのは『死は生が内に含んでいるすべての善きものを無に帰してしまうがゆえに悪である』っていう見解を説明した物でね」 
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                メイン卯憑 真白 「端的に説明をすると、生きている間発生する事象が人間にとって幸福であれ不幸であれ、もたらされるということ自体が積極的価値を持った恩恵であり、善いことってこと。それゆえに、それら一切を剥奪する死は悪である………っていう説」 
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                メイン卯憑 真白 「……死が生きる喜びの全てを剥奪してしまうって考え方だね」 
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                メイン倉内衣織 「……僕自身の感想は、置いておきます。ただ『初めから全てを奪われている』筆者にとって……その限りではなかったのでしょう」 
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                メイン卯憑 真白 「『私』にとって、この考え方は絶望にも近いだろうね。なんたって『私』にとっては…死が救いですらあるんだから」 
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                メイン倉内衣織 「……死は、救済である。か」 
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                雑談KP 死は救済 
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                雑談倉内衣織 オリバーくんが起きちゃう気がする 
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                メイン卯憑 真白 「………死こそが、生の苦しみを終わらせてくれる唯一の方法。……」 
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                メイン卯憑 真白 「なんて、さ」 
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                雑談KP 温まってきたな 
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                メイン倉内衣織 「一部、頷けます。生の苦しみは誰も否定することはできませんから」 
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                メイン倉内衣織 「けれど、然るべく死ねるのは『私』だけです。松本は、ずっと与えられ続けていたんですから」 
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                メイン倉内衣織 「死ぬなんて、そんなの早抜けだ。」 
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                メイン倉内衣織 「………………また話しすぎましたね」 
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                メイン卯憑 真白 「……きみは案外、自分のことは話さないからさ。こういうのが聞けて楽しいよ」 
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                メイン卯憑 真白 「これじゃあ、勝手に松本がお膳立てして場を作って、それで彼は勝手に救われていっただけだ。『私』は……神に見立てられても、それは松本の中でだけの話で」 
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                メイン卯憑 真白 「……早抜けしていかれた『私』…の、こころもちが…”空を飛んでみたい気持ち”なのかな」 
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                メイン倉内衣織 「先輩は飛んだりしないでくださいね」 
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                メイン倉内衣織 「しない、と思いますけど」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……しないよ。だって、君を置いていったら…君が悲しむでしょう?」 
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                メイン倉内衣織 「ええ。もちろん。ご存知でしたね。」 
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                メイン卯憑 真白 「下手を打てば、きみは僕の後を追ってきそうだから。…それはとても悲しいことだし、僕の望むところじゃない」 
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                メイン倉内衣織 「そりゃあ……追うのかなぁ。その時になってみないとわかりませんが……もちろん悲しみますよ。……どうせなら、」 
- 
                メイン倉内衣織 「………………あれ。なんて言おうとしたんだっけ」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……ふふ、なんて言おうとしたの?」 
- 
                メイン倉内衣織 「…………」 
 ライフルを握る感触を、鮮烈に思い出しました。けれどそれは競技用ではなく、冷たい木と鉄で出来た目的の大きく違う何かで。それ以上は口を開きません。
- 
                メイン卯憑 真白 フレーバーで聞き耳を振ってみる? 
- 
                メイン倉内衣織 是非お願い致します 
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                メイン卯憑 真白 じゃあ、聞き耳をどうぞ 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=60 聞き耳 (1D100<=60) > 23 > 成功 
- 
                メインPL もう!この子はフレーバーばっかり! 
- 
                メイン卯憑 真白 「……きっと、僕はそれを望むよ」 
- 
                メイン卯憑 真白 ちいさくちいさく漏らしたそんな一言が、きみの耳にも届くだろうね 
- 
                メイン倉内衣織 思わず抱きしめたくなる衣織くん必死に我慢しますね 
- 
                メインKP ふふ、ではこの辺で今日は一度幕を閉じましょう 
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                メインKP 時間超過にお付き合いいただきありがとうございました…! 
 次は明日、3/25の21:00~となります。
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                メインPL はい!こちらこそ、遅くまでありがとうございます。 
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                メインPL 明日もよろしくお願いします! 
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                メインKP 明日もよろしくおねがいします! 
 では、ゆっくりお休みを…おやすみなさい!
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                メインPL おやすみなさい! 
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                雑談PL こんばんは!すみません。今ちょうど帰宅したところで……充電と!煙草の時間を10分ほど頂けませんでしょうか!!?! 
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                雑談KP おつかれさまです! 
 おおおん了解しました!!あれだったら30分開始にしますか!?
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                雑談PL あああお気遣いありがとうございます!充電的に助かります! 
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                雑談KP では30分開始で!! 
 わたしもその間にヤニカスしてきます
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                雑談KP 待機KP 
 飲み物とかゴハンの準備だいじょうぶそうでしたらこちらに書き込みおねがいします!
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                雑談PL おまたせしました!! 
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                雑談PL 毎度おまたせしてすみません、いけます! 
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                雑談KP おつかれさまです! 
 遅くまでお仕事おつかれさまですぜ…
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                雑談PL 恐縮です……!ありがとうございます! 
 海月さんもお疲れ様です
- 
                雑談KP ふふ じゃあ遊んでいきましょうか 
 今夜もよろしくおねがいします!
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                雑談PL はい!よろしくお願いします! 
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                メインKP 「 私悪 」 
 ―2日目
- 
                メインKP そういえば、こちらのシナリオの注意事項として「KPCが出ることは口外禁止」となっています 
 大丈夫だとは思われますが、念のため
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                メインKP 昨日申し忘れてしまいました…! 
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                メインPL なるほど!承知致しました! 
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                メインKP SCCB<=80 シークレット幸運 (1D100<=80) > 48 > 成功 
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                雑談PL ひえっ 
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                メイン卯憑 真白 「わっ……!?」 
- 
                メインKP あなたが思索に耽っていると、突然洞窟の床が不安定に揺れる。 
 足場がぐらつき、体勢が崩れる。体力の無いあなたたちは簡単に転んでしまうだろう。
- 
                メインKP 《回避》/《幸運》-20 
- 
                メイン倉内衣織 幸運マイナス20で振ります 
- 
                メインKP どうぞ 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=80-20 幸運 (1D100<=60) > 62 > 失敗 
- 
                メイン倉内衣織 あうちっ 
- 
                メイン卯憑 真白 CCB<=85-20 幸運 (1D100<=65) > 53 > 成功 
- 
                メインKP 失敗したいおりくんは、受け身を取れずに転んでしまいます。 
 HP-1d2
- 
                メイン倉内衣織 1d2 (1D2) > 2 
- 
                メイン倉内衣織 いたい 
- 
                メインKP 《アイデア》も一緒にどうぞ。 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=60 アイデア (1D100<=60) > 20 > 成功 
- 
                メイン倉内衣織 あっ 
- 
                メインKP えらい!! 
- 
                メイン倉内衣織 よかった!セーフなやつ! 
- 
                メインKP この三日間の間、この洞窟に揺れなんて一度も発生しなかった。 
 あなたはそのように記憶している。
 尋常ではない揺れと耳を劈く地響きに、この洞窟が崩落する危険性があることをあなたは悟る。
- 
                メインKP この場所に、体力のない自分に、残された時間は僅かなのだと否が応でもその様に理解してしまうだろう。 
- 
                情報KP ◆探索者がとれる行動 
 (ED分岐に直接影響しない) 足を舐める / 罪の告白をする
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                メインKP 現在あなたがとれる行動を情報欄に載せました。 
 また、これ以外の行動も提案次第で可能です。
- 
                メイン倉内衣織 お、おぉ…… 
- 
                メイン倉内衣織 では……そうだな…… 
- 
                メイン倉内衣織 松本にならって、罪の告解をします 
- 
                メインKP では、少し描写を。 
- 
                メインKP 突然強い地鳴りがし、今までで最も強く大きな揺れが発生する。 
 あなたたちは何かに捕まっていなければ立っていることすらできないだろう。
- 
                メインKP お互いに近くの壁にもたれかかるようにして、揺れが収まるのを待つ。 
 轟音の中でミシミシという軋むような音が耳に入る。それは自分の足元から聞こえているようだった。
- 
                メインKP そして特段大きな割れるような音が鳴ったかと思うと、地面が隆起し、自分の目線よりも高い岩壁が生えてくる。 
 それはまるであなたたちを阻むかのように、二人の間にそびえ立った。
- 
                メイン卯憑 真白 「うわ……。え、何これ…。 そっちは大丈夫…!?」 
- 
                メイン倉内衣織 「は、はい!身体は無事です!先輩は!?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「だいじょぶ……」 
- 
                メインKP 岩を詳しく調べたい場合、《目星》をどうぞ。 
- 
                メイン倉内衣織 では、振ります 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=61 目星 (1D100<=61) > 10 > スペシャル 
- 
                メインPL 極端 
- 
                メインKP えらい!! 
- 
                メインKP 岩肌の丁度自分の顔と同じ高さの辺りにひびが細かく入っており、小さな点々とした隙間が空いている。 
- 
                メインKP 続けて《アイデア》をどうぞ。 
- 
                雑談倉内衣織 あっ(察し) 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=60 アイデア (1D100<=60) > 13 > 成功 
- 
                メインKP まるで面会室などによくある、声を通すための通声穴のように思えた。 
- 
                メインKP そこまで考えるとまるで簡易的な懺悔室のように思えてくる。 
 一度そう思い始めると、もはやこの場所が教会の一室のようにしか見えない。
- 
                雑談PL さては君PLのリアルアイデアとリンクしてるな? 
- 
                雑談KP あらあら リアルアイデアはどんどん採用していきましょうね 
- 
                雑談PL はぁい 
- 
                雑談KP (おもしろいのでの顔) 
- 
                雑談PL ひぇ…… 
- 
                メイン倉内衣織 「先輩……これ、『懺悔室』ですよね……教会とかの」 
- 
                メイン倉内衣織 「僕、なんだか見覚えが……あるんです」〆 
- 
                メイン卯憑 真白 「……でも、なんで急にこんなのが」 
- 
                メイン倉内衣織 「……仮に、どちらかが『私』で、どちらかが『松本』なら」 
- 
                メイン倉内衣織 「……僕が『松本』にならって、罪を告白しようとしたから、なのかもしれません」 
- 
                メイン卯憑 真白 「…………。……きみは、それをするとして……それなら、僕はそれを聞く立場になるのかな」 
- 
                メイン卯憑 真白 「…………だとしたら、僕はきみのしたいことに沿いたいと思うよ」 
- 
                メイン倉内衣織 「ありがとう、ございます」 
- 
                メイン倉内衣織 「……ねぇ。先輩。真白先輩。僕は貴方を傷つけました。縛り、閉じ込め、独占しようとしました。それは何か悪いものの悪戯だったかもしれませんが……それでも間違いなく、僕の心根にあった欲望そのものでした」 
- 
                メイン倉内衣織 「誓って言えることは、それは、悪意などではない……と、言う事です。けど、それで貴方の手足を奪ったのも、事実です。到底、許されることではありません」 
- 
                雑談KP にこ……にこ………にこ………… 
- 
                メイン倉内衣織 「仮に、本当に罪が許される時が来るのなら、それはこの先ずっと貴方のために生きて、貴方と添い遂げられた時だと思っています。でもそれは、反省や償いではなく」 
- 
                メイン倉内衣織 「…………好きです、愛しています。真白先輩」 
- 
                メイン倉内衣織 「すみません、話が、逸れました。……これが僕の罪です。あなたを傷つけたこと。もしも許されなかったとしても、僕は罪を抱えて生きていきます」 
- 
                雑談KP んんんんんんnnnnnnnnnnnnnnnnn 
- 
                雑談KP んぐう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
- 
                雑談KP 好きだ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 
- 
                メイン倉内衣織 「罪は消えません。罪は引き摺って生きていく。貴方が好きだから。それが僕の思う贖罪です」〆 
- 
                雑談PLもそう思います 
- 
                雑談KPは満足して昇天しました次代に引き継ぎます 
- 
                メイン卯憑 真白 「………僕は聖職者ではないし、きみの罪に対し『赦す』と軽率に言える立場ではない。でも、聞くことはできる」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……そうだな。………僕も、罪を告白したいんだ。聞いてくれるかな」 
- 
                メイン倉内衣織 「…………はい。聴きます。ちゃんと聴いています」 
- 
                メイン卯憑 真白 「ありがとう。……」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………きみは、あれからずっと、僕の傍に居てくれてるよね」 
- 
                メイン卯憑 真白 「起きた出来事は覆らない。君のしたことは消えないし、僕の手足は……きっと、戻っていないんだ。だってこれは、僕の見ている夢だから」 
- 
                メイン卯憑 真白 「…………僕は、きみの『罪』に寄りかかり、甘えている。きみが僕に対して感じている責任を、いいように扱って……きみの、人生を食いつぶしている」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……被害者であることを盾にしているんだ。はは、醜いだろう?」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………これを告白したとして、荷を下ろした気になれるのはきっと僕だけだ。きみのその、優しさにつけ込んで……これからも、きみの行為を貪って生きるんだ。きっと」 
- 
                雑談PL ソンナコトナイヨ…ソンナコトナインダヨ…… 
- 
                メイン卯憑 真白 「………どちらが”悪意”なのだろう。僕は、あの出来事がね……おきてよかったとさえ、思っている」 
- 
                メイン卯憑 真白 「きっかけだったんだ。ひとつの。………」 
- 
                メイン卯憑 真白 「…………ごめんね。ありがとう、聞いてくれて」 
- 
                メイン倉内衣織 「……僕の方こそ、ありがとうございます。ようやく、ようやく先輩と、ちゃんと話が出来た。そんな気がしましたから」 
- 
                メイン倉内衣織 「ありがとう、ございます……」 
- 
                メインKP あなたは、あなたたちは、自身の罪を告白する。 
 ようやく、この異質な空間で自身の罪と向き合ったのだ。
- 
                メインKP ふと、どこからかカラリという軽妙な音が聞こえる。 
 そちらを見やれば、地面の端に光る何かが転がっているのが分かる。
 よく目を凝らして見てみれば、それはペンのように見えた。
- 
                メインPL 手に取ってみてもいいですか? 
- 
                メインKP あなたがそれを拾おうと手を伸ばした時だった。 
- 
                メインKP 懺悔室を模していたあの岩壁が突然うねり、一部分が突き上げるようにして猛然とあなたへと襲い掛かってくる。 
- 
                メイン卯憑 真白 「! いおり…!」 
- 
                メイン倉内衣織 「っ!?……せん」 
- 
                メインKP 卯憑が注意を促すように叫んで、走り出す。あなたが理解することができたのは、そこまでだった。 
 まるで人の掌のような形をしたそれは、明確な意思を持っているかのような動きであなたを捕えようとする。
 常軌を逸した状況に、SANc 0/1d4
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=72 SANチェック (1D100<=72) > 59 > 成功 
- 
                メインPL 立ち向かえ強い子 
- 
                メインKP ペンの方角へと視線を向けていたあなたは咄嗟に構えることが出来ず、すぐさまに対応することができなかった。 
 そんなあなたを卯憑は突き飛ばし、二人は縺れ込むようにして倒れる。
- 
                メイン卯憑 真白 「っ……。 ねえ、だいじょうぶだった…!?」 
- 
                メイン倉内衣織 「は、はい!先輩は!?怪我は!?」 
- 
                メインKP 卯憑は依然あなたを心配している様子だった。 
 様子をみるのであれば、<目星>ができます。
- 
                メイン倉内衣織 では、目星を振ります 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=61 目星 (1D100<=61) > 54 > 成功 
- 
                メインKP 卯憑自身は全く気に留めていないようですが、右足の足首が溶け、中の骨が見えるほどの大火傷を負っています。 
 焼かれた瞬間に焦げて傷口が固まったのか、流血などはしていない。
 SANc 0/1d2
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=72 SANチェック (1D100<=72) > 79 > 失敗 
- 
                メイン倉内衣織 うぐっ…… 
- 
                メインKP ふふ 堪えてますね 
- 
                メイン倉内衣織 きゅっと唇を噛みます 
- 
                メインKP では正気度喪失1d2をどうぞ…! 
- 
                メイン倉内衣織 1d2 (1D2) > 1 
- 
                メイン倉内衣織 ( ‘ᾥ’ ) 
- 
                メインKP (´◉◞౪◟◉) 
- 
                メインsystem [ 倉内衣織 ] SAN : 72 → 71 
- 
                メイン卯憑 真白 「怪我……痛いのはないから、だいじょうぶだよ」 
- 
                メイン倉内衣織 「……けれど、大怪我です。ごめんなさい、僕が鈍くて……」 
- 
                メイン卯憑 真白 「大怪我…? ……どこ?…自分じゃ、わからなくて」 
- 
                メイン倉内衣織 「…………そう、ですか。」 
- 
                メイン倉内衣織 「きっと、大丈夫です。一緒に出る方法が、すぐに見つかります。見つけますから、ね」 
- 
                メイン卯憑 真白 「うん。……きっと、出られるよ」 
- 
                メインKP 万年筆は、あなたの少し離れたところ。卯憑のうしろあたりに落ちているのが見えます。 
- 
                メイン倉内衣織 警戒しながら、万年筆に手を伸ばします 
- 
                メインKP <目星>が振れます。 
- 
                メイン倉内衣織 では、振ります。 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=61 目星 (1D100<=61) > 13 > 成功 
- 
                メインKP 拾い上げると、ペン先の方が錆びれていることに気が付く。 
 あなたは壁面の文字を思い出し、それが「松本」が自害する際に使用したものなのではないかと思い至ってしまう。
- 
                メインKP SANc 0/1 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=71 SANチェック (1D100<=71) > 1 > 決定的成功/スペシャル 
- 
                メインKP !? 
- 
                メインKP クリチケをどうぞ!!! 
- 
                メインPL もう何も怖くない 
- 
                メインsystem [ 倉内衣織 ] クリチケ : 2 → 3 
- 
                メインKP あなたが万年筆を持つと、それに熱さを感じ始める。まるで万年筆自体が発熱しているかのように熱い。 
 それと同時に、辺りには黒い煙が漂い始める。
 周囲を見渡そうとしたあなたを遮る様に、あなたの脳内に記憶が流れ込んでくる。
- 
                メインKP ——たなびくカーテンに従って、シルエットが浮かんでは消えていく。 
 燃えるような美しい夕日が地平線に飲み込まれようとしている。
 日の暮れかけた埃っぽい教室で、向かい合うのは学生服の二人だ。少し口を開いて、見つめ合って、そして——。
- 
                雑談PL 多分今の衣織くん、半分オリバーなのでは…… 
- 
                メインKP あなたは確信する。 
 この万年筆は「松本」が自害をする際に使用したものだ。この赤銅色の錆は彼の血液によるものだ。
- 
                メインKP 理解すると同時に視界を、或いは瞼の裏側を覆っていた彼らの記憶は消え去って行った。 
 黒い煙も霧散し始めている。
 万年筆は既に熱を失い始めていた。
- 
                メインKP しかしあなたには妙な緊張が訪れていた。早くなる鼓動と荒くなる呼吸。 
- 
                メインKP 
- 
                メインKP 息を吸って、吐いて。 
- 
                メインKP 
- 
                メインKP 無意識下で繰り返されるそれに、空気中に溶けていく黒い煙が呼吸の流れに従って揺らめいた。 
- 
                メインKP あなたは確信を得る。 
 確信を得たと同時に、稲妻に貫かれたような情動が、自身の内側から溶け出す岩漿(がんしょう)のように溢れ出てきた。
- 
                メインKP 
- 
                メインKP “ この万年筆で人を傷つけたくて仕方がない ” 
- 
                メインKP 
- 
                メインKP それはほかのどの感情でもない。 
 ひとが持ち合わせているごく有り触れた感情だ。
- 
                メインKP 
- 
                メインKP 恣意的に名前をつけるのだとすれば、 
- 
                メインKP 
- 
                メインKP ——「悪意」。 
- 
                情報KP 〇探索者の悪意 PL共有情報 
 現在探索者は、『万年筆で人を傷つけたい』という「悪意」に蝕まれている状況である。
 この状況下で、欲求に反するような行動(探索をし直す等)をしたい場合は《POW*5》に成功する必要がある。
 失敗した場合はより強い情動に突き動かされる。
 自分またはKPCを傷つけることをしなければ、他の行動は出来そうにない。
- 
                雑談PL ああああああああぁぁぁ 
- 
                情報KP この状態に陥ってしまった探索者は、次に取る行動を以下の三つから選択する他ない。 
 ・KPCを殺害する
 ・殺害しない / 何もしない
 ・自害する
- 
                雑談KP ニコシ… 
- 
                雑談PL いかんですよこんなの!!!!!!!!!!!!!!! 
- 
                メイン倉内衣織 「あ、ぁ…………」 
- 
                雑談KP 悪意のシナリオなので!!!!!!!!!!!!!! 
- 
                雑談KP 半分オリバーくんとなったいおりくん がんばってくれ… 
- 
                メイン倉内衣織 一先ず、落ち着け。落ち着けと自分の手首を握りしめます。(殺害しない/何もしない) 
- 
                メイン卯憑 真白 「……いおり、どうしたの?」 
- 
                メイン卯憑 真白 様子がすこしおかしいのを感じ取り、近寄ろうとする… 
- 
                メイン倉内衣織 「先輩。今は、少し……ごめんなさい」酷く異様なほど冷静に振舞おうとします 
- 
                メイン卯憑 真白 「でも、………」 
- 
                メインKP あなたは何もしないことを決意した。 
 しかし、そんなあなたの決意を知ってか知らずか、残酷にも情動の波は押し寄せてくる。
- 
                メインKP 《POW*3》 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=({16}*3) 
- 
                メインPL おっとぉ 
- 
                メインKP CCB <={POW}*3 
 あるいは
 CCB <=16*3
 これでいけます…かね…!? (1D100) > 29
- 
                メインKP パラメーターが入ってないので16*3でいけるかも 
- 
                メイン倉内衣織 CCB<=16*3 (1D100<=48) > 6 > スペシャル 
- 
                メインKP えら…!!! 
- 
                メインPL この子すごいな!? 
- 
                メインKP 成功 → 
 あなたは、内側からせり上がる化け物じみたそれを抑え込むことに成功した。
 この後は自由に行動して良い。行動の度に発生する《POW*5》判定もなくてよい。
- 
                メイン卯憑 真白 SCCB<=75 心理学 (1D100<=75) > 57 > 成功 
- 
                メイン卯憑 真白 「………きみは、………なにかを抑え込んでる?」 
- 
                メイン倉内衣織 「……はい。でも、もう大丈夫ですよ、先輩」 
- 
                メイン倉内衣織 「こんな衝動、今更だ」 
- 
                雑談卯憑 真白 にこ…… 
- 
                雑談倉内衣織 にこー 
- 
                メイン卯憑 真白 「………でも、すごく辛そうだ。…なんできみに、こんなに何度も…」 
- 
                メイン倉内衣織 「何故でしょうね……死神に気に入られてるのかも知れません」 
- 
                雑談KP あ~~~~~~~~~~っはっはっはっはっはっはっは 
- 
                雑談KP あっはっはっはっはっはっは 
- 
                雑談PLあっはっは 
- 
                メイン卯憑 真白 「……ねえ、なにを持ってるの?」 
- 
                メイン倉内衣織 「これですか?万年筆です。そこに落ちていました……もし、宜しければ、必要な時まで持っていてくれませんか?万が一のことがありますから、僕が持っているのは、危険かも知れません」 
- 
                メイン卯憑 真白 「僕が……?」 
- 
                メイン卯憑 真白 SCCB<=85 アイデア (1D100<=85) > 4 > 決定的成功/スペシャル 
- 
                メイン卯憑 真白 あ…… 
- 
                メイン卯憑 真白 クリチケあげるね 
- 
                メイン倉内衣織 わぁい 
- 
                メイン卯憑 真白 「万年筆………。……ああ、……そういう、ことか」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………これは、きみが持っているべきかもしれない。ねえ、あの文章を思い出して」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……僕に、痛覚がないのも。きっとそういうことだ」 
- 
                メイン倉内衣織 「…………そう、ですか。」 
- 
                メイン倉内衣織 「そうか……」 
- 
                メイン卯憑 真白 「……これはね、僕の見ている夢だ。ずっとふわふわしていて、現実味もなくて。だから、……きっと、きみの危惧しているほど、負担はない」 
- 
                メイン倉内衣織 「それでも、傷つけたくないんです。 
 ……すみません、これはわがままですよね。責任をもって、僕がお預かりします」
 ポケットに深深と万年筆を突っ込みます
- 
                メイン卯憑 真白 「……夢だとしたら、それを見ている当事者をどうにかしなきゃ……それは覚めないかもしれないじゃないか」 
- 
                メイン卯憑 真白 「僕は……きみに、こんな場所に永遠に居てほしいわけじゃない」 
- 
                メイン倉内衣織 「はい、けれどどちらが……生の縛りから解き放たれるべきか、まだ迷ってるんです。出来るなら」 
- 
                メイン倉内衣織 「出来るなら僕は自害したい」 
- 
                メイン倉内衣織 「それが戻る方法なのかも、しれないから」〆 
- 
                メイン卯憑 真白 「……きみには、痛みがあるんだろう。きみは僕よりきっと、ここを”現実”と認識している」 
- 
                メイン卯憑 真白 「…………聞いたことがあるんだ。たとえ夢の中であろうと、認識の深さによってはそこで死んだら…そのまま、現実でも死んでしまう、と」 
- 
                メイン卯憑 真白 「都市伝説や出鱈目かもしれないけど、僕は……。………仮にこれが夢だとして、覚めたときにきみがいないのは……心底、堪えるよ」 
- 
                メイン倉内衣織 「……お互い、死なせたくないから……これじゃあ押し問答ですね」 
- 
                メイン倉内衣織 「わかりました」 
- 
                メイン倉内衣織 「ではせめて、ひとつだけお願いがあります」 
- 
                雑談どうする気だかとてもハラハラする 
- 
                メイン卯憑 真白 「………聞けるものなら、喜んで」 
- 
                メイン倉内衣織 「先輩……座って、足を出していただけませんか?」 
- 
                メイン倉内衣織 「……『右足』を」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………わかったよ」 
- 
                メイン卯憑 真白 体育座りみたいにして、右足を差し出そう。 
 痛みの自覚はないけれど、ここで自分の怪我に気付くだろうね。
- 
                メイン倉内衣織 沈黙したまま、先輩の脛と、足の甲、それからつま先にキスをします。 
- 
                メイン倉内衣織 「すみません、これはただの誓いです。絶対生きて出ましょうね。先輩」〆 
- 
                雑談KP ン゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛゛ 
- 
                雑談PL お前にはこれがよく似合うよ倉内衣織 
- 
                メイン卯憑 真白 「………生きて、……」 
- 
                メイン卯憑 真白 「………”殺す”なんていうから、きっとそれがとても酷いことに聞こえるのかもね」 
- 
                メイン卯憑 真白 「…………倉内衣織。…ねえ、きみのその手で、僕を”救って”くれるかい」 
- 
                雑談PL ア゛゛゛ヅッッ 
- 
                メイン倉内衣織 「……はい、お任せ下さい」 
- 
                雑談KP PLの即死 
- 
                メイン倉内衣織 「貴方のための、僕ですから……」 
- 
                メイン倉内衣織 「“救済”を、執行します」 
- 
                雑談KP ァ゜!!!!!!!!!!! 
- 
                メイン倉内衣織 ポケットから万年筆を取り出します。〆 
- 
                雑談PL KPの殉職…… 
- 
                メインKP 卯憑は敬虔な信者のように、両の手を胸の前で組み、上を向いて細い首を露にする。 
 あなたは、万年筆をその首に突き立てなければならないだろう。
- 
                メイン倉内衣織 先輩の頬に手を添える。夢の中だとしても綺麗だなぁ。これが真っ赤になるのなら、もしかしたら白と赤ですごく映えるかもしれない。けれどそれ以上に、僕は 
- 
                メイン倉内衣織 この人を救いたい。 
- 
                雑談吊死は免れないんですよ゛゛゛゛゛゛゛゛゛ 
- 
                メイン倉内衣織 万年筆を、大切な人の首筋に垂直にあてがって、こんなことが以前もあったような、既視感を覚える。ああでもその時は引き金を引かなかったっけ。今度は万年筆か……その方が、おじさんのすぐ側にいられるから……これも悪くないな。 
 「先輩、またね」
 右の手に渾身の力を込めました。〆
- 
                メインKP あなたは持っていた万年筆を卯憑の首元へ突き立てる。 
 白く柔らかな皮膚はあっけなく破れ、命を湛えた赤い濁流があなたの手を、卯憑の髪を濡らしていく。
- 
                メインKP 彼の身体を巡っていたそれは、冷えたあなたの手には熱いほどに感じられた。 
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                メインKP あなたは、自らの手で一つの命を奪った。 
 温かかった体温が、脈打っていた鼓動が、ゆっくりと消えていくのが分かる。
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                メインKP もう二度と卯憑の閉ざされた瞼が開くことは無いだろう。 
 十二分に理解できた。何故なら、自分はそれを奪った当事者だからだ。
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                メインKP 
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                メインKP ――それでも、どうにか。 
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                メインKP 
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                メインKP 生きて居たい。 
 ーー生きて欲しい。
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                メインKP 
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                雑談PL ああああああああぁぁぁあああ 
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                メインKP 罪の上に罪を塗り重ねることになっても、小さく救われない魂を救済しなくてはならない。 
 そうして積み重なった死の上に生きることこそが、自身に課せられた最大の罪であり、償いであるからだ。
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                メインKP 血に塗れた手を胸にあてる。 
 あなたの鼓動は、一定のリズムを保って脈打っている。
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                メインKP 自分は生きている。命を奪ったことでそれをより強く実感している。 
 そんなあなたの鼓動とは裏腹に、意識はゆっくりと暗闇へ溶け込んでいく。
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                メインKP まるで灯火が消えていくように視界が黒く染まって行く。 
 ああ、これであなたは―――
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                メインKP 
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                メインKP ――救済、されたのだろうか。 
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                メインKP 
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                雑談PL ぅぁぁぁぁああ 
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                メインKP 
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                メインKP 
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                メインKP はあ、はあ、…………はあ。 
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                メインKP 
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                メインKP 「、っは…」 
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                メインKP 
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                雑談PL うわぁ!!!!!!?! 
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                メインKP 耳障りな激しい呼吸音が鼓膜を震わせた。 
 蠅の羽音のような不快感を煽るそれに頭がおかしくなりそうで、振り払うように上体を起こした。
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                メインKP あなたが目を覚ますと、そこは自室の寝具の上だった。 
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                メインKP 肌着が張り付くほどにべっとりと汗をかいている。 
 振り返れば、寝具にも自分のシルエットを描くように汗が染み込んでいる。
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                メインKP 怖ろしい悪夢を見ていたようだった。しかし何も思い出せない。 
 思い出さない方が善いとでもいうかのように思考が記憶の扉を開けることを拒絶している。
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                メインKP ところで、あなたは卯憑と同室で寝ていますか? 
 それとも、寝室は別にありますか?
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                メインPL こいつ過保護なんで同室ですよ 
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                メイン倉内衣織 同室です 
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                メインKP 了解しました。では、続きを。 
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                メインKP 「はあ、はあ、はあ」 
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                メインKP やけに煩いその音の出所が自分の乾いた唇からだと理解して、漸く呼吸を落ち着けることが出来る。 
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                メインKP 口呼吸を繰り返していたからか、喉が乾燥しきっている。舌が痺れているようで声がうまく出ない。 
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                メインKP あなたが意識を覚醒した後思わず見やった両の掌には、血の跡も何もついていない。 
 何故自身の掌を夢中で見つめたのか、その理由も分からないままに所以の無い安心感に包まれる。
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                メインKP 隣を見やれば、卯憑がちいさくまるくなって寝ている。 
 その頬は青ざめ、寝汗が浮いている。今日はそんなに寝苦しい日だったのだろうか。
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                雑談倉内衣織 やはりうさぎ…… 
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                メインKP 張り付いた髪の毛やじっとりとした湿気が気持ち悪い。 
 隣で寝ている彼を起こさないよう風呂に向かおうと思い至って、起き上がったあなたの視界に入るものがある。
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                メインKP ――それは古びた万年筆だ。 
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                メインKP 酷く錆びており、汚らしい。筆記用具として機能することはないだろう。 
 あなたがその万年筆を見つめていると、どこかざわざわとした謂れのない不安感に包まれる。
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                メインKP ここで、あなたの日常に戻る前に、覚えのない万年筆を捨てるかどうか、選択することが出来る。 
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                メイン倉内衣織 捨てません。絶対に。 
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                メインKP では、捨てないということで。 
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                メイン倉内衣織 はい。 
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                メインKP あなたはどうしてか、それを捨てることが出来なかった。 
 どうしたいということもないが、捨てることは躊躇われた。
 しかし視界に入れていれば矢張りざわざわとした、迷子になったかのような不安感に包まれてしまう。
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                メインKP あなたはそれから視線を外して、風呂へ向かう。 
 どうするか、それはまた後日考えよう。
 考えることは何時だって出来るのだから。
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                メインKP 
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                メインKP あなたは風呂に入り、再度眠りにつくだろう。 
 今度こそ、悪夢を見ないように祈りながら。
 あなたはそうやって、何かを奪って何かを忘れながら、日々を生きていくのだ。
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                メインKP 
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                メインKP ――外では陽が昇り始めていた。 
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                メインKP 
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                メインEND- 『私悪』 
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                メインKP ―悪意とは【 倉内衣織 】。 
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                メインKP 
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                メインKP PC、KPC、ともに生還。 
 おつかれさまでした!
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                メインPL お疲れ様でしたぁぁぁぁいやぁ 
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                メインPL うゎぁぁぁあ 
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                メインPL 楽しかったぁぁぁぁ 
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                情報KP 生還報酬 
 SAN 回復 1d3
 罪を告白した 1d6
 足を舐めた 1d3
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                メインPL 泣くかと思った 
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                メインKP ふふ よかった~~~~~!!!!生還して頂けて…!!!! 
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                メインPL いやほんと導いて頂いたようなものですから先輩に……本当にありがとうございました 
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                情報KP ■ AF「松本の万年筆」 
 薄汚く、筆記用具としての機能はない古びた万年筆。
 触れているとざわざわとした謂れの無い不安感に駆られる。
 所持している間、殺人を犯しても SAN 値の減少は確定で 1。
 (シナリオに持ち込む際には各 KP に必ず確認を取る事)
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                メインKP 露骨な誘導をしてしまい申し訳ないと思いつつ救済してほしくて… 
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                メインPL それは僕もそう…… 
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                メインKP 救済 ありがとうございます 
 最高でした……
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                情報KP 【成長】 
 ・セッション終了後、「成長判定」で技能値以上の数字が出たら成長。本編で成功した技能のみ行える。
 ・成長チャンスは、一技能につき1度のみ。STRなどの能力値は成長不可。
 ・成長で技能値が90を越えた場合、「技能を極めたという精神効果」により即座に2d6の正気度回復。
 通常成功(初期値含) 1D10
 クリティカル・ファンブル 1D10+5
 1クリ出たら即時1D10
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                真相KP 【 真相、背景或いは夢 】 
 わたしと松本という二人の人物がいた。そのように認識している。
 詳細なプロフィールに関しては探索者の知る所ではない上、本シナリオには関係がないため一切を省く。彼等の本名も性別も何も本当の事は何も知らない。「わたし」と「松本」という名称も貴方の中で想像しやすいように置き換えられただけのものなのかもしれない。罪の意識を持つ探索者は「わたし」の強い感情に呼び寄せられるように、或いは別の所以あってか、「生きている悪夢」——サクサクルース(マレモンp173)の中に取り込まれる。この時点で探索者には正気度判定が発生しており、セッション内で出た目がどうであれ探索者は自身の正気を削られ、平常時とは程遠い状態へと陥る。
 その為に貴方は「生きている悪夢」の中で生じる非現実的で冒涜的な出来事を、自分が理解のできる現象へと無意識に置き換えている。それは貴方の、藁半紙よりも希薄な——正気という糸を繋ぐための正しい防衛本能によるものだ。
 その中で貴方は「わたし」が遺した「松本」との記録を発見する。貴方が以前のように人間らしい落ち着いた脈拍と呼吸を繰り返すことが出来るのは、その刻まれた二人の記録に触れている時だけだ。
 悪夢の中で見つけることが出来たのはそれだけだ。
 記録という情報を元手に、唯一出会うことの出来た人物と「生きている悪夢」から脱出しなければならない。貴方が脱出の為に何かを犠牲にしても、貴方が自分の罪と向き合おうとも逃げようとも、
 それは何ら可笑しな話ではない。
 貴方はどこまでも健全で、正しい。
 それはごく有り触れた感情なのだから。
 それでも、どうにか。
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                真相KP 【 関連する神話生物、或いは夢 】 
 サクサクルース (マレモンp173)
 アザトースの落とし子の一種。孤独な狂人が思いもよらない儀礼でこの神に敬意を表することがある。その「思いもよらない儀礼」の中にわたしと松本、そして探索者とKPCは巻き込まれている。
 闇の魔人 (マレモンp224)
 信奉者に憑依するニャルラトテップの化身。自分自身を生贄として捧げなくてはならないため、狂人のみが信仰するものとして知られている。松本が自害したのは彼に自分を捧げるためである。分岐によっては出現する闇の魔人は、元々松本だったものだ。
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                メインKP 真相タブを作成しましたので、裏側でなにが起きていたかはそちらをゆっくり確認いただくという形をば… 
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                真相KP ※注意 この情報はネタバレの範囲内です。 
 (この情報が流出してしまうと、他シナリオのネタバレに関わりますので絶対に流出させないようにしてください。KPは公の場(SNSやdiscordのサーバー含む)にこの情報を掲示しないでください。通過が決定したPLにだけ、通過者限定情報として公開してください)
 (何を「罪」と感じるかは人それぞれなので、「〇〇(シナリオ名)のHO〇で通過しました!」という文言は載せて頂いても構いません。(CoCをやってると罪ばかり積み上げられていくので)しかし、ご自身で他シナリオの直接的なネタバレに繋がると感じる場合は控えて頂くようお願い申し上げます)
 → 新規探索者を作成する場合は、『こういった出来事が過去にあり、本人はそれに罪悪感を覚えている……』などの設定付けをするといいだろう。
 【 注意事項 】
 ※KPCの立ち絵は絶対にスクリーンショットなどに登場させないこと。KPCが登場することを口外することも禁止。KPCに関する一切をネタバレの範囲内として扱う。KPCに関するロスト/生還報告も禁止。
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                メインPL ありがとうございます!確認致します! 
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                真相KP 【 私悪を用いた地獄のつくり方 】 
 
 ここに記載しているものは一例にしか過ぎない。探索者の経験してきた出来事や関係性によって大きく異なるだろう。このような間柄の二人を推奨する意図は一切ない。上記にも記した通り慎重に精査すること。このシナリオをプレイしたことで起きる一切の事象に対して制作者は関与しない。
 例:知人同士だった場合
 → 探索者は自分の知人あるいは友人を助け出すことに尽力するかもしれない。KPC(KP 選出の探索者)がロストする(PC によって殺害される)場合はロスト扱いにならないが、探索者がロストする(自害する等)場合はロスト扱いになる。注意すること。
 例:事件の被害者と加害者だった場合
 → PC が加害者、KPC が被害者だった場合、そして【罪を犯した自覚】がある場合、もう一度被害者である KPC に危害を加える(=殺害)ことになる。重々承知すること。
 オススメ
 知り合いの場合:知り合いを殺すのは苦しいけど、自分が生きて居たいからギリ人を殺す探索者他人の場合:全然知らない人同士だし、殺しちゃってもいっか!なサイコ探索者(RTA になるかも)
 オススメしないけど絶対こういう人出てくる
 恋人同士の場合:馬鹿野郎―ッ!! 松本、誰を連れて来てる!? ふざけるなああああっ!!
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                メインKP というわけで松本おまえ誰つれてきてんだお前ェーーーーーーーー!!!!なやつでした 
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                メインPL 松本ガチの狂人ですやん 
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                メインPL 待ってルート分岐で出てくるの闇の魔人……? 
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                メイン闇の魔神 闇の魔神の用意もありました 
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                メインPL ギャーーーーッ!!!!! 
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                メイン闇の魔神 こ の よ う に 
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                メインPL こ わ い よ う 
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                メイン闇の魔神 登場時はこんな感じのアレになるところでした 
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                メインPL うわうわうわうわうわ…… 
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                メインPL あっぶねえ、寝られなくなるところだったぜ 
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                メイン闇の魔神 ニコ……よかったねえ…… 
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                メインPL あ、やさしい 
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                メイン闇の魔神 自害を選ぶとぼくが出てくるところだった 
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                メインPL えっ、あぶなっ 
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                メイン闇の魔神 戦闘なので……危なかった…… 
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                メインEND- 『私悪』 
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                メイン闇の魔神 おっと 出ちゃった 
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                メインPL 魔神のおもらし…… 
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                メイン闇の魔神 ちょろ… 
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                メインPL 自分で片付けてね…… 
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                メインKP というわけで 一通りの情報おもらしは済んだのでタイトル画面に… 
 今夜は本当にお疲れさまでした!
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                メインPL お疲れ様でしたぁ~!! 
 とっっっっても楽しかったし、エモエモのエモでええもん見せてもらいましたぁぁぁ!!!!
 本当にありがとうございました!!
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                メインKP すggggggっごく人は選ぶけどにろさんならぜって~~~~~~~~~~~楽しめると思って……楽しんでいただけてよかった…!!!!!!!! 
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                メインPL 熱い信頼が嬉しい 
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                メインKP 序盤からヘキをうかがい知ることができたのが強み 
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                メインPL 露呈してた癖……いやほんと浅瀬ちゃぷちゃぷですから…… 
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                メインKP このシナリオを楽しめたのなら十分深海です 
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                メインPL ぶくぶくぶく……ありがとうございました……ボコボコ…… 
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                メインKP ふふ…… 
 遅くまでお付き合いいただきありがとうございます!時間も時間なので、この辺で自由解散といたしましょうか
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                メインKP ログはのちのちお送りいたします…! 
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                メインPL はい!了解致しました! 
 2日間、本当にありがとうございました!!
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                メインKP こちらこそ、かわいいをたくさん吸わせていただきました…! 
 よきおねむりライフを…
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                メインPL すやぁ……おやすみなさい……